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2024-08-17 09:15:00

浪速の空手3 -先の先・後の先の間を消す攻撃と対応- 世界レベルの総合力を身につける最先端の練習体系 3/4

こんにちは!

 

浪速の空手3 練習の内容、目的がとても分かりやすくシリーズ全て観ています。

対象が高校組手なので、道場の生徒とは当然動きやスピード感に違いはありますが指導者・生徒にはマインドは共有出来るはず。

低学年が多い道場ですので理解出来る言葉や例え方に落とし込まないといけませんが。

勝ってる時・負けてる時・相手との距離・攻める気持ちを持って凌ぐ・ひとつの技に拘らない・技のあと

学ぶことばかりです。

 

 

浪速の空手3 (3).jpeg

 

 

07・動きを止めない 近場の勝負

08・一歩目の速さをつくる15秒フリー総合練習

09・立て直しの速さをつくる15秒フリー総合 + ミットプレス 

 

 

 

【動きを止めない 近場の勝負】

相手と密着した状況です。

掴みに関してはルールがどんどん変化し今では掴みは片手のみ。

掴んだ瞬間、即座に得点技もしくは倒さなくてはいけません。

 

即座に得点技を狙わないといけませんが、掴みの判断は主審に委ねられています。

一つくらいペナルティ取られても構わへん』

掴みの時間の感覚は主審の主観であって、取られる場合もあればまだ取られない場合もあると説明しています。

ペナルティを覚悟して少々相手を掴んでも構わないと指導されています。

 

『でもみんなは、すぐ離さなアカンという意識が働き、相手に投げられ引っ張られて蹴られたりすることもある』

ルールの範囲内でギリギリのところで凌ぎ合いをしなければいけないとのこと。

 

ここでの練習では相手に掴まれた場合の防御の仕方、逆に相手を掴んだ場合の攻撃のパターンを選手に考えさせることにありました。

掴まれた場合では、裏回し蹴りが飛んでくるケースが良く見受けられます。

ここでの避け方。引っ張られる力を逆に利用した避け方が参考になりました。

普通、技を極められまいと抵抗しそうなところですが逆でした。

一番良くあるパターンは両手を顔の位置に上げ、上段を蹴らせないことではないでしょうか。

 

蹴りだけでなく、足払いで上体を崩して次の技に繋げたりを4枚のマットの中で練習されています。

近場の戦い方、ポジショニングを克服する。

自分の苦手な距離を把握することが目的です。

 

「やめ!」がかからない状況で安心できる場面はありません。

外国人選手はガードの上から巻き込んで蹴ってきます。

 

意識をはること。

『自分で勝手に区分せず、意識をはっていれば取られることはないよ』

 

『今は浪速どうし、意識はっている状態で練習しているから取れないけど、試合中「やめ!」がかかる頃、相手がどこかで気を抜いたところを押さえる。

相手が休むか審判の「やめ!」がかかるまで、自分が休むことはない』

 

 

一歩目の速さをつくる15秒フリー総合練習

これも状況練習です。

新しいルール「先取」によって、ポイントが先取した方が有利となります。

現在のルールにおいても浪速では以前よりファーストポイントを取ることを大事にしてきたように、そのための動き・作りの速さを意識させています。

ファーストポイントを取れたなら1-0の組み立て方、もしくは0-1からの組み立て方を考えて、バタつかずに試合運びしなければいけません。

強い選手でもバタついたら負けてしまう。その焦りが少ない選手が勝つのでしょう。

 

フリーの1本取りの中でも、何を意識して練習するかが大事だと指導されています。

『どこの学校でも道場でもチームでもやってる練習ですが何をどういうことを意識して、その時の区分によって状況判断するのか』

でも動きは区分してはいけません。

要するに、ポイントが入ったかどうか「やめ!」をかけて判断するのは審判の先生であり、選手ではありません。

15秒間止まらずに、入ったとしても選手は動きを止めずに次のポイントを狙いにいく。

15秒フリーでは、ポイントを取っても(取られても)動きを止めず続けています。

目的は動き出しのあと、技が極まったあとの次の動きを区分せず、次へ次へと繋げていけるかをフリーの中で養っています。

試合形式や1本取りでは審判のやめがかかるので、技あとの繋ぎの意識が自分では分かりにくいことがデメリットです。

技あとの動きが遅れていないか自分で気づくための練習です。

動き出しの一歩目の速さ、判断の速さを選手自らに感じさせています。

なるほど!

 

向かい合って構えから集中して、フットワークしているところからスタートしています。

フリー見ていたら技あとを取られる選手、反応してさらにポイントを重ねる選手と様々でした。

今井監督がネットの接続に例えて説明されています。

『ネットの接続やテレビゲームで処理が遅かったらイライラせえへんか?

組手もそれと一緒でバンと打ちあって、その後の展開が遅かったら、アカンねん。

処理は性能が良く速い方がいい。雑なところはこの練習で削り取っていくように!

訓練して慣れて来て身体が勝手に反応出来るようにならなアカンで。

後ろのみんなも遅れてる時は声掛けして発破かけたらなアカンで!

その瞬間「そこ!」「いま!」って教えたらなアカンで!

やられるねんから!』

 

相手の攻撃をダッキングで掻い潜って間髪いれずに攻撃。

差し合ったあとの入りの速さ。

技が流れるように出せる選手もいますし、

避けたと思った。

入ったと思った。

ここで躊躇し相手の動きを観てしまう選手には適格に指摘です。

もうひとつ!もうひとつ!と技を重ねていくのに、重心が高いと一手遅れますね。

 

 

立て直しの速さをつくる15秒フリー総合 + ミットプレス

フリー練習する選手の背中を後方からミットで押さえてあげます。

身体が浮いた時が相手に最もやられやすい瞬間です。

自分が対応できる手段が無くなってしまいますので、そこを無くす練習です。

 

ミットの持ち手も選手に合わせて動かないといけないのでフットワークの練習を兼ねています。

場外間際でミットに背中が当たれば前にでるもしくはサイドステップしないといけません。

浮くという動作を削り取ります。

試合中はどうしても浮いてしまう場面がありますが、すぐに立て直さなければいけません。

相手に主導権を握られたまま試合を進めたら負けてしまいます。

その不利な状態に気づいて立て直す練習をされています。

 

もうひとつの目的は、相手と見合い何も仕掛けない場合、持ち手が後ろから押しプレッシャーをかけています。

説明の中で今井監督は、強い選手の特徴のひとつにプレスが強い(速い)ことを挙げられています。

押すタイミングもありますので、頭を使わないといけません。

 

