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タナス・フラッシュ Vol.3 -HOW TO TZANOS SEMINAR- 1/5
ジョージ・タナス選手のセミナー第3弾をシェアしたいと思います。
「ベスト空手」からも1本発売されてますし、荒賀龍太郎選手の居る京産大での出稽古の様子を収めたDVDも発売されていますね。
チャプターが細かく刻まれてますので全5回に分けて少しずつ紹介してみたいと思います。
ホントは1本丸ごと行きたいところですが、観て学んで、身体動かして、感じてみて、内容を頭と身体に落とし込んだうえでブログに書き記しますので恐ろしい程に時間がかかる作業を繰り返しています。
1・ウォーミングアップ
2・3つの間合い
3・間の詰め方
【ウォーミングアップ】
練習(アップ)のポイントです。
①動的なもので身体を温めながら行う
②静的ストレッチで筋肉を伸ばす
③徐々に空手に直結した動きに移行し空手に使う筋肉を動かす
まずはその場でリラックスしながらその場で足踏み。
足元はずっと足踏みですが、腰は捻りの動作を加えたり、腕を上げ下げしたり、回転させたりの動作です。
いろんなのが約10種類リラックスしながら続けます。
この当たりはベスト空手から出ている内容と同じでした。
今度は5秒間全力で腕を振り足バタバタ。
動きを止めずリラックスした足踏みに戻ります。
とにかく動きを止めないこと。
ラダーでよくするスタックアウトしたり、組手構えで号令とともに素早くスイッチ。
どんどんスイッチのリズムが速くなっていきます。
しゃがみながらの反復横跳びなんかも。
下半身しんどそうです。
アメフトの瞬発系で見かけるトレも。
前に3歩出てコーンをタッチ。
後ろに3歩下がってコーンにタッチしてます。
全てに共通することですが、どんどんスピードを加速させています。
前傾姿勢を取り、大きく前方にカエル飛びジャンプ。
ジャンプした後、また後方に3歩ジャンプして戻ってきます。
ラジオ体操の深呼吸してました。
普通のテンポかと思いきや、ゆっくり頭上に上げた後フルスピードで腕を降ろしていました。
深呼吸したので終わりかなと思いましたが、今度は騎馬立ちを取り両手を耳の高さでキープ。
その高さで丸く円を描きます。
先生は騎馬立ちですが、セミナーを受講する生徒の大半が四股立ちでした。
似て異なる流派に無い立ち方でした。
耳の高さでこれも高速で回転させますが、五十肩の人には出来ないことでしょう。
時計回りと反対回りです。
この耳の高さでグルグル動かすのは何のためやろう?と思ってましたが、試合中疲れてくると必ず腕が下がってしまう。
腕を上げて最後まで戦い続けるためのエクササイズとのことでした。
アドバイスでは、鏡に向かって5分間、腕を上げ続ける練習も有効だそうです。
身体が温まったあとに肩・肘・肩甲骨・下半身をストレッチ。
腰に手を当て腰を回したり、体側を伸ばしたりとラジオ体操なんかも。
開脚してゆっくり伸ばしたり膝・足首を直角に曲げて股関節の可動域を広げていたり背中を反らしています。
途中で挟むアドバイスでは、ストレッチは伸ばしている筋肉を意識して行うことだそうです。
両拳を顎の前に置き左右に大きくウィービング。
左右の手を交互に顔の前に添え、上体を後方に反らしスウェイバック。
平行立ちで限界まで反らしていきます。よほど体幹が強くないと転んでしまいそうですが、上段蹴りをかわしている動きに似ています。
組手構えをとり刻み突きを、ゆっくり大きくのリズムで連続10回です。
左で突く時、右手は必ず耳の横に連動させています。ガードでしょうか。
逆突きの時も必ず前拳はおでこの前。
次は足だけ。
ステップのアップです。
1で軽く前方にステップインしてバック。
これをもうひとつ続けて、3のリズムで大きく踏み込みこみ緩急も変えています。
後退する時にガードを下げず素早く行うようアドバイスが入りました。
素早く移動するコツの説明では、前方にステップする時に後ろ足、後退する時は逆に前足を使い機敏に動きます。
これらを全て繋ぎ合わせると、フットワークの中から間合いを探り、起こりを無くして刻み突き。
刻み突きから相手の反撃をバックステップで断っています。
道場で指導する内容と相違ありません。
このあと、十字方向にランダムでステップの練習でした。
横への動きは、進行方向の後ろ側の足を使うとあります。
道場では、行きたい方向と反対に前足を踏み込むと指導しています。
タ・ターンのリズムと言えば通じるかな。
タナス選手は後ろ足リードでした。
ここで大事なアドバイスです。
「左右に動く時は足が交差しないように」
これは前足を刈られて転がされるから。
大きく前に入る中段突きの練習です。
この練習に限って言えばタナス選手のスタンスは現在のスタンダードとは異なりました。
前足と後ろ足のつま先は「ハの字」もしくは後ろ足は90度ですが、どちらかというと少し前方に向いています。
これには理由があって、大きく前に飛ぶには軸足で床を強く蹴って入れるから。
