谷派空手道修交会心武館
神戸ゆり道場

形稽古により集中力を養い、組手稽古を通じ強い気持ちと
相手を思いやる心が芽生えます。

ブログ

2025-08-16 21:00:00

2025年8月16日 (土)道場稽古157

こんにちは!

 

特に用事も無いし、これで7日間連続のブログ更新だ。

今日は久々に家族揃ってブランチしてそのまま道場入り。

自宅から直ぐだし、ペット同伴オッケーのお店だったので機会があれば今度一緒に連れていきたいと思います。

お姉ちゃんとはここでお別れして、私はそのまま道場へ。

土曜練でみんなと会うのは2週間ぶりです。

 

 

-バンビクラス-

0・早練

1・ウォーミングアップ

2・体幹トレ

3・移動式基本

4・形

 

-モンキークラス-

5・ルーティーントレ

6・体幹トレ

7・移動式基本

8・形

9・組手

 

 

バンビクラス

【早練】

E君と早練でした。

今よく頑張ってますね。

稽古の度に指摘していた事が修正されています。

今日も早練前に自分の癖(引き手)をおまじないのように意識づけしてました。

それな!

何事も修正しようとする意識ね!

そうやって一回いっかいの稽古を大事に出来る子は上達するスピードも早いよ。

今日の指導ポイントは四股立ちのカタチね。

1・腰の落とし加減

2・四股立ちの幅

3・つま先の向き

4・肩甲骨の意識

5・プリっとしたお尻

 

四股立ちはこれから先、学んでいく形に必ず出てきますので股関節周りを入念にストレッチしてほしいと思います。

来週は審査も試合も間近に迫ってきたので、R君・Yちゃん・E君3人まとめて早練ね!

頑張ろう!

 

 

【ウォーミングアップ】

 

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久々に再会したバンビ生たち。

こんがり日焼けした顔。

子供らしくてとっても可愛いかった。

 

元気よくアップからスタートです。

ケンケン・グーパー・ダッシュ・ジャンプ系なんかがメインの中、忘れない程度に組手ステップを挟みました。

 

 

【体幹トレーニング】

プランク・V字プランク・サイドプランクで285分経過しました。

今まで欠かすことなくずっと続けている体幹。

今日の移動基本や形練でちょっと成果が表れてきました。

 

 

【移動式基本】

 

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形練の時間が増えてきていますので、そこに繋がる練習をどこかで挟む必要がありました。

固定式基本もある程度、理解出来るようになってきたので次は、運足を学ばないといけません。

 

何回移動しても「同じ長さ」「同じ幅」でないといけません。

四の形・十二の形は、全て基立ちと追い突きで構成されていますので、ずばり形と同じ動きを移動基本で何度も行い身体に浸透させることが目的でした。

 

あとそれと運足。

足をあげず摺り足をベースとし、半円を描いて移動します。

半円とは動かす後ろ足を前足に円を描くように寄せて肩幅に広げます。

 

もうひとつ、摺り足で移動するのでドンッ!と大きな音は立ててはいけません。

足で雑巾がけするイメージがピッタリだと思います。

 

今日の移動基本中に指導したこと。

君たちが今やってることは何?

空手って何のためにやってるの?

大事な人を守れるようになるために空手やってるのに、そんなナヨっとした動きしてたらダメだし、そんな突きをくらっても相手倒せないよ!

 

ここから動きが変わってきたかな!

やる気が感じられるようになれば、もっと言葉も入ってきますね。

体幹使って、ピタッと止まってみよう!

この声かけでさらに良くなってきました。

みんなちょっと上達したよ。

 

 

【形】

全員で四の形と十二の形を稽古しました。

直前にやった移動基本をそのまんま形で繰り返すだけ!

半円描いたり雑巾がけしたりです。

 

気になったのは中段横受け。

固定式基本では準備動作で胸の前でバッテン作れるのに、形になるとそれが出来ていなかったり。

片手だけで受けて方向を変えています。

バッテンは引き手を使って両手で技を出すためにやってます。

両手を使うことで技にチカラ強さが増しますので、これは忘れないようにしてね。

 

突いた手を引き手に戻す時。

引き手から突きに変わる時。

胸の前で止めて突きに入る癖が多くの生徒に見受けられます。

そうではなくて途中で止めることなく、引き手の位置からストレートに突くようにしよう。

 

平安二段もこれまでにない位に打ちました。

大分順番も覚えてきたのでサクサク打てましたので、何度も稽古することが出来ました。

・転身する角度

・おへその向き

・前屈立ちの基立ちの使い分け

ちょっとずつコツを指導することが出来るようになってきたかな。

 

 

モンキークラス

【ルーティーントレーニング】

 

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拳の握りを整えたり、手首を強化するには拳立てが一番効果があると思います。

道場では10秒間だけやってますが、片手で拳立て出来る子もチラホラ出てきたことにはビックリ!