フルスピードでフリーしてますが、とても難しい、、

遠間から上段の蹴りで間を詰めてきた際、身体がのけ反るシーンがありますが、この瞬間が浮いた時。

間髪入れずにミットで背中を押し、体勢を立て直します。

一気に畳みかけられてもおかしくない場面でしたが、上手く回避していました。

気をつける点は、後ろに壁(ミット)がありもう下がれない状況で固まってしまうこと。

これだけで一手遅れます。

 

持ち手側は選手がバックステップしたら同じく下がってあげないといけません。

ボーっとしてたら詰まってしまい練習になりません。

持ち手は練習の意図を考えて、選手が浮いた時にだけ止めてあげることです。

攻防してる時は流れに沿う必要があります。

サイドステップしたらついていき、選手の仕掛けが足りない時は、後ろからプッシュし教えてあげないといけません。

相手のリズムを読む練習でもありますので、気を抜かないことです。

 

 

シンプルなんですけど良く考えられたメニューだと思います。

固まった時、浮いた時に後ろから教えてあげることで、客観的に持ち手が知らせてくれます。

自分一人では気づきにくい部分をサポートしてくれますね。

普段から選手の動きをよく観察して、弱点克服する方法をずっと考えてるんだろうな。

指導者の創意工夫です。

 

 

フルスピード、本気の突き、蹴りでの練習。

コートの中を4人が目まぐるしく動いています。

2024-08-12 09:15:00

浪速の空手3 -先の先・後の先の間を消す攻撃と対応- 世界レベルの総合力を身につける最先端の練習体系 2/4

こんにちは!

 

浪速の空手3 2本目のご紹介。

夏休みに入りましたが、ムダに時間を使わないよう早起きを心がけています。

粛々と家事をこなし空手のDVDでインプットしてブログのストックです。

どこまで更新出来るか分かりませんが、勉強頑張りたいと思います。

 

浪速の空手3 (2).jpeg

 

 

04・縦横無尽 区分した打ち込み

05・即座の対応 ランダム練習

06・残り15秒 コーナー際の攻守

 

 

縦横無尽 区分した打ち込み

区分した打ち込み。

攻撃する手足を予め決めて精度を高める練習です。

改めてこの練習の意図を説明されています。

どれだけ素晴らしい刻み突きを持っていても、始めの1ポイントは奪えたとしてもやがて相手に反応されてしまいます。

ひとつの得意技では相手に対応されてしまうので右手、右足、左手、左足、それぞれを使って技を出す練習をされています。

 

例えば、正体選手の場合左手の技は何もひとつだけとは限りません。

1・刻み突き

2・切り返しの逆上

3・スライドの刻み

4・スイッチしての中段突き

5・足払いからの刻み突き

6・スイッチした状態から相手が出てきた場合の中段突き

 

左手だけでもこれだけ技が豊富です。

 

 

今度は左足(正体)ですと、

1・上段回し蹴り

2・中段蹴り

3・裏回し蹴り

4・刻み蹴り(2:8)ダブル

5・抜いて裏回し(裏回しの軌道から刻み蹴り)

6・スイッチして中段蹴り

 

と、これもレパートリーが何種類もあります。

 

自由に打ち込みしていると自分の好きな(得意)技ばかりを練習しがち。

となれば試合で、他の技が出なくなります。

 

咄嗟の状況判断にも繋がる区分した打ち込み。

なかでも左手の練習では、左のリードからのワンツーもあり。

左手から右手、右足から左足といった具合です。

 

これを2分間5本交代でペア練習。

もちろん技を出した後の動きも当然の如くつけながら練習されています。

それだけに限らず、フェイント・フェイク・プレスも挟んで練習されています。

 

ひたすら打ち込みを繰り返し、技のベースを作る段階を経た次のステップで必要になる練習方法ではないでしょうか。

技は自由、各選手に考えさせながら自分のカタチを作っていきます。

直線的な組手だけでなく、一瞬横に振って斜めから入る刻み突き。

いたってノーマルな刻み突きもあれば、横から入る刻み、スライドの刻み、止まって入る刻みと様々です。

受け側も同じ構えだけでなく、スイッチして対応しています。

 

練習のための練習にならず試合で使えるようにするため、選手への説明による意識づけが大変勉強になりました。

当たり前ですが、とても質の高い練習です。

 

ひと通り選手の練習を観終えた今井監督が選手を呼び指導に入ります。

「攻撃することばかりを意識せず、相手に攻められた時対応出来るように、バランスの良い動きをすること。」

 

攻められた時みんなは逃げてしまい、ポイントの奪い所を逃している。

つまり、

1・自分は刻み突きとともにダッキングして相手の懐に潜ります。

2・相手は刻みをガードし反応して技を出してくる

3・そこを逆上で捕える

 

かなりのスピードと反応の速さが求められますが、相手を動かして(技を出させて)そこを狙う練習です。

他にも間合いを近づけ相手が我慢出来ずに技を出してきたところを捌いて返す技や、

同じ状況で中段カウンターのような、自ら攻めるだけの打ち込みだけで終わらず、相手を動かして得点を狙う練習もしなさいといった指導でした。

打ち込みしながら動きながら、相手の動きを考えて、工夫して練習しなといけませんね。

 

「頭を使った打ち込みしてるかしてないか」・「このままで終わるか一個上に行けるか」

ソフトな口調から発したズバリ厳しい言葉でした。

 

攻めにいって得点を狙う展開以外にも、攻め込まれた時でも得点を奪えるカタチを身につけなさいといった感じ。

こんな意識で練習してたら強い訳です。

 

この練習の裏ポイント。

”攻守のバランス”

下がる時もあれば、見切る時もある。

またサイドに振ってはいる時もあるやろし状況を考えながら、より実践を想定し練習に取り組む必要があります。

 

 

即座の対応 ランダム練習

5人1組で行う練習です。

目的は技あとの動き。

技を出した後、動きを止めないこと。

4人の選手はコートを広く使い詰めたり、切ったり、サイドに展開したり動きます。

攻めてきた一人目に攻撃をしたら、間髪入れずに二人目三人目と繋いでいきます。

受けて側は一人ずつランダムに攻撃を放つこと。

 

目的は技あとの動きを止めないことと、あらゆる攻撃から対応できるようにするためです。

反応と状況判断の強化でしょうか。

これは相手が先に準備していて、自分が出遅れている状態です。不安定な状態を直ぐに立て直して攻撃する練習です。

咄嗟の対応を即座に判断して動くこと。迷ってる場合ではありません。

これは攻め手と受け手のどちらも意図を理解して動けないと良い練習にはなりません。

試合ではいつもいつも、自分が主導権を握って試合出来るとは限りません。

不利な状況でも即座に対応出来るための練習です。

良く考えられた素晴らしい練習です。

寸止め空手とは言え、4対1でフルスピードでランダム練習していたら研ぎ澄まされた集中力も養えますね。

気の抜けた練習していたら一発でケガして終了です。

一瞬の判断力と集中力を磨く効果的な練習方法だと感じました。

 

 

指導者の目的意識の高さが選手を成長させるのではないでしょうか。

・競技空手にはどんなスキルが必要か?

