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2024-08-15 09:15:00

劉衛流 KARATEセミナー 世界王者たちの「形 ・ 極意」 2/4

こんにちは!

 

劉衛流セミナー (2).jpeg

 

 

”空手道形のテクニックを学び競技力の向上を図る”

大会に出場しより上位入賞を目指す選手にとって学びを怠れば勝てるはずがありませんね。

正しい基本の中に競技のエッセンスを色付けするといったところでしょうか。

生徒の成績を少しでも上げ頑張って良かったと思ってもらえるように勉強を続けています。

 

 

05・佐久本 嗣男先生による指導(アーナン・スーパーリンペイ解説)

06・お手本演武とポイント

07・豊見城 あずさ先生によるセーパイ

 

 

佐久本 嗣男先生による指導(アーナン・スーパーリンペイ解説)

・武道の本質とはムダな動きをしないこと

・ストライクゾーン(身体の枠の範囲)を守る

 

 

・アーナン

最初の掌底の構え。

これは相手との間合いを図っています。

正中線を外してジグザグに動いています。

次の貫きと蹴りは一拍子で。

後方に向きを変え今度は受けと蹴り、正中線を守りながらです。

相手を引き込む技が途中出てきますが、左足の鼠径部に体重を乗せ力を加えます。

鶴頭受けはジグザグに受け、前屈立ちとなり金的を握り潰し、喉仏を鷲掴みしています。

 

 

・スーパーリンペイ

諸手中段受けから引き手を取り突きに入る際丹田を持ち上げ、突き終わりに横受けに入る際、瞬間腰を少し落とし力強さを出す。

これは相手を掴んで引っ張る際、腕力だけでは相手を動かすことは容易ではありませんが、腰を落とし引き込めば相手を動かせるため。

動きには意味があると仰られています。

東西南北に回し受けをする挙動では、ためを作り素早く回った瞬間に回し受け。

開手横受けから貫手の挙動は、腰で受けて腰で貫きます。

 

中盤に出てくる四股立ちの挙動は、剛柔流のスーパーリンペイです。

相手を引きずり込む挙動ですので片手はパーで掴みを表現し金的打ち。

ここの挙動は手首のスナップを持たせます。

セーパイでも通じるところです。

 

 

お手本演武とポイント

喜友名先生の模範演武 スーパーリンペイです。

演武の最中、佐久本先生がポイントを説明されています。

 

・軸が動かない

・丹田の持ち上げ

・受けの瞬間の腰を落とすところ

・回し受けのタイミング

・自然な息吹

・肩にチカラを入れない

・締める時はお尻を締める(少し締めてますよというところをアクセントをつけよう)

・(四股立ち挙動)受けながら金的打ち

・一瞬パーで掴むところをグーグーでやったら間違い

 

佐久本先生の指導のとおりです。

 

形を打ち終えたあと説明に入ります。

競技の中で気合いの発生は『エイーっ!』ではありません。

『エイっ!!』です。

 

また劉衛流の伝統的な形と競技で打つ形に違いはあってはいけませんが、リズムだけ異なります。

前方に3回移動する挙動で説明されていますが、同じリズムでタン・タン・タンと入るところをタン・タタンです。

審判に仮想の敵との攻防を表現するためにリズムを変えています。

あくまでもこれは競技空手です。

 

 

上村先生の模範演武です。

とても重みがあり力強さが存分に伝わるセーパイです。

劉衛流の立ち方ですと四股立ちは深さが糸東とは異なり更に深いです。

力の抜き差しが丹田の締めと脱力によって、体表現でもの凄く伝わってきます。

圧巻です。

 

佐久本先生の指導です。

第7挙動の弾指打ちは手首のスナップを使うこと

また弾指打ちのあと三戦立ちで寄り足しますがリズムを切らさないこと。

手技は押え受けと支え上げ受けを同時に行いますが審判の先生に仮想の敵との攻防が伝わるように見せなければいけません。

『指導者がいくつ引き出しを持ってくるかです』と指導されています。指導者次第で子供達の形は変わってきますとも。

競技空手は教範のとおり演武していてはダメだってことだと思います。

リズムに乗って繋げる、極めるといった見せる要素これを指導者が導いてあげないといけません。

 

他にも個人的にはセーパイ最大の見せ所、弁足立ちから回転する挙動(第12挙動から13挙動にかけて)は弁足立ちでしっかり飛び越えたあと、しっかりと止まらないといけませんが上足底を使い回転を加え、掛け受けしますが上肢と下枝は一致させなければいけません。

勢いよく回ると身体が流されそうなものですが、不要な力みも無く自然で流れるような動きで見事です。

 