これに対し今の構え方では、つま先が外を向いていれば素早く間合いを切れるから。
つま先が前を向く、ひと昔前のスタンスだと相手との間合いを切ろうと思っても膝がつっかかりスムーズにバックステップ出来ないと思います。
出入りが速い現代空手に合わせたスタンスが主流ですが、一長一短と言えるかも知れませんね。
しばらく大きく前に入る逆突きの練習をしたあと、今度はその場で大きくジャンプし空中でスイッチ。
着地と同時に逆突きの練習でした。
上手く床の反動を使われています。
ジャンプ → スイッチ → 回し蹴りのフォーム → 逆突き → 残心
こんなのもやってます。
回し蹴りの要領で横に膝を抱え込むだけ。
これはフェイクの蹴り。
中段突きを極めるための撒き餌です。
フェイクの中段回し蹴りのあと、上段回し蹴りを極め、中段突きに入る練習も指導しています。
最後は7つ組合せ。
1・抱え込みジャンプ + スイッチ
2・フェイク中段回し蹴り(前足)
3・上段回し蹴り(前足)
4・裏回し蹴り(前足)
5・中段逆突き
6・残心
アップだけで収録時間は30分超え。
実際はもっとやってることでしょう。
【3つの間合い】
①遠い間合い
②中間の間合い
③近い間合い
この3種類の違いを把握し技に活かします。
遠い間合いは安全だがポイントは取りにくいですが、距離を詰めるトリックはポイントを取るのに有効です。
中間の間合いは互いに何でも出来ますので、腕は下げてはいけません。
近い間合いでは気を抜かず常に何が出来るかを考えます。
遠い間合いから一瞬で間合いを詰めるトリックを紹介してくれていますが、2ステップの中段突きでした。
蹴りの間合いよりも更に外から、前足で探りをいれながらの2ステップ。
圧巻のスピードです。
タナス選手ほどの脚力があってこその間合いだと言えますが、相手の前拳を潰しながら入る方法を実演してくれています。
ワンツーではなく中段突きオンリーでの入り方です。
両手同時に飛び込む感じと説明すれば伝わるでしょうか。
おっと、2ステップ目は上に跳ねないこと。
あと技に入る瞬間の顔。
目を見開いたり、呼吸を止めたり、歯を食いしばったりと表情を変えないこと。
次の間合いの詰め方は、手と足、身体を使い常に動きの中から少しずつジリジリと距離を詰めていきます。
但し一定のリズム感にならないこと。
手を上げたり前にプッシュしたり、両足でスッと入ったり前足だけで測ったりと言ったことを指導されています。
プレスがワンパターンにならないこと。
常に無表情で相手を捉えて動き続けています。
いつもどうすれば、遠い間合いから中間の間合いにまで接近出来るかを考えておくようにとアドバイスです。
面白かったのは上半身を距離のトリック
遠い合い程度の距離感から上半身を前傾させます。
当然相手は、踏み込めば突きが届く距離に顔があるので「いまだっ!」と攻撃に入りますが、前傾させた上半身を一気に後傾させると距離は安全圏にありますので「後の先」を狙えます。
お手本では刻み蹴りや、引き込んでの裏回し蹴りを披露されていました。
もうひとつ遠い間合いからのトリックの紹介です。
①両手を顔の前でガードしながら後ろ足を前に寄せる
②前に寄せた後ろ足をそのまま前方に踏み込みスイッチする
③思いっきり踏み込んで逆突き
④残心
道場で指導するワンツースリーの3連打で使う足の運び方。
または逆突き・逆突きでの入り方と同じでした。
例えば相手が逆上で入ってきた時のタナス選手の対処ですが、後ろ足を一気に前に出しスイッチします。
スイッチした足は相手に向かうのでは無く、斜め前に踏み込み「線」をズラします。
要するに相手の突きの軌道からズレて、自分の上段逆突きを相手に極める技術の紹介をされています。
荒賀選手の試合で良く観かける入り方だと思います。
相手の攻撃を斜めにかわしてから反撃する方法でした。
これを逆上・逆突きとパターンを変えて指導されています。
ポイントは大きく入らないこと。
相手の突きが少し抜ければ十分だからです。
この ”小さく” 顔を振るお手本をボクサーがジャブを首を傾けて避ける感じで示されています。
ウィービングのように大きく振らず小さくダッキングするイメージかな。
【間の詰め方】
練習のポイントはこうです。
・リラックスした状態から楽に突き、反応をさせない。
・1本目を大きく突いてあえて反応させ、ガードが空いたところを突く。
リラックスした状態でステップし刻み突きされています。
力んで2挙動にならず、相手に気づかれず1挙動で突きます。
スタンダードな突き方と言えますが、これを逆手に取った入り方がこれ。
遠い間合いで大きく刻みを飛ばせば相手は捌きますので、2本目の逆上で極めるというもの。
逆上は小さく速くです。
一言で纏めますと、
遠い間合いでロングの刻み突きをとばし、距離を潰しながらショートの逆上。
この時点でゼロ距離ですので残心を大きく取らなければいけません。
1本目に相手が反応しなければ上・上の連打になりますね。
2024年11月2日 (土)道場稽古123
Hello November!!