・選手が持つ課題は何か?

・どんな練習で克服するか?

・意図は明確に伝わっているか?

 

このシリーズからビンビンに伝わってきます。

熱のある練習です。

 

詰める、切る、ダッキングする、サウスポーに構える、プレスする。

数を数えるだけの台打ち込みにならず、受け手にも工夫を持つこと。

 

練習する上で大事なこと。

動き出しの一歩目を速く。迷ったり詰まったりせず一歩目の判断を動きながらしないといけません。

次の動きはテンポをおかずすぐに対応しなければ、実際の試合では相手にやられてしまいます。

自分が準備している間に相手も準備します。

自分が主導権を握れるように速く動くことでポイントが取れます。

この意識が「先の先」または「後の先」に通じます。

 

予定調和の打ち込みではなく、二人目がどこからどんな攻撃してくるか分からない状態で行います。

気配を感じることも重要ですね。

この判断が速い選手が強いと言っています。

 

受け手はタイミング良く技を出してあげること。

強い技では無くタイミングです。

受け手は待ってあげていては練習の意図がズレます。

矢継ぎ早に攻撃です。

待ってあげていては1対1の打ち込みと同じですから。

それでは練習の目的が全く異なります。

状況判断の練習ですので、その環境を作ってあげないといけませんね。

 

1対4のランダム練習になれたら、絶対に試合が楽になります。

だって目の前の相手にだけ集中するだけですので。

ランダムに意識をはることで次の技への対応が上がりますね。

ホントに理にかなった練習です。

ただ指導者も選手も目的を見誤ったら、それはただの打ち込みになってしまう。

空手脳が無いとカタチだけの練習になる恐れがあると言えます。

受け手側は実際に相手を狙った動きをすること。数を数えるだけの台打ち込みにならず、受け手にも工夫を持つこと。

攻め手は反応が遅れれば失点に繋がります。

カタチだけの流れの練習をする場ではありません。

 

区分した打ち込みであったように、このような実践を意識したランダム打ち込みで偏った技に拘らないこと。

結構重要な要素です。

一瞬一瞬の状況判断で自分の得意技だけしか出せないと、試合で咄嗟の技は出せません。

ここも意識の差がどんどん広がっていく部分です。

日頃から区分した練習を心がける選手と、それが足りない選手とでは、一回いっかいの積み重ねが恐ろしい程に広がっていく。

たった一回、、

それが命取りです。

半年間、意識の違いが続けば簡単には埋めようの無い差が出来ている事でしょう。

 

応用練習の時に咄嗟の判断や偏った技しか出せない選手は、まだ習熟が足りません。

意識を持って練習を繰り返すしかないと仰っています。

とても重みのある言葉でした。

 

 

残り15秒 コーナー際の攻守

取った取られた場外関係なしに15秒間動きます。

理想は15秒間場外に出ないこと、最後まで避けきって凌いで終わることです。

相手の動きを良く見て場外に出てしまうのはギリOKとしても、一番ダメなのは相手から目を反らし場外に出てしまうこと。

意識の上で逃げることに専念してしまうと、出際で相手に取られてしまうからです。

 

この練習では、自分(守る方)は15秒間、守りに専念しますが隙あらば取るつもりで守り切ります。

試合終盤の残り数秒。

ここを凌ぎきる練習です。

気持ちは決して守りに入らない、集中力を切らさず両手でガードしながら巧みにダッキング。

相手の攻めの合間に攻撃に転じ、残り時間守り切ります。

 

取った取られたは練習なので関係ありません。

でもどんな時、自分が取られたかここを知ることが大事です。

今井監督曰く取られる時は固まってしまった時。

その場で居ついてしまう時です。

相手の攻撃を1回凌いだ後、区切りをつけて動きを止めてしまうから相手に取られてしまうとアドバイスです。

 

得点を狙う相手は1回の攻撃で終わるはずがありません。

でも守りたい自分が一回攻撃を凌いだ後、ひと呼吸おく余裕なんてないのにここで気を緩めてしまう。

この瞬間こそが失点するパターンです。

それを無くす練習。

練習する意図はそこにあります。

 

 

相手の動きに合わせてクイックに両手と身体を左右に振り凌ぎきることが重要です。

このシチュエーションでダッキング出来ないと高速の攻撃は凌ぎきれません。

 

途中3人1組に移りました。

もちろん1対1でコーナー際で攻防しますが、3人目は審判もしくはアドバイス。

本人に状況を気づかせてあげる役目です。

咄嗟に逃げてるぞ!

のけ反ってるぞ!

気が後ろに引いて逃げる気が伝わってるぞ!

こんな具合です。

 

相手の攻撃を避けた後も安心せず次を取られないようにすぐに動かないといけません。

ダッキングのあと素早く横に動く、攻撃に転じる。

攻守ともに区切ったら絶対にダメ。

動き続け凌ぎきる練習です。

攻め側も簡単に突っ込んでいったら合わされてしまうだけですので、互いに気をはって練習です。

 

いろいろな状況を想定して動き、無意識に動けるまでに繰り返しが大事です。

練習の中で失敗と成功をしながら、成功のパーセンテージの高いものを作り上げていく。

選手に試行錯誤を促しています。

 

最後選手を集めて名言が。

練習の時から、攻める(凌ぐ)気持ちを持たず、場外に逃げてたら何の成長も無いよ。

失点のリスクを背負って、凌ぐ練習をしないと強くならへんよ。

 

 

明確な練習の意図。

スッと腹落ちする内容。

質の高い練習内容に選手の意識の高さ。

学びの多い組手DVDです。

この浪速の空手シリーズ、続編を希望したいくらい素晴らしい内容です。

2024-08-10 12:21:00

浪速の空手3 -先の先・後の先の間を消す攻撃と対応- 世界レベルの総合力を身につける最先端の練習体系 1/4

こんにちは!