これも体幹鍛えてることで無意識のうちにバランス感覚が身についてるんだと思います。

 

 

【体幹トレーニング】

 

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プランク・V字プランク・2ポイントプランクで427分経過しました。

久々登場の2ポイントプランク。

あまりに久々だったので、初めての生徒も居たようです。

体幹トレ後、早速どうやってやるの?って聞きに来てくれた。

今日みんなでやってたのはイージーな方で、さらに体幹に効くしんどいコースもついでに教えておきました。

 

 

【移動式基本】

 

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基立ち・前屈立ち・猫足立ち・四股立ちで移動基本を行いました。

基本を正確に覚えていないと旗は上がらないし、理解が足りないと捉えられます。

・腰の高さ

・軸の位置

・運足

・締め

・技のタイミング

・スタンス

疲れてくると細かいところまで意識が行き届かなくなってしまいますが。

上手くなるには、集中力は絶対に必要になります。

 

清水 希容セミナーでこんなアドバイスがありました。

しんどい時こそ「声」を出そう!

号令に合わせて声を出せない生徒は、稽古中余計なことを考えてしまい数をこなすだけの稽古になってしまうと仰っていました。

必死に食いついてくる生徒と余計なこと考えながらの生徒では同じことやっていても当たり前ですが成長度合いは異なってきます。

これも「塵も積もれば」です。

同じ意識のままだったら1年後、、

やっぱりテンション上げるのは、人に言われてからじゃなくて自分自身です。

 

 

生徒も増えてきたし、これまでは2列で順番に行ってましたが、やっぱり時間がかかる。

途中気づいた事があって、生徒を左右に振り分け同時に行えば時間短縮出来ることに気がつきました。

ひとつ成長したぞ。

 

 

【形】

 

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移動基本で時短出来たこともあり、40分弱時間が取れたかな。

決して基本で手を抜かず、効率よく稽古を進め形練の時間を厚くする。

良い緊張感を保ったまま稽古出来るようになってきています。

やる気が伝わってくるようになってきたかな。

 

全員で四の形と十二の形を2回ずつ行い、平安形に入りました。

平安二段と五段、次の大会で打つ生徒も多いことから、確認を込めてひと挙動ずつ。

コツを重点的に伝え稽古を繰り返しました。

主に身体の使い方、スピードの上げ方、準備のタイミング等です。

2部の生徒に求めることは、これらの事を自主練で意識しながら出来るようになること。

 

高学年の生徒に関してですが、基本形は手取り足取り教えるフェーズは実はもう終わっていて、大会に向けて自分でコツコツと実力を高めていく段階です。

慣れた形を流して打つような稽古のための稽古にせず、

・自分の強みを活かした長所をさらに伸ばすような形練

・普段指摘されていることを克服する意識で打つ形練

自分自身のスキルアップに時間を使ってほしいと思います。

 

まず自分がどんな形に憧れているか自問自答してみても良いかな。

スピードとキレを磨き上げたシャープな形に憧れを持つのか、

地面に根が生えたような安定感抜群の重厚感溢れる形が打ちたいのか、

自分の理想通りの形が打てればもっと空手が楽しくなるよ。

 

 

後半、生徒たちは思いおもいに自主練タイムです。

余計なおしゃべりもしなくなってきたかな。

普段から口酸っぱく言ってること。

関係ない話をして友達の大事な稽古の時間を奪ったらアカン。

-小休止もお手洗いも自分の意志で自由にとる-

 

 

以前はこの言葉の意味を履き違えて、休憩したらしっぱなし。

休憩時間の方が長い生徒も居てましたが、今日は暑い中よく頑張ってたかな。

グルグルまわって気になった部分を修正する感じで進めました。

 

形練ラストはブログとインスタ用に2本全員で打ってお終いでした。

 

 

【組手】

 