なんと直近3回の稽古が全て雨!
特に今日は道場に向かう途中、雨風強くてワイパーびゅんびゅん唸ってました。
ミットなんかの持ち物も全部びちょ濡れで、またもや拭き掃除からでした。
バンビの稽古途中、神戸市に警報が出てしまいましたので道場の取り決め通り、2部の稽古をキャンセルです。
バンビ練の後も雨が強かったので、雨宿りがてら居残り個別練習に移ったり、垂水区デビュー戦に向けて頑張ったり、修交会の形を練習したり、保護者の方とゆっくりお喋りしたりと、まったりした時間を過ごしました。
-バンビクラス-
1・ウォーミングアップ
2・ラダートレ
3・体幹トレーニング
4・固定式基本
5・形
6・居残り稽古
バンビクラス
【ウォーミングアップ】
集中豪雨の中集まってくれたバンビ生たち。
一番雨が強かった時間帯だったかな。
全員とはいきませんでしたが、来てくれた生徒たちと軽くアップから。
この時間が一番好き。
幼児たちが笑顔で楽しそうにアップしてる姿見てると癒されます。
ジョグ・ダッシュ・サイドステップ・バックラン・仰向け(うつ伏せ)ダッシュ・ケンケン・グーパーあたりだったかな。
【ラダートレーニング】
今日もフラットマーカー持ってきましたので、シャッフルやりました。
複雑な動作ですが一回身体が覚えると不思議なもんで忘れません。
多分一生忘れません。
もういっちょグーパーとケンケンやっときました。
素早くラダーを駆け抜けるコツは、爪先立ちと足裏が床に着く時間を短くすること。
夏の暑い日に裸足で外に出た時のように駆け抜けるイメージです。
ラダートレを通じて俊敏性を養います。
動ける身体作りしていこう。
【体幹トレーニング】
V字プランク・サイドプランク・プランクで183分経過しました。
V字プランクで美しい姿勢を保つYちゃん。
背筋がピンと伸びて足も高く上がった、なかなか深いV字プランクでした。
身体をピタッとキープするには、おへそに止まれっ!って命令すると安定するよ。
【固定式基本】
突き・中段横受け・上段揚げ受け・下段払い
技のスピードを高めていくには、手技だけでなく引き手の意識を持つことです。
引き手を強く取れるようになると、反対の手のスピードが加速します。
拳の握りが甘い生徒が居てましたが、親指で2本の指をしっかり締めないといけません。
技が極まる瞬間、グッと握るようにね。
おへその高さに手のひらを置き、膝を上げる練習です。
しっかり足を抱え込む意識づけ。
これを暫く繰り返し、平行立ちからの正面蹴りでした。
①抱え足 → ②正面蹴り → ③引き足
①と③は膝頭を真上に持ち上げ②の蹴りでは上足底で蹴り。
上足底とは背伸びした時、床に接地した部分を指します。
抱え足と引き足を取る時は足はそのまま持ち上げます。
つま先を伸ばさないようにね。
今度は実際に基立ちを取り正面蹴りでした。
鞭をしならせるように、膝から下を飛ばすイメージで蹴ります。
ポイントは前膝を軽く曲げたまま蹴ることです。
膝が伸びると頭の高さが上ずります。
さてこの後は下半身強化。
根性トレの時間です。
四股立ち突きです。
まだまだ筋肉がついていませんのでバンビのようにフラフラしてしまいますが、空手に必要な筋肉は稽古の中でつけていきます。
ちょっと難しかったかも分かりませんが、四股立ちは広すぎても狭すぎてもダメ。
自分の身体のサイズに合った美しい立ち方があります。
四股立ちの確認の仕方。
これを説明しましたが分かったかな?
上半身も前傾せず、壁に背中をつけた感じにね。
この体勢をキープしつつ四股立ち突きをひたすら繰り返し基本稽古を終えました。
【形】
四の形をブザーに合わせて行いました。
1・強い技を出す
2・ピタッと止まる
3・常に肩幅で立つ
まずこの3つを意識しよう。
他にも、手技のタイミング・おへその向き・軸足の踵と意識するところはありますが、まず3つね。
今日は2年生S君と3年生I君が道場入りしてましたので、新しい形『十二の形』のお手本を披露してもらいました。
皆で何本打ったかな?
