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爆発的パワー養成 プライオメトリクス 1/3 基礎的ドリル編
いつもありがとうございます!
組手競技に必要なスキルとして瞬発力と反射神経が挙げられます。
これまで道場ではSAQトレーニングやコーディネーショントレーニングを中心に取り入れてきましたがプライオ系は勉強してきませんでした。
今の生徒たちに必要な能力、一瞬で間合いを詰める瞬発力が欲しいと感じていていろいろと調べこのDVDにたどり着きました。
プライオメトリクスとは、筋力を爆発的瞬発力に結びつけるエクササイズです。
どんなスポーツでも、体軸の強さ・瞬発力・反射神経は共通して必要なスキルと言えるはず。
しっかり勉強して、生徒達の運動神経を底上げしてあげたいと思います。
このDVDでは40分ちょいの収録時間の中で、軽い強度から中程度、強い強度と順にストレッチからエクササイズと紹介されています。
ほとんどの運動は腰と足から始まり、身体の中心そして肩・胸へと続きます。
プライオ系トレもこのパワーチェインと呼ばれるこの運動の原理に従い、
1・下半身
2・体 幹
3・上半身
に分かれます。
下半身・体幹・上半身のドリルが軽・中・強の3段階に分けて紹介されています。
本日は軽強度の基礎的ドリルの紹介です。
1・ポゴ(下半身)
左右の肩を後ろに引いた姿勢を取り、身体全体を真っ直ぐに伸ばし膝の曲げ伸ばしを控え足首だけでその場でジャンプします。
つま先を上に上げた状態で足首だけで真上に飛ぶのがポイント。
この姿勢によりバネのある踏切を行えるようになります。
2・スクワットジャンプ(下半身)
足と腰のパワーを増進させるスクワットジャンプ。
1回ごとに最高の高さを目指すことが重要なポイントです。
肩幅程度に足を開き、両手を頭の後ろに組み合わせます。
ハーフスクワットの姿勢までしゃがみ出来るだけ高く瞬発的に飛び上がります。
股関節・膝関節・足関節を素早く伸ばします。
3・ボックスジャンプ(下半身)
自分の腕の長さから離れて開始します。
最初は腕を後ろに構えたハーフスクワットからのジャンプです。
カウンタームーブメントジャンプは直立姿勢から一旦沈み込みハーフスクワットから素早くジャンプする方法。
他にもヨーイドンの姿勢から始めるジャンプなんかも。
前膝を曲げ体重をかけ、後方の足を素早く引きつけてジャンプしています。
最後は横方向へステップして踏み切るジャンプです。
まず踏切位置から1歩真横に立ちます。
外側の足で地面を強く蹴り、内側の足に揃え踏切位置にジャンプ移動します。
そこから間髪入れずボックスジャンプ。
ボックスジャンプを飛ぶ時のフォームは、いずれの姿勢も股関節と膝を素早く伸ばし腕のブロッキングを使って地面を強く蹴ります。
そして膝をそっと曲げ、ボックス上に静かに着地します。
今一番ほしいアイテム。
保管場所の確保が出来たら是非道場に導入したいです。
4・プランシング(下半身)
バウンディングの導入段階のエクササイズで、両足のジャンプで身体を水平方向に移動させます。
両足同時に踏切、両足同時に着地しています。
腰を前に押し出し、後ろにあった足を前へ押し出す感じでジャンプします。
スキップしてる感じかな。
ただ足首はつま先を上げた状態を維持します。
5・ギャロッピング(下半身)
言葉に表すのが難しい、、
足を前後に開いた姿勢からスタートします。
足首を固定したまま後ろの足で着地し、前足で地面を押し出すようなバネのあるジャンプをしています。
前足でリードし後ろ足を引きつけるイメージです。
後方の足が前に寄せた瞬間に前足を大きく前方に踏み込んでいます。
後方の足の膝と足首の強く素早い伸びにより遠くへ身体を放り出すように行います。