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15時まわったあたりから体育館は蒸し風呂状態。

無茶したらダメですが、無理せな体力はつきませんので頑張ってステップワークを。

途中小休止を挟みつつステップワークから突きに繋げる練習に時間を割きました。

 

また一列に並んでブザーに合わせて、刻み突き・逆上。中段突き・ワンツーとランダムで技指定しながらフォーム固めと反応の練習を行いました。

反応の練習ですので、号令に一拍あけず瞬時に攻撃だせるように。

練習の意図を掴まないといけませんね。

 

ワンツーの1本目は真半身のまま突いて、突いた拳先を追いかけるように2本目を出します。

決して脇を開いて2本目を出さないように。

 

まだまだ全然基本を固める段階ですが、ちょっとずつ状況に応じた練習も取り入れています。

この日は2つ。

 

中段突きの差し合いのあと、2本目・3本目に繋げる練習です。

技をジャッジするのは副審です。

主審のやめっ!がかからなければ技を出し続けなければいけません。

しかし、次の技に入るには一度体勢を戻さなければいけませんので、差し合ったあと、軸足にタメを戻して間髪入れずに次の技に入る練習を繰り返しました。

ここでも目的を取り違えているケースを見受けられました。

主目的の2本目を早く出す。

ここに捉われ過ぎて1本目の中段突きがチョン突きになる生徒が。

腰の入った中段突きがあってこその2本目・3本目です。

まず1本目で獲りにいけるような突きが前提条件です。

そこから如何に速く軸足にタメを戻せるかを問うています。

このような状況に応じたパターン練習をしていないと咄嗟の判断出来ませんので、これからも続けていかないといけませんね。

 

最後は横蹴り。

これも以前時間の都合で、さわりだけやってましたがどんな状況で使えば効果的なのか座学を含めて稽古しました。

頻繁に狙う技じゃなくて出しどころは、試合展開と残り時間によります。

蹴りのフォームにいくつかポイントがありますので触れておきます。

1・前足の抱え足を胸の高さまで引き上げる(裏回し蹴りとフォームが同じなので相手は判断しづらい)

2・蹴込みの瞬間、軸足踵を捻る(飛距離が伸び相手の突きの間合いの外から届かせる利点が生まれる)

3・上半身を後方へ倒す(相手の攻撃へのリスク回避。でも頭は倒さず相手を見ている)

4・蹴った足を軸足付近に降ろしてバックステップ(残心)

 

組手に一番必要なことは強いハートであることは間違いありません。

その次に大事なことはクレバーな試合運びが出来る選手ではないでしょうか。

低学年のうちはイケイケな組手でオッケーだと思いますが、学年が上がってくると強さに加え上手さも必要な要素となります。

 

自分の必勝パターンに上手くハマれば組手も、もっともっと楽しくなると思います。

道場練では、いろんな技・いろんな入り方・いろんな崩し方を試して組手も楽しもう!

 

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2025-08-15 23:25:00

静岡最強の時代 『空手革命という実践』 究極の次世代型道場「泊親会清水」練習・技術・思考・実践、変革の全て‼ 1/3

こんにちは!

 

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長い長い夏季休暇が終わろうとしている。

どこにも出歩くことなく、ずっと家でまったりとした時間を過ごしています。

久々に帰ってきた娘とともに、みんなでワンちゃんのお世話してたり。

珍しくお昼寝することもなく、PCの前に座ってるかワンちゃんと遊んでる幸せな連休でした。

 

まだ観てないDVDを視聴し、インプットとアウトプットを繰り返しています。

とりあえず観た内容を一度、頭で整理して文字化することでより理解が増しますので備忘録を兼ねてブログ化している次第です。

 

 

01・サーキット準備運動

02・突きの練習

03・蹴りと構えの練習

 

 

サーキット準備運動

柔道場で稽古されています。

それほど広さは感じられず、ひと試合分ちょいのサイズかな。

そこに約30名の生徒が稽古に励んでいます。

 

ランジ以降は、軸と体幹を意識させています。

軸の捻りを身体と連動させるよう意識させています。

・スキップ

・横向きグーパー

・カリオカ

・バックラン

・カエル飛びジャンプ

・後ろ向きカエル飛びジャンプ

・ダッシュ

・犬ダッシュ

・後ろ向き犬ダッシュ

・ランジ

・股関節まわし

・両足ジグザグステップ

・シャッフル

・組手ステップ

・組手バックステップ

・組手横向きステップ

・組手斜めジグザグステップ

・組手スイッチステップ

・組手足上げステップ

・四股立ちステップ(肩甲骨回し)