焦らず少しずつ覚えていこう!
前回フラットマーカー使うと次に足を運ぶ位置がスムーズに理解出来たので、バンビではこのやり方がベストかな。
順番覚えるには、これが一番最速だと思うので使っていこうと思います。
【居残り稽古】
稽古序盤の段階で、注意報から警報に切り替わったことを知り道場の規約通り、2部練中止の連絡を入れました。
16日は選挙日と重なり稽古出来ずだし、23日も垂水区大会ですので稽古休みです。
なので11月の稽古日は今日を除くと9日と30日の2回だけ、、
11月の後半には次の審査の申込み用紙をリリースしますので、出来るだけ稽古は休まずでお願いします。
あと、用紙を受け取った後のお休みはなるべく控えてください。
出席率80%を割ってしまえば、残念ですが見送っていただきます。
用紙を配布するタイミングで形が覚えられていないと渡せませんので、受審形に必要な練習は自主的にやっておいてね。
道場だけでなくコツコツと努力する習慣をつけていこう。
話が脱線しましたが、外の天気気にしながら多くの生徒が居残り稽古してくれました。
こんな時は、個別にマンツーマンに限ります!
一人ずつ呼び出し形練でした。
一般Eさんとは四方公相君を。
割と長い形ですが、ほとんど覚えて来てるではありませんか!
ジャンプしたり2段蹴りしたりと難しい形ですが自ら選んだ形。
頑張ってます。
Eさん、子供たちと同じメニューをこなしたり、形競技や審査会にも貪欲に挑戦されています。
とても練習熱心な方です。
ゆりでは、嗜む程度・お子さんと共通の趣味を持つ意味合いで始められても全く構いません。
組手はちょっと、、という方は基本や形のみでも問題ありませんので、体力に合わせてお気軽に参加して見てください。
ガンガンするのも良し!
ゆるーく健康維持するのも良し!
自身の体調に合わせ参加出来る日だけでも良し!
組手の時間帯、形練するのも良し!
いろんな空手の関わり方があって良いと考えていますので、是非一度体験してみてはいかがでしょうか!
最後は、23日の垂水区大会でデビューする幼年R君とMちゃんの居残り稽古でした。
個別で形練した後、入退場の練習も同時に行いました。
形は2人で同時に打ちますが、相手を意識せず自分の形に集中すること。
これに尽きます。
自分のベストを発揮出来ることを祈ってます。
*本日、寒稽古のお知らせを会員ページに添付しました。
今月末には来月の審査会のお知らせ、
12月に入ると来年の特練の申込みと案内が続きます。
2024年10月29日 (月) 夜練48 @小部中学校
こんにちは!
10月、数少ない夜練の日に限って生憎の雨。
急いで帰ってパパっと準備して向かいましたが、足元の悪い中多くの生徒が。
過去最高人数を更新して12人も集まってくれました。
ビックリしたよ。
1・体幹トレ
2・固定式基本
3・組手
【体幹トレーニング】
寒いので体育館の中をみんなでランニングしました。
苦手な季節がやってきた。
ペラペラの組手道着じゃ寒すぎるので形用にしようかと思いましたが、時間がギリギリだったので結局は組手用。
誰だったかランニングしよう!
その一声でみんなで走ることにしました。
ジョグしたりサイドラン・ジャンプ、ダッシュなんかで身体を温め体幹トレに移りました。
V字プランク・サイドプランク・プランクで144分経過。
ちょっとご無沙汰のV字プランク。
あちこちからゴロンゴロン転がる音が聞こえてきたけど、、
安定する位置を見つけてしっかりキープしてほしいところです。
【固定式基本】
垂水区デビュー組が夜練合流しましたので、基礎の基礎を挟みました。
突きと受けを3つ。
全てに当てはまることですが、
・力まない
・引き手を強く
これを意識した上で、スピードを高める意識。
この意識が有るのと無いのとでは、出来高が大きく異なります。
自分の技のスピードを上げたい!