 

浪速の空手シリーズ3本目。

現時点で発売しているのはここまで。

内容が濃いので4回に分けて紹介したいと思います。

 

浪速の空手3.jpeg

 

01・ストレッチ・柔軟体操

02・両構え ステップ練習

03・フォースサイクル 蹴り練習

 

 

ストレッチ・柔軟体操

肩甲骨の可動域をゆっくり広げ、脇腹のストレッチなんかも。

股関節は互いにペアで向かい合い、相手の右肩に手を置き足を前後にスイングし左右にブランブランも。

他にも片膝をつき前屈立ちの姿勢で前足のつけ根と足裏のストレッチでした。

 

ここからサーキットトレに移ります。

上半身は可動域の伸ばしながら軽いジョグしたり、両手のひらをお尻にあて踵でタッチ。前腿を伸ばしてます。

ツイスト系メニューで見られるカリオカしてたり、リズムに乗って前や横方向に足を上げてジョグなんかも。

同様に股関節の内外旋もです。

ステップワークでは、緩やかなリズムで左右に動いたりサイドランでした。

 

 

両構え ステップ練習

強豪校では両構えがスタンダードです。

左右のどちらでも相手を捉えられるように、上半身はリラックスさせ芯を通した拳先を楽にして構えます。

下半身は腰の高さを安定させ、腰から下だけは細かく動かします。

前へのプレスも腰の高さをキープしたまま寄ります。

バックステップでは後ろの膝が柔らかく外側を向いていること。

後ろ膝が前方向に向いていては、詰まってしまい素早く間合いを切れませんね。

 

次サイドの動きです。

サイドステップは必ず一度外側に振ってから移動すること。

コーナー際、真身でサークルに動く時も逆に振ります。

もちろん腰の高さを安定させること。

 

一度逆を入れることで、相手にとってはフェイントのような動きにもなります。

必ず相手の意識を横に逸らすことが重要と指導されています。

(どっちに動く一瞬分からない)

 

特に注意を促していることは、横への動きの時みんなは気を抜いてしまう。

(休憩だと思っている)

この時間、身体をリラックスさせるだけで気は張っておくこと。

フットワークはなにも前後左右だけではありません。

斜めへの対処も必要です。

斜めに相手の攻撃を切る時は、しっかり身体を反らしてガードを上げておきます。

この時の軸は前足となります。

 

要約すると

1・上半身はリラックスし、拳先は芯だけ通ってる

2・腰の高さは常に一定

3・下半身は小刻みに動いている

 

これで30秒間フットワークします。

最初の15秒は利き構え、残り15秒は苦手構えでステップ練習されています。

前後左右に加え斜めの動きも思いおもいに動いています。

 

数セット繰り返し今度はペア練。

内容は同じですが、動いた後にペア相手が軽く刻み突きや足払いを加えてあげます。

溜め足の意識が足りないと、重心が前足に乗りますので足払いをかわせません。

俯瞰して観ていた今井監督の指示でペア練に切り替えていました。

選手の動きを見て足りない部分を克服させるために、メニューにアレンジを加えられるところが凄いところなんでしょうね。

 

ペア相手が間を詰める動きを取ってきた時、バックステップで間をキープしがちですが、強い選手はさらにその上を行く反応でプレスし返して間を制しています。

 

溜め足を意識させるために、ペア相手が攻撃を出したり押えたりしながら練習されていました。

ステップしながら、その判断が出来るための意識が必要です。

目的は、実際の試合を想定して相手の攻撃に対応することをしっかり意識します。

ステップが上手くなっても、咄嗟の対応が出来ないとポイントは奪取出来ないと指導されていました。

不安定な状態(足元払われたり)でも攻撃しないといけないので、動きの中で判断をする練習として取り入れられていました。

 

一つひとつのアドバイスが短い言葉で適切で理解し易いように感じます。

ダラダラと間が空かず直ぐに練習に戻る感じですね。

 

 

フォースサイクル 蹴り練習

テコンドーミットを2つ使って蹴りの練習です。

選手がお手本を披露してくれています。

 

持ち手が構えたミットに向かって、前足、後ろ足を使い蹴りを極めています。

出す技を見てみると、刻み蹴り・中段回し蹴り・上段回し蹴り・背面への中段回し蹴り・中 /上 ダブル・裏回し蹴り・引き込み裏回し蹴り・後ろ回し蹴り

これらを軽快に蹴っています。

 

今井監督から蹴りについてのアドバイスは、前足・後ろ足とも大振りにならずミットの線上に蹴ることでした。

ライン上とは、身体の枠の中で蹴ることを指します。

回し蹴りですが、回さず直線的に刺すように蹴ります。

横から回して蹴ると軌道が大きくなり相手に反応されてしまいます。

 

前足で蹴る刻み蹴りのダブル。

中段を蹴るフェイクの蹴りを2割、足を降ろさず上段を8割で動きをつけながら(スライド)刻み蹴りを出します。

大事なのは2割の蹴りの方。

ここに意識を持っていかさないといけません。

もうひとつ大事なのは後ろの手の使い方で、蹴りを遠くへ飛ばすために蹴る瞬間後ろに振っています。

反動使ってるのかな?

 

今度は蹴りのガード練習です。

片膝立ちを取り、両手を巧みに使って蹴りを捌く練習。

いつもやってる怖がらないための練習だそうです。

気をつけないといけないのは、ガードの位置と顔の位置です。

それと、受ける必要のない蹴りは上体を逃がして避ける。

その後は必ず元の位置に戻ることです。

受け側は相手をしっかり見てガードを意識し、蹴り側は工夫して蹴りを極めます。

 

足払いは、膝を上げてかわし、受け側は逆体も取り入れます。

(蹴り側はオーソドックス)

 

 

スピード中段蹴りです。

上段蹴り同様、大振りにならないように線上に蹴ること。

自分の身体の体側にテコンドーミットを構えます(障害物の役割)

ペア相手が持つミットめがけて刺すような蹴りの練習です。

なので3人で蹴りの練習してます。

スピードを意識して踏み込むと同時に腰を送り出して蹴ります。

 

完全なる大振りの悪いパターン(これ絶対極まらん)と、膝を送り出す正解のパターンを今井監督が披露されています。

この時も右手振りかぶっています。(スピードキックを指導してます)

蹴る瞬間のリスク回避を取るか、先の先でスピード勝負するか、考え方の違いですね。

片足で立つ不安定な蹴りよりも、両足で踏み込んで出す突きの方が速いはずですので私の考え方は『ガードを残して蹴る』です。

 