・スパイダーマン

・四股立ち手伸ばし

・拳立てほふく前進

 

 

途中、なるほどっ!と感じるアドバイスが。

組手ステップですが、下半身は限界まで全力で動かし、逆に上半身はリラックスさせる真逆の動きを言葉で意識付けされています。さらには肩甲骨を柔らかく使えるようにです。

これは道場でもなかなかもどかしく感じていたこと。

力みを無くしてステップを促すと余分な力は抜けているが、スピード感と強さが足りないどこか手を抜いた印象を受けるステップになっていました。

上半身と下半身を切り分けて使える(考えられる)ようにしないといけませんね。勉強になります。

下半身はMAXです。

 

組手ステップでは動きに「アクセント」をつけて、前足も後ろ足も柔らかく自由に使えるようにすること。

スパイダーマンの際、上半身は床から3㎝手前まで近づけています。

拳立てほふく前進はペア相手に片足だけ持ってもらい拳立てしながら腕だけのチカラで前進します。片足が宙ぶらりんなので体幹の強化にも繋がります。

 

 

突きの練習

堀川先生による突きの指導では、

軽くステップしながら、肘は脱力し突きを走らせるイメージで突きます。

ここまではよく理解出来ますが、突き方に対する考え方が異なっていてビックリ。

 

突きは、腕を伸ばしてから戻そうとすると遅くなり置き突きになる。

逆に、伸ばし切る前に引く意識でいると惰性で手が伸びる。

井岡選手(ボクシング)の左ジャブがお手本とのこと。

 

一列に並んで、真身のままジャブを繰り返し前進しています。

いわゆるシャドーボクシングしてます。

ジャブ!ジャブ!ジャブ!

右!右!右!

パパパパ パンッ!

シュッ!シュッ!シュシュッ!

こんな感じで相手の顔面イメージしながら緩いステップでシャドーです。

この時点で空手教室じゃない感が。

突きのイメージを声に出して表現させています。

 

今度は真身のまま、緩い動きの中で止まることなく上体をウィービングとダッキングの技術を加え、突きを走らす練習です。

ステップはスローでも肘のスナップはMAXで行うことが条件。

上手い選手は動きの中で軽やかにスイッチしてました。

ボクシングジムです。

 

 

技術指導とは別の部分で、選手同士の「声掛け」・「励まし」これを大事にされています。

例えば肘。

肘のスナップが上手く使えてなかったりする仲間がいると声をかけてあげたり選手同士で声をかけあってお互いに高め合っています。

 

 

蹴りと構えの練習

これもアップの延長です。

真身のまま股関節・膝・足首のチカラを抜き、ムチのように走らすイメージで左右の下段スナップしています。

これも無意識でやると手抜きのようなぬるい蹴りになりがちですが、そうならないよう言葉で注意を促します。

下半身はしっかりチカラを込め、ピシッと蹴りこんでいます。

上半身と下半身の切り分けです。

蹴りがヒットする瞬間を声でイメージするのも同じです。

上手いことダブルで蹴ってますね。

 

ここから利き構えでのステップ練

上半身は脱力して構え、円を描くように詰める動きと切る動きを加えています。

もうボクシングです。

十字ランダムかと思ってたら斜めを加えた8方向にステップ。

このステップに突きや蹴りを織り交ぜています。

前だけじゃなく、横の意識・後ろへの意識を促しています。

 

 

いろんな道場練を観てきましたが、これは初めて。

30名の生徒がコートに入った状態で、場外を意識した練習。

一斉にシャドーが始まります。

当然狭い空間でやりますので、いろんな人とぶつかりそうになりますが、ぶつかりそうになったら体(タイ)さばきしながら、自由に動きます。

対戦相手は当然前をイメージしますが、場外間際の意識を持つ練習です。

コーナーワークやライン際を意識して行います。

後ろにも目がついてるくらいに感度を高めさせています。

サークリングって言ってたかな。

これを8方向にシャドーしてます。

 

 

直線的な動きのイメージが強い空手ですが、ボクシング色が強い練習体系で興味津々です。

2025-08-14 16:15:00

実録! タナス VS 日本王者・荒賀龍太郎 -京産大空手道部ドキュメント-

こんにちは!