この意識ひとつで動きが変わります。
”普通” にいつもと同じでやってるのと、いつもよりもうちょいスピードを高める意識で稽古するのとでは、明確に違いが出てきます。
H君、私が求めてる頑張りに達してました。
指摘しながらスピード感を煽ったので途中から技にスピードが乗ってきた。
自分で体感してくれてたら嬉しいんだが、どうだったでしょうか。
次回の稽古が楽しみです。
みんな、糸東流らしく最短距離でシャープに技が出せるようにね。
この後の基本の裏テーマ。
”腰切り”
お尻歩きや腰切り等で、上半身と下半身を切り分けて使うトレーニングを普段から取り入れています。
実際にS君に平安五段の挙動で私が求めている腰の入れ方を皆の前で披露してもらいました。
また逆に同じ挙動でも腰が入っていない打ち方も披露してもらい、見比べてみることに。
明らかに違いが分かったことだと思います。
両手の指を繋ぎ合わせ、腕の動きと腰の動きを大きく動かすウォーミングアップをじっくり繰り返し、いざ稽古です。
まずは腰を入れ右前屈立ちを取り、今度はもう一度腰を切り直しも右基立ち。
これを左でも繰り返し、腰を入れる感覚を養いました。
まずは身体の使い方を知ることから始めましたので「大きく遅く」でもオッケー。
慣れてくれば腰の動きを「小さく速く」にしていきます。
前屈立ちから猫足立ちに戻したり、
猫足立ちから四股立ちを取ったり、
これを左右交互に腰の切り替えしです。
オレンジ帯の生徒にはちょい難しかったと思いますが、青帯生は割りとイメージが掴めてた感じ。
左右どちらでもコンパクトに腰を入れる動きが身につけば、形は新たなフェーズに入ります。
形競技で上位に入賞する選手はこの辺は普通にやってます。
形を頑張りたい生徒。
信じてついてきてほしい。
練習の仕方、身につけてほしい動きは道場で指導します。
あとは、教わったことを自主練でコツコツ続けてほしい。
道場は多くても週2回がやっとですので、自主練が重要になってきます。
形でも組手でも共通して言えますが、自分の身体を思いのまま操れるようになること。
反射神経然り、体幹然り。
腰のキレが出てくると形がパリッとしてきます。
今日指導した内容も畳一畳分のスペースがあればナンボでも出来るんでね。
ひとつでも上を目指すとなると、基本の内容も難しくなってきます。
基礎が出来た上での色づけですので、基礎は確実に抑えておいてください。
四股立ちでもこれだけあります。
前後移動での切り替えしスピードの上げ方。
身体を動かす部位。
姿勢の整え方。
関節のロック。
次のフェーズに移ってもついてこれるように、脳みそフル回転でついて来てください。
【組手】
スピードの上げ方に焦点を当てた稽古を行いました。
どう動けばスピードで勝るか、説明は割愛しますがペア練で刻み突きと逆突きに絞って稽古しました。
ペア練といっても補助。
片脚ステップから突きを極める練習でした。
前足を踏み込み着地する前に突きを放つイメージを持たす練習です。
組手構えになり正面からペア相手が片足を持ち、その場でステップ。
ペア相手は、ブザーが鳴れば持っていた足を離し距離を取ります。
打ち込み側は開放された前足が床に着く前に、軸足は後方、前足は前方へ飛ばし突きを極めます。
これも軸足の溜めが出来ていることが前提条件。
突きに入るまでに予備動作があってはいけないし「間髪入れずに」飛び込まなければいけません。
今度はペア相手が後方に立ち、打ち込み側の軸足を後ろから持ってあげ、ブザーと同時に手を離します。
軸足が床に着地したと同時に前足を推進させ深く中段に潜る練習を取り入れました。
3年生R君。
誰に言われるも無く、自らデカい声でテンション上げて練習していました。
良い雰囲気です。
周りの生徒も次第に感化された様子です。
今、ゆりの組手を引っ張る位にまで意欲的にやってますね。
やる気が伝わってくるし、なにより目の輝きが違う。
気合いも人一倍だし、この調子でガンガン引っ張っていってほしいな。
”手” から入る突き方を学んだ後、今度はガチでスピード勝負。
一方は刻み突き、もう一方は逆突きカウンター。
技を決めてガチの寸止めフルスピードです。
コンタクトだけは十分に注意しつつ、集中してやり切りました。
先の先と後の先。
間合いとプレス仕掛けながら相手を崩した瞬間、刻み突きを飛ばします。
この相手を崩す仕掛けこそが組手の醍醐味。
フェイントで上手くひっかけ、相手が釣られたところを狙う意識です。
カウンター側は、ひたすら張っときます。
崩されたら刻みが勝つし、相手の動きの癖を見破れればカウンター取れる。
今日生徒にはヒント伝えました。
相手のどこを見ておけば良いか。
もちろん全体を見るのには変わりありませんが、身体のいち部分にスポットを当てておくこと。
後は思い切って深く入る勇気です。
崩す練習と癖を見つける練習。
互いに求められる動きは違いますがこれを交互に行いました。
なかなかの緊張感の中、真剣に稽古していました。
本気のフルスピード、それもメンホー無しでやってたのでヒヤヒヤでしたが、コンタクト無しで終えました。
いよいよ組手の稽古も次のフェーズに入ってきた。
実戦に近い感覚です。
駆け引きの中で、相手を崩して、動かして、隙を捉える動き。
リズムは単調にならないよう、そこは工夫が必要です。
強めにプレスをかける
フッと動きを止める
差し出した手から刻み突きに入る
横の揺さぶりを使う
急ブレーキと急発進
スイッチしてからの刻み突き
足技見せながらの刻み突き
中段フェイントを挟みつつ切り返しの刻み突き
R君とKちゃん、互いにカウンターも取り合ってたし刻みの入り方にもバリエーション出て来たし、何より動きの質が上がった。
上手く表現出来ないが、二人とも確実に何かが変わった。
やっぱり緊張感漂う中で本気で差し合いすると伸びるわ。
この調子で殻をブチ破れ!