もうひとつ蹴込みの練習です。

蹴込みの時は相手の攻撃を回避出来るように上体を倒して顔の位置を離すこと。

「あとしばらく」の時間帯、負けてる相手は怒涛の攻撃しかけてきますので、蹴込み有効でしょうね。

特に「続けてはじめ」の時なんかは。

 

これも監督自ら良い見本と悪い見本を紹介してくださいます。

相手の突きをもらわないように蹴らないといけませんね。

なんとっ!狙う位置は相手の足のつけ根。

中段蹴りは相手の蹴りのスピードを下げる効果があるのでそうするとのこと。

自分の攻撃で相手の攻撃力を削いでいます。

身体を倒して蹴ることでカウンター回避し、足のつけ根を蹴ることで相手のスピードを下げます。

 

蹴込みは90度に押すのではなく、相手の足のつけ根にくさびを打つようなイメージで、斜め下に落として蹴ると指導されていました。

・真っ直ぐ蹴ると「相手を押すだけ」

・つけ根を斜め下の軌道で蹴ると「相手のスピードを奪える」

 

正確なフォームで蹴込みを練習したあと、フェイントを入れてから蹴込みに入る方法も収録されていました。

こんな高速フェイントされると相手は翻弄されるでしょうね。

 

また応用ですが、仮に相手がバックステップで反応した場合、蹴りの軌道を上段に変え追撃です。

 

このあと面白い練習方法取り入れています。

ペア相手と蹴込みのカタチを作り「膝押し相撲」です。

注意する点は、膝をしっかりと上げ畳みこんでキープし相手の膝を押す。

4メートル四方を押したり引いたり駆け引きの中で行い、相手の膝が下がったら上段蹴りを差し込みにいきます。

判定のルールが変わった今、蹴りの重要性が増しています。

ミットを蹴る練習は当然のことながら、駆け引きの中で中段から上段へ切り替えるチャンスを伺う練習方法でした。

実際の試合に活かせるよう、普段の練習から目的の意識づけが成されています。

意味を理解して取組む練習の重要性を感じますね。

溜め足のトレーニング、体幹のトレーニングになるので、膝の位置を確保して強さを作るよう声掛けされています。

でも体幹が弱かったり、膝の抱え込みが弱いと相手に突破され突きを極められてしまいます。

 

(ただでさえ自分は片足で立ってるので不安定)

 

今井監督のアドバイスはこれだけではありません。

この膝押し相撲の意図は相手と交錯した瞬間膝で相手の動きをブロックし、自分は突きで攻撃に転じます。

 

この蹴込みのフォームが安定するからこそ応用も生まれるのですね。

 

・理にかなった稽古内容

・理路整然と言語化するチカラ

・ひとつの技を技で終わらせず応用にまで結び付けている点

浪速高校が強いわけを垣間見た瞬間でした。

 

意味を持たせて生徒に反復練習させています。

 

(蹴りのガード練習)

攻めばかりではなくディフェンスの練習も。

自らが片膝立ちとなり、相手の蹴りを両手でガードしたりスウェイバックで避けます。(間を潰すダッキングなんかも)

蹴る方は寸止めとは言えスピードのある蹴りを上下左右に散らし、正体 / 逆体入れ替えて蹴りの連射です。

 

途中、今井監督からのアドバイスが入ります。

スウェイだけでかわしていては、相手に巻き込みの蹴りをもらうリスクが生まれるので、

スウェイでかわしたら相手を良く見ながらウィービングしてダッキングに繋げること。

映像見てたらなるほどなって思います。

今井監督の指導と、その言葉通りに実際に動ける選手の動きを観てると蹴りをもらわないようにするには、どうすれば良いのかが良く分かります。

 

しっかりガードすることが一番の目的ですが、タイミングを見て突きで攻撃を入れることも。

 

 

ゴールデンエイジ期に反射神経を高めないといけないとホントに感じます。

小さい頃にどんなトレーニングを積んできたかが問われる。

・速く動く

・素早く反応出来る

・一瞬で状況判断出来る

この3つに尽きるのかな。

上記3つに繋がる、基礎的な土台作り(運動神経)を生徒たちに『今』必要な練習として導いていかないといけないと強く感じました。

2024-05-25 09:41:00

必勝の空手 王者の組手トレーニング 【2・組手稽古編】2/2

こんにちは!

 

さて『必勝の空手』シリーズいよいよ最終回です。

 

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4・自由組手の稽古

5・勝利へのレッスン

 

 

【自由組手の稽古】

チューブで負荷をかけ動きが軽くなっている状態を確かめるべく、7割程度で試合形式です。

 

予め攻守を決めて向き合います。

攻め手:染谷選手

守り手:植草選手

 

守り手は捌いて返すことを心がけ、攻守交替しながら続けます。

これを1セット行ったあと、今度はフリーで動きの確認です。

攻め手:上段・中段・下段と攻撃を分散させ、一辺倒な攻めにならない工夫を心がけます。

守り手:出会い・見切り・捌きを駆使し、攻撃に転じます。

 

今度は、植草選手から宮原選手に交代します。

小柄な宮原選手は、特に機敏な動きが重要となります。

技を出す瞬間、出したあと、身体が密着する、離れる時のリズムが遅いと身体の大きな選手と試合した時につかまってしまいます。

動きの変化、技の出し方を意識しながら試合運びしないといけないとアドバイスです。

 

フリーで行う時に注意点は「技が途切れない」

間合い・技の出し方・ステップワークを意識したうえでフリーです。

 

体格差がある場合、小さな選手は大きな相手をどう動かすか、逆に大きな選手はその動きに惑わされないで「返し」「大胆に攻める」といった具合です。

 

次に男子です。

攻め手:渡邊選手

守り手:香川選手

攻め手・守り手それぞれ、遠・中・近の間合いをしっかり把握して攻防します。

手技を出したあとの、中段蹴りにもしっかりと反応しないといけません。

蹴られないように、受けて(捌いて)極める。

 

間合いの補足説明がありました。

遠い間合い:大柄な選手が有利

近い間合い:小柄な選手が有利

大柄な選手ですと、自分の体格を理解し組手を行います。

遠間だとプレッシャーはかけられません。

プレッシャーがかかると相手は固くなって反応が遅れますので、距離を詰めていく必要があります。

プレッシャーを掛けた瞬間にいかに早く入れると大きい選手はさらに有利に試合運びが出来ます。

しかしこれが近くなり過ぎると、小柄な選手の間合いに入ってしまいます。

 