 

夏季休暇中、PCの前で空手のDVDで勉強していますが、まだまだ観てないのが順番待ちしている状態です。

稽古が週2ペースで入ってるので放出する機会があまりありませんので、大型連休の時に吐き出しておかないと。

 

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実にタナス選手のDVDは5本所有していて、ブログ化していない残りの1本はベスト空手シリーズ。

大昔に既に観ていますが、こちらの方はまたいつの日かブログにアップしたいと思います。

 

 

1・プロローグ

2・志水亮介コーチによる基本稽古

3・タナスによるフットワーク・レスリングのトレーニング

4・荒賀龍太郎 VS タナスのフリー

 

 

【プロローグ】

このDVDが発売されるより以前に出されていましたセミナーの様子。

タナス・フラッシュの2本。

基本編・応用編の紹介映像が10分程度流されていました。

過去のブログで上げていますので割愛します。

 

京都産業大学に到着したタナス選手。

部員と挨拶を交わします。

タナス選手の先生の流派が松濤館流とのことで、日本の空手に興味が高かったと一言ありました。

 

 

志水亮介コーチによる基本稽古

荒賀選手の横に並び、京都産業大学の生徒とともに固定式基本を行っています。

内容はこんな感じ。

 

・前屈立ち:左右の逆突き

・閉足立ち:片足逆突き

・閉足立ち:正面蹴り

・基立ち :正面蹴り + 逆突き

・基立ち :回し蹴り + 逆突き

・基立ち :左右刻み突き

 

面白かったのは、八字立ちの状態から瞬時に腰を落とし四股立ち突き。

これは、月井 新先生の「競技の達人」シリーズの瞬間脱力の練習方法と全く同じでした。

剛柔流の古川 哲也先生のクルルンファセミナーのDVDでも練習方法として触れられていました。

両掌底押え受けを八字立ちから瞬時に四股立ちを取る挙動でした。

高速落下する際、肩が上ずらないようにするためです。

落下の瞬間チカラ強い突きを出すには力んでいてはいけませんので、取り入れてるんだと思います。

 

ここからペア練に移ります。

中段逆突き:捌いて返し(刻み & 逆上)

足払い  :ワンツー

足払い  :逆逆

 

志水亮介コーチの指導が入ります。

ペア相手と前拳を握りあい、相手を引きつけながら自らは膝の抜きを使って下から逆上を狙う入り方を指導されています。

後ろ足始動だと「起こり」が出て、察知されてしまうから。

突きの軌道は斜め上を狙うように。

 

荒賀選手の逆上は残心とともに相手と密着し間を潰しますが、

一方、タナス選手といえば残心のタイミングでスイッチしながらV字に距離を取っていました。

どっちがどうとかでは無くてスタイルの違いが見て取れました。

 

このあとワンツーの打込みタイム。

ここでも違いが。

スピードに乗ったワンツーを繰り返す荒賀選手に対し、タナス選手は一本いっぽん異なるタイミングでワンツーを打込んでいました。

左右の振りから入ったり、

肩を少し動かして惑わしたり、

強めのプレスを挟んだり、

手と足でフェイント入れたり、

前拳をダランと下げた脱力状態の中から一気に踏み込んだり、

観ていて勉強になります。

しかも必ず3歩以上の高速バックステップで残心取っています。

 

 

【タナスによるフットワーク・レスリングのトレーニング】

京産大生に指導されています。

まず中段突き。

軸足の膝を前方に向けたエビ構えでした。

この構え方ですと、後ろ足で床を蹴って深く潜れるからでしょうか。

 

暫く突きの練習をした後、前膝を掻い込み自分の前拳でタッチしながら潜る中段突き。

2挙動にならないように沈みながら侵入するイメージ。

普段観ない入り方かな。

生徒たちもどこかぎこちなく感じます。

 

次、利き構えに立ち、

1・空中でスイッチ

2・前足の掻い込み + 前拳タッチ

3・上段刻み蹴り

4・中段逆突き

 

指導のポイントは「2」の掻い込みをリラックスしながら高速で行うこと。

また、床の反動を上手く利用することを挙げられています。

それと中段は深く長い距離を突くように。

 

応用でプラス裏回し蹴りも。

1・空中でスイッチ

2・前足の掻い込み + 前拳タッチ

3・上段刻み蹴り

4・上段裏回し蹴り

5・中段逆突き

 

