ブログ
イリーナ・ザレツカ チャンピオン組手セミナー -反応の分析で危険ゾーンを完全コントロール!- 4/4
こんにちは!
セミナーラストです。
ラストは足払いの誘い方・出し方を指導されています。
10・中段回し蹴りを制する足払い
11・実践形式パターン練習2(ポイント別)
12・インタビュー
【中段回し蹴りを制する足払い】
相手の中段回し蹴りに合わせた足払いの方法でした。
蹴りと同時に間を詰め片手で相手の足をキャッチし、もう片方の手で相手の肩に手をやり軸足を払います。
ポイントは前に詰めるタイミング。
モーションと同時です。一手遅れると被弾してしまいます。
もうひとつ、相手に中段回し蹴りを出させたくさせることがポイントとのこと。
相手と構えを反対にしゾーンを広げています。
ステップの中で自然と相手と反対に構え蹴りを誘い、実際に蹴ってきたところをキャッチして払う。
咄嗟に出すというよりも動きの中で誘う感じでしょうか。
【実践形式パターン練習2(ポイント別)】
これまで習ったことのおさらい。
1ポイント・2ポイント・3ポイントと区分けして練習です。
相手がノーリアクションなら、刻み突き(1ポイント奪取)
動きに釣られた相手が中段突きを出してきたら、捌いて中段回し蹴り(2ポイント奪取)
動きに釣られた相手が中段突きを出してきたら、捌いて逆上からの上段回し蹴り(3ポイント奪取)
相手と反対構えを取り中段回し蹴りを出してきたら、一気に間を詰め蹴り足をキャッチして足払いからの上段突き(3ポイント奪取)
ペア練で互いに何を狙うか示し合わせ稽古を重ねていました。
セミナー終了後に受講生に向けたメッセージを抜粋します。
1・ひとつの技に固執せず技の選択にバリエーションを持たせましょう。
2・自分が新しい何かに挑戦すると対戦相手は驚きを覚えます。
3・もっと危ない状況、リスクの高い状況を自ら作り出し真剣味を持って稽古に取組んでください。
4・日頃の稽古の中から、実際の試合の大事なシーンをイメージして稽古に取組んでください。
【インタビュー】
Q1・日本の良いところは
A1・日本は素晴らしい国です。東京は私の夢の多くを叶えてくれた場所です。また今回様々な道場や部活でセミナーや練習会を開催し若い世代の皆さんと交流が出来たことは大変良い経験でした。
Q2・今回のセミナーの印象は
A2・セミナーが開催出来たことはとても光栄に感じています。日本という国は私に空手を教えてくれました。私は子供の頃、日本の道場・日本のビデオ・日本の競技者から学んでいましたから。
今度は私が日本の若い世代に空手を教えているということは、つまり日本から私へ、私から日本へ知識が循環しているようなものです。そのことにとても感銘を受けています。
Q3・オリンピックが終わって1年が経ちましたが今メダリストとしてどういう思いですか
A3・オリンピックは銀メダルを獲ることが出来ました。メダルを獲得することはとても難しいことなので嬉しかったです。またいろいろな不安も大きかったです。今までその夢に向かって努力してきた自分自身に歴史に名を刻めたことを誇りを持っています。そして今はWKFのメンバーとして次のオリンピックに向けて空手がまた競技に入ることが出来るように尽力しています。
Q4・世界2連覇中ですが強さの秘訣は
A4・小さい頃に空手を始めてから一生懸命に練習を積んで少しずつ実力を上げました。他の子供達とは違って私の集中力と情熱は全て空手に向けられていました。私は空手がとても好きで空手のない人生は考えられません。今回私は若い世代に教えるために日本へ来ました。そして皆さんから多くのものをいただきました。このエネルギーを維持して熱い気持ちを見ち続けていきたいです。たくさん練習して自分の中の良いモチベーションを保ち続けてもっともっと強くなりたいと思います。
Q5・今後の夢や目標は
A5・まずは空手の発展のために活動したいです。競技者としての後にイメージしているのは、とにかく空手に携わること、そしてどんな分野で頑張れるかを模索しています。空手は私の人生そのものなのです。
実際の試合では、相手も警戒している中で技を極めることは容易ではありません。
組手に必要なスピードやリズム感はSAQで補い、
局面に応じた状況判断は脳トレを駆使、
もうひとつは、今回のサブタイトルにある「反応の分析」による技の選択です。
圧倒的スピード・圧倒的反射神経を鍛えている強豪道場は多数ありますが、今回のザレツカセミナーは自ら危険な距離に接近し、相手の技を誘発しそこを逆に極めきることに焦点を当てた内容となっていました。
これで組手に関するアプローチの仕方が大きく分けて3つに増えました。
年々競技レベルが高まっている空手道。
気持ちは熱く冷静な頭で、組手出来る選手が勝ち残っていくんでしょう。
道場稽古頑張ろう!