前方の足は軽く回転するような感じで後方の足を補助しています。
ケガした足をジャンプしながら引きずっている感じです。
6・ファーストスキッピング(下半身)
足の素早い大きな動きを養成します。
スプリントやジャンプの力を強化し爆発的な瞬発力を向上させるエクササイズです。
片足を前に出しリラックスした姿勢でスタートします。
滞空時間が短くなるよう、地面すれすれにスキップすることがポイントです。
また運足は、右・右・左・左の連続動作です。
前方の足のつま先は常に引き上げ踵をしっかりとお尻に引きつけます。
太腿を最大限に伸ばし、引き上げる動きを心がけます。
7・ホップ前進(下半身)
止まった姿勢からハードルをジャンプするドリル。
足と股関節回りのパワーとスピードを高めます。
先に述べたカウンタームーブメントジャンプを等間隔に並べたハードルで行っています。
垂直に高く飛べるように腰と足を伸ばしてジャンプし、つま先と膝を抱え込み踵を上に引きつけます。
着地したら素早く踏み切って飛び同じ動きを連続で行います。
ジャンプの高さと距離の追求はもちろんですが、そのために素早い動きを行うことが重要です。
8・メディシンボールオーバー・アンド・アンダー(体幹)
両足を肩幅に広げペア相手と背中合わせに立ちます。
頭上でメディシンボールをパス、ボールを受け取ったら股下からまた相手にパスします。
軸の強化と体幹を鍛えています。
田中家には2㌔のメディシンボールがひとつあります。
9・メディシンボールツイスト(体幹)
ペア相手と背中合わせで立ちます。
今度は腰を左右に切り替えしながらボールをパス。
このエクササイズでは身体をしなやかに動かすことが大切ですが、足はしっかりと地面につけておきます。
身体を半回転して受け渡ししますので腰がくびれそうです。
8、9はペア相手が居なくても自宅の壁にタッチすることで可能ですね。
10・メディシンボールショベル・トス(体幹)
爆発的に飛び出す力を高めるドリルです。
膝立ちの姿勢でボールを床につけ、胸を張り腰は高く後方に引いておき肩はボールより前です。
身体全体ですくい上げる、または放るように投げます。
スロー後は腕立て伏せの姿勢で身体を支えます。
ポイントは股関節を完全に伸ばすとのこと。
自宅ではとても出来ないエクササイズです。
11・メディシンボールチェスト・パス(上半身)
上半身を強化しバスケ・レスリング・アメフトに効果的なようです。
ペア相手と向かい合い膝立ちの状態となり、互いに胸めがけてパスしあっています。
キャッチする時は肘を曲げてボールの勢いを吸収することがポイントです。
腕が完全に曲がる前にペア相手に押し返すことが最も重要なポイントです。
12・メディシンボールオーバーヘッド・スロー(上半身)
野球・ソフトボール・アメフト・やり投げ等に有効です。
仰向けに寝転がり両膝を立て足裏を地面にくっつけ片手にボールを持ち出来るだけ肘を曲げず腹筋の力でクランチの姿勢程度に起き上がり肩関節からスローイングしています。
両手で投げる場面もあり、サッカーのスローインみたいなのも紹介されています。
ボールを投げる動作と胸を突き出す動作により投げたあとは上体が起きています。
基礎的な内容でこれだけのことが紹介されていました。
ジャンプ系はすぐにでも取り入れることが出来そうですね。
脳神経からの伝達速度を高め、素早く身体を動かせるようにならないと組手では話になりません。
神経系はゴールデンエイジ期にある今もっとも重要なトレーニングと言えるのではないでしょうか。
1・イメージ通りに動ける(止める)身体作り「瞬発力や体幹力」
2・正しい基礎の習得「基本的な技の部分」
3・キレや極めの付加価値「上半身と下半身の使い分け等のテクニック面」
勉強すればするほど必要なことが見えて来て、2時間では足りなくなってきました。