次はペア練です。

シェアする技は逆逆。

ポピュラーな技のひとつですが、タナス選手のは明らかに他の選手のそれとは違いました。

これをコマ送りのように、かなりかみ砕いて丁寧ね種明かししてくれています。

 

日本の選手とは違い海外の選手は直線的な組手は行わずパーリングを使っています。

ボクサーのように身体を左右に振ったり、斜めから入ったりです。

 

まず「フリ」としてタナス選手の入り方は、左右にステップし相手を動かします。

1・前足鼠径部の締めを使いながら中段突きのフェイント

2・左側にクイックに身体を傾け左右の手を上下に入れ替えフェイント

3・今度は右側に身体を傾けてフェイント(これも手の入れ替え)

4・奥拳で相手の前拳を斜め下にパーリングしながら逆上(後ろ足を入れ替える)

 

このパーリングも前拳ではたいてもチカラ対チカラ勝負になるので、踏ん張られてしまい意味がありません。

踏ん張るチカラをいなすように、奥拳を使わないといけません。

フェイントとパーリングの組合せでドンピシャでスイッチ逆上を極めています。

足のステップは3歩だけ、

1,2の3でスイッチ逆上に入っています。

 

松久先生の逆逆は相手の "線"を身体ひとつ分横に上手くズラしながら入る方法を指導されていて、トップ選手の試合ともなるとコンマ何秒を競う競技ですので荒賀選手の場合、小指を上に向け肩甲骨開かせて突いています。

小指の向きひとつで肩甲骨の可動域が広がるので少しでも速く突くことが出来るからです。

 

タナス選手のは海外選手らしく持ち前の身体能力の高さを活かした横の揺さぶりから入る突き技の指導でした。

月井先生曰く日本は真っ向から勝負するIの組手に対し、海外の強豪選手は斜めから入るXの組手と表現されていました。

 

 

次の技は刻み蹴り。

タナス選手の入り方は2ステップでした。

後ろ足を素早く半歩寄せて2挙動で入る方法で荒賀選手はノーモーション。

これはちょっと意外でした。

 

スピード勝負の組手競技において、挙動の数が少ない方が早いに決まってると思いますがタナス選手は後ろ足をクイックに動かせばオッケーとのこと。

またこの蹴り方の方が相手がバックステップしたとしても、深く追いかけられると言ってます。

 

練習方法はペア相手に刻み蹴りし素早く残心。

追いかけてきた相手に追撃の「裏回し蹴り」もしくは「中段カウンター」

 

面白かったのは、ペア相手と交互に刻み蹴りをフルスピードで何度も続けていたこと。

蹴ったあと、蹴る前の位置に戻っています。

しかも正確に。

 

3つ目のエクササイズは投げ。

ルールが変わる前のセミナーでしたので内容は割愛します。

両手で掴んで投げています。

 

 

荒賀龍太郎 VS タナスのフリー

駆け引きの中から刻みを取ろうとするタナス選手に、前で潰しポイントを奪う荒賀選手。

なんという当て勘。

ドンピシャのタイミングです。

 

展開を作るのは大体タナス選手。

動いて隙を見つけては果敢に技を仕掛けるといった感じですが、一手速いのが荒賀選手でした。

 

途中タナス選手も、投げから突きに繋げて一本奪ったり。

逆体(サウスポー)にスイッチしたタナス選手に、今度は荒賀選手が前拳でパーリング。

荒賀選手の高速刻み突きをダッキングで上手く回避したり、フェイクの刻み蹴りをスウェイでかわしたりボクシングのエッセンスが多分に含まれています。

 

全体を通じて感じたことですが、タナス選手は終始リラックスした状態から技が飛んでくるので、攻撃に入る瞬間が分かりにくく感じました。

固い動きや獲りに行く気配が満々だと、それが余分な動きとなって相手に察しられてしまいますが、とにかく柔らかい印象。

 

途中、互いの手の内が分かりだしたところで、お見合いの時間がありましたが、状況を打破したのがタナス選手の「裏拳」

荒賀選手が完全に居ついてしまい反応すら出来ない程のスナップの効いた芸術的な裏拳でした。

 

荒賀選手の強烈なプレス。

プレス後の反応を見て、次の技に展開するつもりだったと思いますがタナス選手が、ほぼ同時に反応して逆突き上段を極めてしまいました。

スピードを活かしたプレスでしたが、反応の良さと人間離れした瞬発力でタナス選手が極めています。

 

荒賀選手の攻撃を良く見ながら、あらゆるボクシングテクニックを駆使し有効打を与えないディフェンス力。

先の先で取ることも出来る程の瞬発力。

後の先でもしっかり獲れる反射神経。

これを不要な力感無くノーモーションで繰り出し、しかも両構えでやってのけます。

 

こういった技術交流は良いですね!