強豪道場シリーズ 志新塾 矢倉道場 -2021劇的変革指導法- 1/2
こんにちは!
2年程前に購入したDVDをやっと開封しました。
道場開設の前後だったかで、遥か先を行く道場のメニューを観るのは時期尚早。
「強豪道場の練習メニュー」でも紹介されていましたし興味津々でしたが、そんな理由でずっと寝かせたままでした。
運動能力、反射神経、一瞬の判断力を向上させる練習方法を構築されていましたので、指導者としてはマストアイテムです。
しっかり学んで道場に還元したいと思います。
1・身体能力強化サーキット①(フィジカル強化トレーニング)
2・身体能力強化サーキット②(体軸の意識と基本技の捻転)
3・”人間負荷” トレーニング
【身体能力強化サーキット①(フィジカル強化トレーニング)】
どちらかというと狭く感じる道場。
その中に何人の生徒がいるのでしょう。
ざっと見た感じでも40~50名でしょうか。
軽いジョグからスタートしましたが、とにかく活気が凄いです。
道場中に大きくて元気な声が響いています。
この雰囲気大好きです。
ジョグから始まりジャンプ。
ジャンプしてテッペンの高さで逆突き入れて、着地と同時に残心。
このあとワンツーも。
ジャンプ系はまだまだ続き180度回転しながらワンツー。
これも着地と同時に残心取ります。
ポイントは「身体が流れない」「腹筋を使って極める」
次は腿上げです。
足を動かすメニューの時は絶対に手を振ることも忘れずに意識づけされています。
シャッフルも同様に腕を振っています。
バックシャッフルなんかもやってます。
ジグザグに進みながら、正体・逆体で突き技。
この辺は思いおもいに自由に技を出していました。
面白かったのは、ジグザグでバックステップしながら技を出すメニュー。
後ろ後ろに下がりながら準備(溜めを作る)し追ってきた相手を想定し、前で技を出す練習。しっかり残心まで繋げて。
1,2の3でシャッフルした後、4で寄せ足。
これは知らなかった。
道場ではラダー使って軽やかに1,2,3でシャッフルしてますが、強く速く1,2,3,4です。
サラッと深いアドバイス。
”表拍子”で技出すと反応される
”裏拍子”で技出すと相手反応出来へん
表現が難しいですが矢倉先生の説明はこんな感じでしょうか。
1,2,3の足の動きで突きを出してはダメ。
これは始めに習うオーソドックスなステップからの刻みの入り方ではないでしょうか。
その域を超えた矢倉道場では、裏拍子で指導されていました。
これは以前の荒賀先生のセミナーDVDで触れた内容と表現方法は異なれど近い意味だと感じました。
荒賀先生はスピード意識した素早い入り。
後ろ足の引きつけと説明されていました。
ゆりでは子供達に両足内側を磁石のように素早くくっつけると指導しています。
手技に後ろの足をつける事で裏拍子に変わります。
オーソドックスなリズムとはやはり違いがあり、観ていてもリズムを狂わされます。
やはり組手は相手が嫌がることをしてなんぼ。
”裏拍子” 会得(体得)出来れば、面白いように技が極まるような気がします。
下半身を作り上げ、超スピードを追求するのもひとつ。
独特のリズムを身につけイニシアチブ握るのも手ですね。
1(前足)・2(後ろ足)・3(突き技)のリズムで技を出すのは誰にでも出来るねん。
誰にでも出来るって事は誰にでもやられるって事やねん。
3(突き技)に足元をつけるねん。
開封して5分で新しい気づきを得ました。
*バックシャッフルも裏拍子を取り入れています。
普段のアップの中からこのリズムを取り入れることで、実際の動きの中でスムーズに連動させれるんでしょうね。
頭で考えた事を筋肉に伝達させる時間が速ければ速いほど運動神経が高いと言えます。
アップはまだまだ続き、次は小刻みに全力で腕を振っての超スピードラテラル。
ラテラルの後はヒトますを小さくしたケンケン。
ケンケンの次は、安定感を重視したケンケンジャンプ。
ケンケンの姿勢を取り、床を蹴って垂直にジャンプ。
しかも軸足を抱え込んでいます。
高く飛んで着地はしっかり安定させないといけません。
着地が安定していると、前足で蹴れますので刻み蹴りまで繋げていました。
激しく動く組手競技の中でバランス(安定感)は極めて重要な要素です。
攻撃しないと得点は奪えませんので、どんな体勢からでも技を仕掛けなくてはいけません。
ケンケンでジャンプし、しかも軸足を抱え込むことで敢えて不安定な状況を作りだし蹴りを繰り出す練習でした。