 

【勝利へのレッスン】

各選手の得意技の紹介とミニインタビューが収録されています。

 

宮原選手:裏回し蹴り

相手の刻み突きに合わせて狙うことが多く、直線的に放ちますが膝下を柔らかくして巻き込むようにして蹴ります。

入り方も2種類あり、遠間からは後ろ足を引きつけて入り、近間では後ろ足を下げて入ります。

 

Q1:稽古で心がけていることは

A2:今まではキツい時でも、要領良く練習していたが直近の大会で負けてしまってからは、このままではいけないと思い「キツい時こそ全力を出す」を心がけています。

 

Q2:空手の魅力とは

A2:試合の中で、自分から攻めて勝つ組手をすることです。

 

Q3:攻めて勝つ組手とは

A3:自分から仕掛けてリードしても守りに入らず、2分間自分の組手を貫き通すことです。

 

Q4:今後の抱負と目標は

A4:2020年東京オリンピックで優勝することが目標ですが、それまでの間地道な努力を重ねて最後笑って終わりたいと思います。

 

 

植草選手:中段突き

真半身の状態をキープし、相手の中(前足が重なるくらい)に前足から入り身体を切って深く中段突きに入ります。

後方の審判にも、手の長さと線が見えることを心がけています。

この時に顔から前に入ると相手の突きが先に届き、お尻や足の筋肉で身体を押すことが難しくなるので真半身の状態で入ることを心がけています。

 

Q5:現在の稽古について

A5:学生時代は、基本を注意されてもどうしても直しきれなく何で出来ないのかも分からなかったが、トレーナーがついたことで身体の使い方・目的を考えて練習出来るようになりました。

今までは体幹の力が抜けてしまったり、腰が引けてしまうことが多かったが下半身の強さを活かした瞬発力のある技を出せるようになりました。

 

Q6:空手の魅力とは

A6:空手によって礼儀作法を始め様々な面で大きな成長を遂げられました。

競技としましては、形と組手の二つの面白さがあります。

 

Q7:今後の抱負と目標は

A7:オリンピック金メダルですが、それまでの大会で変化をつけて一つひとつ勝ち続けれれるようにしたいです。

 

 

染谷選手:上段逆突き

逆上に入る時、後ろの肩が相手から見えてしまうので、反応されやすい技ですが前拳を相手の正中線上に置きます。

また膝を柔らかく使い上体を最初から開かずにゼロの状態から一気に100に持っていきまたゼロに戻します。

 

Q8:努力家といわれることについて

A8:私自身ではそう思っていなく、一つひとつのことを全力で行うことを心がけていますし、全てにおいて試合と同じ気持ちで取り組んでいます。

基本稽古は本当にキツいものですが、ここで力を抜き自分に負けたら試合では絶対に相手には勝てないという思いでやっていたり、負けた後であれば、その悔しさを思い出し全力で乗り越えることを心がけています。

実践稽古では、勝った試合・負けた試合を思い出し試合に向けた稽古をしています。

 

Q9:空手の魅力とは

A9:もともとは空手がどんなことかも知らず、アニメの影響で始めました。

今思う空手の魅力は、自分にしか出来ない空手があること。世界には自分よりも強い人がたくさんいますが、自分の動きに対しその人たちでも対応出来ない動きがあるはずなので、そういう部分がやっていて面白いところです。

 

Q10:今後の抱負と目標は

A10:東京オリンピックのメダルです。今の自分は考えも甘いし、まだまだ子供だと思いますので更に練習して自分や相手と向き合っていきたい。また人として競技者として成長していき最後に笑って終われるよう一つずつ目標を達成していきたいと思います。

 

 

渡邊選手:刻み突き

前足を相手に向けて飛ばすだけではなく、後ろ足のバネを使って大きく踏み込み前足を合わせます。

この時身体から突っ込むと突きが短くなり躍動感のある技が見せられませんので、身体より先に手が相手に到達するイメージを持ちます。

 

Q11:稽古で心がけていることは

A11:全て全力で手を抜かないことです。体調の悪い日もありますが、そこでも手を抜きません。大会当日に風邪をひいたりとベストコンディションで迎えられない時もありますので、そういう時に動じないように普段の稽古からどんな状況でもしっかり稽古することを心がけています。

 

Q12:空手の魅力とは

A12:攻め技で相手を倒すことです。いろんなテクニックや戦略があると思いますが、相手が守りに入っていても相手がカウンターを狙っていても、そこを攻撃で突破してポイントを奪取することが空手の魅力だと思います。

 

Q13:攻めの空手をするには

A13:意識すると100パーセントで技を出せなくなるので、相手のことは意識せずに行ける思ったら一気に技を仕掛けます。

 

Q14:今後の抱負と目標は

A14:これから海外の大会がありますが、次に控える大会にひとつずつ勝ち結果に繋げていきたいと思います。

 

 

香川選手:回し蹴り

自分の場合は、数発牽制の中段回し蹴りを数発見せ上段蹴りを出します。

上段蹴りの際、膝を高く掻い込むと相手にバレてしまうので中段蹴りの軌道から蹴るようにしています。

 

Q15:空手にとって基本とは

A15:基本を崩したり、ブレてしまうと弱くなると思います。

 

Q16:稽古で課題としていること

A16:基本の稽古の積み重ねで力はついてきたと思います。

後ろ足が浮かないようにであったり後ろ足の張りを意識せずとも出来るようにすることです。

自分は身長が高いので、腰が高くなりがちですが気づいた時は、数㎝でも落とすことを心がけています。

 

Q17:空手の魅力とは

A17:やった分だけ結果に表れることです。手を抜いたりサボったりしても結果に表れます。

 

Q18:今後の抱負と目標は

A18:最終目標は2020年オリンピックですが、トルコプレミアリーグ・アジア空手道選手権で結果を出さないといけません。

 

 

香川師範:巻藁突き

楕円形の巻藁を、真っ直ぐに1点を突くことが重要です。

少しでもズレると突きが左右に流れてしまいます。

ただ単に拳を鍛えるというよりも、集中力を持って1点を突くことが目的です。

そうすればムダな力も抜け真っ直ぐに突くことが出来ます。

片手突きから真っ直ぐに突く稽古から入り、慣れてくれば立ち方を固定し引き手を取りながらの突きに移ります。

上級編としては、目を瞑って突くとより集中力が必要となります。

 