競技のレベルアップにも繋がるし、トップどころが地方の至るところでセミナーを開催されることで底辺の拡大にもなります。

 

 

 

合間にプチインタビューがところどころ挟まれていました。

Q1・練習量はどの位ですか

A1・大会シーズンの半年前は筋トレなど主にパワーをつけるトレーニングを始め、スイミングや他のマーシャルアーツなどもそうです。大会前の1ヵ月間は空手だけを行っています。

 

Q2・組手の練習だけではいけませんか

A2・試合の練習だけではいけないと思います。もちろん試合前はそれで良いです。でも試合が無い時期には他の色々なものを取り入れた方が良いです。

気持ちを開いて自由に考える事は、組手の試合においてより良い結果に繋がるはずです。特に子供はそうだと思います。

 

Q3・日本の空手をどう思いますか

A3・最初に日本人はとても強いです。強いハート、サムライスピリッツがあり突き技はとても強くて速いです。でも私の考えですが突きと同じように重要な蹴り技、投げ技、ディフェンスを見失っているように感じます。空手は1、2年でどんどんルールが変わります。どこが変わったのかしっかり観て研究し、違う新しい練習を取り入れていく必要があります。古いものは古いです。それはテクノロジーの進化と同じでトップに立ちたいなら、それに対応していかなければいけないと思っています。多くの国はそれに対して憧れがあります。ただ、新しいこと、練習を取り入れるだけだと思います。

 

 

“無傷で勝つ”

タナス選手の組手を見て感じたことでした。

2025-08-13 16:15:00

ロクサンダセミナー 必勝のタクティクス 実績NO.1 ! 空手世界チャンピオンを育てるコーチ

こんにちは!

 

長い夏季休暇。

とっくの昔に疲れも取れたし、道場も1週間丸ごと無いしで気分を変えてホームページのデザインを見直してみました。

 

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東京2020オリンピック組手競技において、金メダリスト2人も輩出した名伯楽。

ロクサンダ アタナソヴコーチのセミナーの様子で、勝ち抜く技術・練習方・考え方を公開とあります。

 

セミナーの内容をサラッと触れてみますと、

・帯を活用しての独特のフットワーク練習

・両構えやステップワークで間合いをコントロール

・サイドを活用した効果的な攻撃技

・様々な距離での攻撃意識の練習方

・オリンピック優勝の夢を叶えたメンタル

 

 

中でも興味深い記事は、

「試合の主導権を握り確実に勝ち抜く技術」

「リードされた状況で逆転勝ちするための蹴りや崩しの効果的な決め方」

 

また「安全域組手理論」がとても参考になりました。

組手で最も大切なことは間合いを制することとあります。

自分にとってリスクが低く、いつでも攻撃に転ずることが出来る間合いを保つことです。

横の間合いの取り方を重要視した練習方法は勉強になりました。

速攻のサイドフットワークとスイッチ。

真っ直ぐ + 横の動きの融合で効果的な安全域を確保するステップは参考にしたい動きでした。

バックステップとサイドステップを組み合わせ、安全域を確保して攻撃に移っています。

 

チャンスの瞬間を捉える練習3種の紹介や、左右と上下を活用した突き技・効果的な横蹴り

興味津々です。

自身の指導で東京オリンピックで2人も金メダリストを輩出する程の指導力に強い関心を持ちます。

手持ちのDVDがひと段落ついたらゲットしよかなと思います。

 

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2025-08-12 15:15:00

イリーナ・ザレツカ チャンピオン組手セミナー -反応の分析で危険ゾーンを完全コントロール!- 4/4

こんにちは!