一見、ただジャンプしてるだけの単調なメニューに見えますが理にかなった奥が深い練習に感じです。
腕を大きく振ってのカエル飛びジャンプもやってます。
ジャンプのあとはスピード系に移ります。
フルスピードでグーパーした後、1フロント1バック。
これを1,2,3,4のリズムで。
短い距離をフルで動き、組手フットワークです。
ステップワークでは上には絶対に浮いてはいけません。
道場では浮いている時間、技は出せないしガードも出来ない無防備な瞬間だと説明していますが、矢倉先生は浮くと力が逃げるからと説明されていました。
「浮く」のではなく「沈む」です。
ステップの中にオープンとクローズを加えます。
単調にならず、一瞬異なる動きを高速で加えるだけでハッ!と感じさせることが出来ることでしょう。
相手が居ついた瞬間がチャンスですので、前へのプレス以外に面白いと感じたアクションでした。
ビックリしたのが次のステップ。
さっきステップは浮いたらダメと書きましたが、今度のメニューは組手構えから足を閉じる。
閉じると当然頭は浮きます。
この浮きを利用した突きの速射練習。
パッと浮いて、自重を利用して深く沈み中段突きに入る練習でした。
これは知らなかった。
これを生徒たちはフットワークの中からオープン・クローズを挟みながら高速で足を閉じ、瞬間脱力で沈んでいます。
足を閉じるといっても高速でやるとすれば、両足内側を寄せ合う意識です。
これに「競技の達人」でおなじみの月井 新先生の瞬間脱力を上手く組合せたような動きをミックスさせています。
対戦相手に高速でこんな動きされたら嫌でたまりませんね。
しかも突きは普段見慣れない裏拍子で仕掛けてきます。
矢倉道場の強さの片鱗が伺えます。
※裏拍子とは「突きながら移動すること」「移動して突くのではありません」
前進したあとバックステップもしっかりやってました。
どっしりと重心を落とし、一回いっかいスイッチしながら前進なんかも。
頭が浮かないように注意を促していました。
小さく後ろ足を寄せながらのステップワーク。
寄せ足は大きくなってはいけません。
大きくなればなるほど相手にとってチャンスとなってしまうとアドバイスです。
応用でバックステップもです。
手足を床につけ前進。
これは昨年の喜友名先生のセミナーに出席した時、動物の動きをアップで紹介してくださいましたのと同じ動き。
お尻を暴れさせず体軸を整えたまま、足は伸ばしたまま手の入れ替えをスムーズにです。
横向きでもやってます。
それにしても声が途切れない。
ずっと誰かが声を出しているので途切れません。
これだけ元気があると途中しんどくなっても、上手く乗せられて最後までやり切れそうな雰囲気がしますね。
この元気の良さメッチャ好きですね。
誰一人ふざけてないし、気を抜かないし、手を抜くとライバルにおいていかれる雰囲気が伝わってきます。
小学生から高校生まで一緒になって、当たり前のことを一切手を抜かず必死に取り組まれています。
手を止めての指導者のアドバイスには「ハイっ!」
稽古再開の度に「オッシャー!」
途中、矢倉先生は「勝つ雰囲気を自分らで作れ」「一人ひとりの意識で上げろ!」
小さな小学生から日の丸つけた高校生まで、夢中になって汗を流しています。
美しい姿です。
【身体能力強化サーキット②(体軸の意識と基本技の捻転)】
01・カエル飛びジャンプ ジャンプの瞬間思いっきり身体(背中)を反っています。
02・その場で2回連続開脚。開脚後、着地して素早く2歩ダッシュ。床の反動を使った瞬発系です。
03・応用で空中ジャンプで四股立ち また着地後ダッシュ。
04・両足同時に連続スクワットジャンプ 間髪入れずに飛んでバネ強化してます。
05・アンクルジャンプ つま先で動く事で足首の掛かりを意識させています。足首の掛かりがある状態で構えると地面(床)を捉えられるとのこと。
06・ツイストジャンプ これもアンクルと同じ要領で掛かりを意識しながら対角にある手と足を交互に入れ替えています。グッっと地面を噛んでいます。
07・1,2、3のリズムでアンクルジャンプしながら軍隊のように行進してます。
08・横向きで開脚しながら体を入れ替えストレッチで前進してます。みんな柔らかいですね。
09・しゃがみ歩き しゃがみながら股関節を広げています。
10・しゃがみ歩きから立ち上がりスッとしゃがみます。その際内腿をパパンと叩いて刺激入れてます。