Q19:空手に臨む姿勢について

A19:人生でも何でもそうですが、人間は前を向いてしか歩けません。攻めにしろ防御にしろ一歩前に踏み込むことが大事です。

一歩前に出ることは基本であり、一番初めに学ぶことです。ここがきちっと出来ていないと一手後れを取ることに繋がります。

一歩の踏み出し(基本)が出来ていないと後手にまわり後悔してしまいます。

自分の力を出し切ったうえでの負けは後悔が残らず次に繋がります。

自分の力が80なら80を出し切れば良い。

70なら70を出し切れば良い。

100を出す必要はありません。100は無いのだから。

70を出し切ることで80になり90にもなります。

自分の力を出し切ることが大切であり、帝京大学空手道部の部訓「真向勝負」が生まれました。

迷いが出た時でもブレずに、自分のやってきたことを全てを出し切ることです。

 

Q20:自分にとって空手とは

A20:空手しかやってこなかったから空手しか経験がありませんが、空手が人生でありこれから先もこの気持ちでやっていきます。

空手を通じていろんな人との出会いがあり、いろんな国にも行かせてもらいました。

素晴らしい弟子たちとの出会いなど空手を通じて得られました。

これからもこの人生を全うしていきたい。

 

空手とは人生そのものです。

 

 

チューブトレは、足腰を重点的に鍛える意味でもとても有効な伝統的な稽古方法だと思います。

チューブに負けない体幹力

チューブによって得られる初速スピード

足腰の強化を図ることで得られる爆発力

 

注意しないといけない点は、自分の身体以上に負荷をかけすぎると逆効果ですね。

突きの稽古をしても負荷が高すぎると、反動を使って突いてしまい結果身体が開いてしまいます。

変な癖がつくと試合中相手にバレてしまうので元も子もありません。

 

 

何でもやりすぎは良くなくて "今の筋力” に応じた負荷で稽古して効果を出したいですね。

 

とても参考になるお勧めのDVDです。

2024-04-11 17:23:00

必勝の空手 王者の組手トレーニング 【2・組手稽古編】1/2

いつもありがとうございます!

 

なんとっ!20万アクセス!

2022年のお正月休みに突貫工事で制作した道場のホームページ。

こんなにも立ち寄ってくれている方がいると思うとやる気もアップするもんです。

日本のみならず海外からも5通程問合せが届いてたり。

Google翻訳使ってメール読ませてもらいますが、外国語は全く出来ませんので全てゴメンなさい状態です。

仕入先開拓する時も、日本語オッケーが最優先事項な程です、、

 

 

今振り返れば開設当初は深く考えず、携帯番号を載せていましたので営業の電話もバンバンかかってきてました。

体験の問い合わせも電話で頂いていたのに、あの手この手で営業電話が鳴るので残念ながら削除することに。

 

 

それにしても全く想像出来ない程のアクセス数です。

感謝の気持ち?を込めまして予定してませんでしたがブログ1本あげときます。

出張出張の連続で自分のブログもあまり開きませんが、ふと見てみるとエラい数字になってました。

 

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ここ最近、道場稽古の中で生徒の瞬発力の底上げをしています。

ゆりを選んでくれた生徒たちに、通って良かったと思ってもらえるくらいに何か伸ばしてあげたいと思ってます。

どんなスポーツにも共通するであろう、体幹の強さと瞬発力。

ゴールデンエイジ期にあたる今しか手に入らない大事な運動神経も。

これが伸びてくると、体育の授業に良い影響をもたらしてくれるんじゃないかな。

このチューブトレもそう。

負荷をかけることでスピードを養う事が出来ます。

組手では出入りの速さは必須の能力。

このDVDでは、非常に参考になる稽古方法を学ぶ事が出来ますので良かったらご覧ください。

 

 

2巻では対人での稽古方法が収録されています。

これも2回に分けてシェアしたいと思います。

 

 

1・打ち込み稽古

2・ミットの打ち込み稽古

3・追い込み稽古

 

 

【打ち込み稽古】

ペア相手に前に立ってもらい、半歩踏み込めば突きが届く間合いを取ります。

奥拳でチューブを握り中段逆突きです。

 

軽くリズムを取りながら次は遠間です。

後ろ足を寄せ1歩踏み込み2ステップで中段逆突きです。

 

これを5本ずつ行い、チューブを腰に巻き同様に繰り返しています。

遠間でのポイントは 2つ

”相手と自分の足が交わるところまで踏み込む”

”膝の高さよりも腰を落とす”

 

中段突きの際、腰が浮くと相手の刻み突きが先に顔面に到達するためです。

刻み突きの軌道の下を『潜る』感じです。

※相手の突きが抜ければポイントになりません

 

腰にチューブを巻いたまま、逆突き・逆突きも紹介されていました。

台の人は2連打目で前足を1歩引き間を保ちます。

良い距離感で突かしてあげないといけませんので、下がり方にセンスが問われます。

お手本は、先日現役引退を発表された染谷 香予選手でした。

 

 

『刻み突きの打ち込み』

前拳にチューブを巻きつけ、通常の間合いで稽古しています。

遠間では台が1歩下がります。

後ろ足を1歩寄せ踏み込んで突きますが、ポイントはしっかり前足を踏み込んで突くことが挙げられます。

各3本突き、チューブを腰に巻き替えます。

上段 / 中段・上段 / 上段のワンツーと続きます。

これも2本目に1歩下がってあげる必要があります。

こちらのお手本は植草 歩選手でした。 

 

 

『蹴り技の打ち込み』

宮原選手に代わって蹴りのチューブトレです。

軸足の足首にチューブを巻き付け、正面蹴り・中段回し蹴り・上段回し蹴り・裏回し蹴りを4連続を3セットです。

「蹴った後のバランス」と「蹴り始めの前足の入れ方」が重要です。

 

チューブを腰に巻き、上段ワンツーのあと上段回し蹴りのコンビネーション。

2本目、3本目の技に合わせて上手く下がってあげないといけません。

 

突き蹴りのコンビネーションのあとは裏回し蹴り。

ペア相手が間合いを詰めた瞬間、チューブ側が下がって後ろ回し蹴りです。

少しテンションかけた状態から始めますので少し下がるだけでチューブに引っ張られます。

よほど体幹強くないとバランス崩しますね。

 

 

『返し技の稽古』

渡邊 大輔選手によるチューブを使った「受け技」・「出会い」・「見切り」・「捌き」のトレーニングです。

 

腰にチューブを巻き、ペア相手の上段刻み突きに対し、出会い(カウンター)の中段逆突きです。

この次は、相手の上段刻み突きを奥拳で捌いて刻み突き。

別のパターンでは相手の中段回し蹴りを、斜め後ろに捌いて中段突き。

各種3本ずつテンション張った状態でした。

 