 

セミナーラストです。

ラストは足払いの誘い方・出し方を指導されています。

 

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10・中段回し蹴りを制する足払い

11・実践形式パターン練習2(ポイント別)

12・インタビュー

 

 

中段回し蹴りを制する足払い

相手の中段回し蹴りに合わせた足払いの方法でした。

蹴りと同時に間を詰め片手で相手の足をキャッチし、もう片方の手で相手の肩に手をやり軸足を払います。

 

ポイントは前に詰めるタイミング。

モーションと同時です。一手遅れると被弾してしまいます。

もうひとつ、相手に中段回し蹴りを出させたくさせることがポイントとのこと。

相手と構えを反対にしゾーンを広げています。

 

ステップの中で自然と相手と反対に構え蹴りを誘い、実際に蹴ってきたところをキャッチして払う。

咄嗟に出すというよりも動きの中で誘う感じでしょうか。

 

 

実践形式パターン練習2(ポイント別)

これまで習ったことのおさらい。

1ポイント・2ポイント・3ポイントと区分けして練習です。

相手がノーリアクションなら、刻み突き(1ポイント奪取)

動きに釣られた相手が中段突きを出してきたら、捌いて中段回し蹴り(2ポイント奪取)

動きに釣られた相手が中段突きを出してきたら、捌いて逆上からの上段回し蹴り(3ポイント奪取)

相手と反対構えを取り中段回し蹴りを出してきたら、一気に間を詰め蹴り足をキャッチして足払いからの上段突き(3ポイント奪取)

ペア練で互いに何を狙うか示し合わせ稽古を重ねていました。

 

 

セミナー終了後に受講生に向けたメッセージを抜粋します。

1・ひとつの技に固執せず技の選択にバリエーションを持たせましょう。

2・自分が新しい何かに挑戦すると対戦相手は驚きを覚えます。

3・もっと危ない状況、リスクの高い状況を自ら作り出し真剣味を持って稽古に取組んでください。

4・日頃の稽古の中から、実際の試合の大事なシーンをイメージして稽古に取組んでください。

 

 

【インタビュー】

Q1・日本の良いところは

A1・日本は素晴らしい国です。東京は私の夢の多くを叶えてくれた場所です。また今回様々な道場や部活でセミナーや練習会を開催し若い世代の皆さんと交流が出来たことは大変良い経験でした。

 

Q2・今回のセミナーの印象は

A2・セミナーが開催出来たことはとても光栄に感じています。日本という国は私に空手を教えてくれました。私は子供の頃、日本の道場・日本のビデオ・日本の競技者から学んでいましたから。

今度は私が日本の若い世代に空手を教えているということは、つまり日本から私へ、私から日本へ知識が循環しているようなものです。そのことにとても感銘を受けています。

 

Q3・オリンピックが終わって1年が経ちましたが今メダリストとしてどういう思いですか

A3・オリンピックは銀メダルを獲ることが出来ました。メダルを獲得することはとても難しいことなので嬉しかったです。またいろいろな不安も大きかったです。今までその夢に向かって努力してきた自分自身に歴史に名を刻めたことを誇りを持っています。そして今はWKFのメンバーとして次のオリンピックに向けて空手がまた競技に入ることが出来るように尽力しています。

 

Q4・世界2連覇中ですが強さの秘訣は

A4・小さい頃に空手を始めてから一生懸命に練習を積んで少しずつ実力を上げました。他の子供達とは違って私の集中力と情熱は全て空手に向けられていました。私は空手がとても好きで空手のない人生は考えられません。今回私は若い世代に教えるために日本へ来ました。そして皆さんから多くのものをいただきました。このエネルギーを維持して熱い気持ちを見ち続けていきたいです。たくさん練習して自分の中の良いモチベーションを保ち続けてもっともっと強くなりたいと思います。

 

Q5・今後の夢や目標は

A5・まずは空手の発展のために活動したいです。競技者としての後にイメージしているのは、とにかく空手に携わること、そしてどんな分野で頑張れるかを模索しています。空手は私の人生そのものなのです。

 

 

実際の試合では、相手も警戒している中で技を極めることは容易ではありません。

組手に必要なスピードやリズム感はSAQで補い、

局面に応じた状況判断は脳トレを駆使、

もうひとつは、今回のサブタイトルにある「反応の分析」による技の選択です。

 

圧倒的スピード・圧倒的反射神経を鍛えている強豪道場は多数ありますが、今回のザレツカセミナーは自ら危険な距離に接近し、相手の技を誘発しそこを逆に極めきることに焦点を当てた内容となっていました。

これで組手に関するアプローチの仕方が大きく分けて3つに増えました。

年々競技レベルが高まっている空手道。

気持ちは熱く冷静な頭で、組手出来る選手が勝ち残っていくんでしょう。

道場稽古頑張ろう!

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2025.08.20 Wednesday