11・ガニ股ジャンプ しゃがみながら軽くジャンプして前進してます。
12・ローリング その場で足の裏をつけてローリングしながら前進。もちろん手を使ってませんので激ムズ。前転する子も居れば斜めから入る人も居たりです。
13・肘飛ばし 逆突きの要領で拳では無く縦肘です。ゆっくりと歩きながら脇を締めて肘を飛ばすことで突きのスピードに繋げます。また別でしゃがんだ状態から縦肘。これは後ろ足の足首と膝からパワーの伝達で一気に縦肘に持っていきます。
要するに意識の上で、突きは腕を伸ばして突くのではなく、肘から先をロケットのように飛ばすんだと捉えました。
「突きの中で長くせぇとか伸ばせとか捻転せぇとかはムリやから、この基本の時に引き手使って捻転するのを意識する」
「手足で技を出さずお腹から手足が生えてると思って。体軸を意識すること」
「身体を使った技を出すこと 手とか足とか技術は潰されるから」
14・斜めエンピ 13と同じで踏み込んだ足は斜め前で捻転を使います。縦肘は正面に向けています。応用で逆上を飛ばしています。
15・匍匐前進 腕力だけで身体を運んでいます。後ろ向きでは体軸を意識して行っています。
【”人間負荷” トレーニング】
アップはまだまだ続きます。
DVDはこの時点で35分経過。
アップで基礎体力をつけているのでしょうか。
それと始めから違和感があったのですが、稽古に入る前のアップから生徒達は全員拳サポはめて防具も全てつけています。
1・狭く感じる道場ですが全力疾走します。ただ走るのではなくペア相手が後方から帯を掴んで引きずられながら負荷をかけています。瞬発力強化に持ってこいですね!
2・シャッフル なかなか進まない子もいてますが、デカい雄たけび上げながら自分を奮い立たたせています。こういうの大好き。踏み込みの強化です。
3・連続ジャンプ これもきつい。なんせ人を引きずりながらなので。
4・組手フットワーク 寄せ足で進みますが、引っ張ろうと思って重心が崩れない事が重要です。しっかり重心落として下半身主導で踏み込みます。
5・バックダッシュ 帯の向きを前に戻して後ろ向きでダッシュしてます。
6・バックステップ 前にプレスをかける攻撃的意識と同じくらい大事な回避意識。これを2ステップで練習します。
「強烈なバックステップ、対戦相手が仕掛けたい時にカチッと外す」
7・だっこ 冷蔵庫抱えるようにしてダッシュしてます。
8・雑巾がけ ペア相手に仰向けに寝てもらい肩を押しながら前進してます。
これらのメニューはチューブを使って出来ることばかりですが、チューブの本数に限りがある道場、生徒の数が多い道場には待ち時間が発生し非効率と言えます。その意味において人間負荷トレーニングは時間もコストも節約出来る知恵を使った合理的な練習方法だと感じました。
何よりも基礎体力があった上での技術面。
土台となる強い身体作り。
前半3つのメニューだけで身体作りの重要性を痛感しました。
2024年10月26日 (土)青空田中道場 4
こんにちは!
明日は小学校が選挙会場ですので前日からの準備につき、この日ばかりは体育館も多目的室もアウト。
かと言って何もしないのは退屈過ぎますので、閃いたのは1年半ぶりの開催となった青空教室。
どんより曇り空でしたが、暑くもなく寒くもなく。
来てくれた生徒たちと朝から空手。
何と気持ちの良いことでしょう!
お昼間は自宅でゆっくりしながら、大好きな新喜劇を。
軽くお昼寝したあと昨日届いたばかりの書籍を読み終えたところで、ぼちぼちブログを書いています。
1部と2部の生徒とで用意してきたメニューが異なるので、20分交代で出たり入ったり。
バンビ生は四の形と十二の形をマンツーマンで。
2部生は何が良いかいろいろ考えた結果、新しい形にチャレンジ。
直近の夜練でも初めての形を打ち結果的に全員が連チャンで新しい形となりました。
左右対をなす比較的短い形でしたので、割と覚えやすかったんじゃないかな。
せっかくなので平安形やバッサイ大には無い、初登場した技の名前を記しておきましょうか。
・足刀蹴り
・両掌底当て
・肘当て
・後ろ肘当て
・肘繰り受け
・押え受け
・掌底押え受け
・裏受け
・裏掛け受け
・回し受け
・天地の構え
・二の字構え
・三戦立ち
・平行三戦立ち
さて次回の青空教室は11月16日!
この日も選挙で道場使えませんので時間も場所も全く同じ。
次は何しよかな?