ここから先は香川選手に交代。

少し難しい練習です。

腰にチューブを巻き自分がワンツー。

ペア相手が、前に詰めながら刻み突き。

これをバックステップで下がりながら捌いて、中段突きで極めます。

連打で前に出て、バックステップで捌いて返すという高度なチューブトレです。

ポイントは、しっかり攻撃を出し切ることと、反動を使って受けて返します。

 

またこんなパターンも。

腰にチューブを巻き上段ワンツーを仕掛けます。

ペア相手は先程と同じく、前に詰めながら刻み突きを飛ばしてきますので、下がりながら奥拳で捌いて刻み突きを極めます。

負荷がかかった状態でも、よほど筋力が強いのでしょう。

流れるような技の攻防です。

互いにフルスピードで技を出し合っていて緊張感が伝わります。

 

蹴りで極める練習です。

上段ワンツーで攻撃を仕掛け、相手が刻み突きを仕掛けたタイミングで、中段刻み蹴り。

自分は前進して技を出していますので、この時点でテンションかかっています。

そんな状態で片足立ちしますので、よほど体幹強くないと蹴りなんて出来ないことでしょう。

 

 

『反撃の連続技』

ペア相手が先に攻撃を仕掛けてきます。

それに対し、バックステップしながら前拳で捌いて逆上を返します。

攻撃をひとつだけで終わらさず、2本・3本と技を自由に出し追い込みの練習です。

(その間ペア相手は下がり続けています)

ポイントは、不十分な返し技を連続攻撃で補うことにあります。

 

 

組手の試合中では、仕掛けたり避けたり捌いたりと激しい動きの連続で、不安定なシチュエーションなんて普通です。

そんな状況の中、無理な体勢でも攻防は続きますので一瞬の判断で蹴り技も出さないといけません。

要するに体幹と下半身の強さが組手にも求められると言えます。

少し下がるだけでチューブに身体ごと持っていかれますので、チューブで負荷をかけることでバランス感覚も身につくのかも知れませんね。

 

このDVDで稽古の幅がかなり広がります。

チューブの数は4本だけしか所有していませんが、2人組・3人組でチューブトレを増やしたくなりますね。

 

 

ミットの打ち込み稽古

(刻み突き)

ペア相手がハンドミットをつけ構えてもらいます。

手には拳サポ、腰にチューブを巻きフットワークの中から刻み突きを出します。

突いたら直ぐに相手との距離を取ることがポイントです。

「間合いを取って下がる」の繰り返しです。

 

(中段逆突き)

前足で踏み込んで中段逆突きです。

これも突いた後、その場に居つかずバックステップです。

 

(上段中段のワンツー)

ペア相手は2本目の中段突きに合わせて1歩下がってあげます。

 

基本的に1つの号令で3回を数セット行うのが効果的とのこと。

数セットとは、実際に行う生徒の学年や体力によって異なるから。

実際の体力以上に回数をこなしても質の高い練習にならないということでしょうかね。

 

それにしても、お手本の植草選手の中段突きの姿勢の良さ。

突いたあと、素早く後ろ足にタメを作って戻っていきます。

柔軟性と下半身の強さがあってこそです。

柔軟性があるからこそ、前足をより遠くに踏み込み腰も落とせます。

形も組手も土台となる下半身に強さがなくては始まりません。

 

最後、直線的な打ち込みだけでなく、台の人がミットを左右に振っています。

目的の説明はありませんでしたが、見たところ左右に腰を切りますので稼働が大きくなり、さらに負荷が増す印象を受けました。

 

(正面蹴り → 回し蹴り)

宮原選手に交代しました。

ペア相手がミットの面を下に向け構え、スナップを効かせて正面蹴り。

蹴ったその足を降ろさず、上段回し蹴りしています。

ミットを持つペア相手の力量も問われる蹴りの練習です。

ひとつのミットでお腹 → 顔側面 と構えています。

チューブは腰に巻いています。

 

同様に裏回し蹴りにも変化させています。

ミットは両手で2つ使い。

蹴りも一緒でその場に居つきません。

素早くバックステップです。

 

(ビッグミットの打ち込み・突き技)

ペア相手はとても大きなビッグミットを正面に構えます。

腰にチューブを巻いた状態でパワー全開で突きの稽古です。

腰 / 全身 / 踏み込み の動きをフルパワーで連続3回。

フットワークの中から3連続の中段逆突き。

台も1歩・2歩・3歩と下がります。

遠い間合いから一気に距離を詰めます。

良い練習ですね!

 

他にはこんなのも。

中段突き → 中段突き → 追い突き

追い突きは足を入れ替えてです。

ただでさえチューブで負荷がかかっている中で、後ろ足を前に入れ替えますのでしんどいと思います。

 

ポイントは、当てると同時に瞬時に次の構えに入ること。

フルパワー全開で行いますが、ただただ力みっぱなしじゃ肩に力が入りますので、素早い引きを使って次の構えに入らないといけません。

3本目の追い突きでは、後ろ足のバネを使うことも大事です。

渡邊選手でした。

 

(ビッグミットの打ち込み・蹴り技)

香川選手に交代しました。

台の人はビッグミットを横向きに構えています。

中段回し蹴りを3連続で前に前に進みながら蹴り込みます。

段々テンション張るのでしんどいと思います。

台も蹴る度に後ろに1歩下がってあげます。

ポイントは「100の力」で3回連続で蹴ること。

力の継続です。

 

出来るだけ間を置かず、100の力の入れる / 抜く を連続させます。

力の抜き差しが身体で理解出来れば、よりスピードある蹴りが蹴れることでしょう。

 

 

【追い込み稽古】

この稽古は、柱にチューブを結びつけ一人で行います。

1コート分をフリーに技を出し続けます。

目安は1コートですので8メートル。

この距離をひたすら連打で進み、帰りは向きを変えもう一度繰り返します。

ただ、帰りはチューブに引っ張られますのでもの凄いスピードで戻ってきます。

壁に激突しながらの稽古風景でした。

 

香川師範のアドバイスは

「行きの最後は腰を高くしたまま終わらない」

「戻りの最後は全身を制御して留まる」

「勢いで身体が浮くのを我慢する」

「技と技の間をあけない」

 

 

往復の最後は中段逆突きが良いですね。

これを宮原選手が連続3セットでした。

それにしても超スピードの宮原選手、3回中2回スゴイ勢いで壁に激突していました、、

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