 

金城先生の模範演武に移ります。

クルルンファですが、最初の挙動が足刀蹴りカッコ良いですね。

目標は力を入れなくても力の入った蹴りを出せること。

軸に乗って抱え込んで当てた瞬間にチカラを入れる。

 

ちなみに道場の体幹トレでこの挙動を取り入れていました。

クランチの姿勢から両足を少し持ち上げ、片足は引きつけ、もう片足は蹴り込みを同時に行います。

体幹をビンビンに刺激させながら蹴りのスピードと同時に引き足の強化を取り入れていました。

自由形でクルルンファを打つのはまだ先だと思いますが、この形を打ちたい生徒がいればこの練習極めて重要です。

蹴りのスピードと引きの強さ、それと体幹の3つを同時に強化出来ます。

 

 

豊見城 あずさ先生によるセーパイ

ここから各形に分かれていろんなところで形の講習会。

セーパイグループは7名生徒が集まり、その中に岩本選手の姿も。

 

指導内容を拾ってみたいと思います。

・第2挙動:

平行三戦立ちからの合掌握りは肘で脇を締める。

そういえば私は脇が空いてるような、、

 

・第4挙動:

上段手刀打ちから正面蹴りを挟み四股立ちなる挙動では、手刀打ちの手を引っ張りながら四股立ちとなり、右手で回し肘当ての連続技に入ります。

引っ張る力を利用すれば回し肘当てにスピードとパワーが伝わるとのこと。

四股立ちに移行するのですが、直前前屈立ちを取ります。引き手の力を利用しながら右腰を切り四股立ちとなっています。

気づかずにやれば味も何もない、ただの四股立ちでしょうが、引き手の力の利用と腰の切り替えしを使うことでキレが生まれます。

セミナーでは、このあたりのテクニックが学べますので競技力アップに繋がる。

豊見城先生のセミナーは、アーナン編とパイクー編がリリースされていますが、コツを伝えるのがホントに上手です。

説明が分かりやすいのでDVDを止め実際に自分で動きを確認し、いつもなるほどっ!と唸っています。

 

・第5挙動:

後方に猫足立ちを取る際、膝を柔らかく使う。

 

・第8挙動:

四股立ち / 足払いの挙動では天地の構えを少しだけ更に中へ押し込み反動をつけて引き手を取る

引き手は脇を締め下突きするがコツは両拳を足の太もも部分にかすらせること。

 

・第11挙動:

下段払いからの猫足立ちは、前足を右軸足に寄せる。

これは知りませんでした。右足を右に移動させ猫足立ちに移行していましたが、大きく身体がブレてしまうのでしないとアドバイスされています。

・第12挙動:弁足立ちはなるべく前に大きく飛び込むこと。極めのタイミングは後ろ足(つま先立ちの方)の着地だそうです。

もうひとつセミナーならではのポイントが。つま先立ちする時足を曲げドンっ!と音を立てません、力はそのまま下にめり込ます感じで。

 

・第13挙動:

西方向に左三戦立ちする挙動では、右手の使い方が重要。掛け手受けの要領で正中線を守りながら(締めながら)流れるように入ると味が出てきます。

肘を空けず締めながら、立ち方とともに上肢と下枝を一致させて受けています。

この辺はセミナーならでは。ちょっとした上手い見せ方が学べます。

もうひとつ、キレイな見せ方が追加で。

北から西へ転身する際、頭の高さを変えられています。

一度沈んだ状態から螺旋階段のイメージす。

最後丹田を使って『締め』の表現も忘れずに。

①技を極めた後素早く回って、

②滑らかに螺旋階段を上り、

③上り切ったらまた滑らかに腰の締めを表現する

 

連続技に移ります。

後屈立ちで半打拳で下段打ちですが、右開掌から引き手を取ります。

私はここを自然と手の握りを変えていただけですが美しくまた力強く表現するには、正解ではありませんでした。

右脇に構えた開掌をほんの少し正中線に寄せ、引き手のパワーを使っています。

これはバッサイ大で拳ひとつ分の出し入れでスピードを強調するテクニックとして生徒に指導していますが、まさに同じことでした。

流派や形は違えど共通するテクニックは随所にあるということです。

ひとつ引き出しが増えた。

まだまだ、まだあります。

①(半打拳)下段打ち → ②上段裏打ち

でのテクニックです。

 

①下段打ちでは、ただ技を出すだけだと身体が上ずってしまいます。

下段打ちは腰を切り下に叩きつけるように出す。

腰を内側に入れることで重たい技に変化します。

 

②上段裏打ちでは、今度はスナップを使い腰の回転で戻す(ムズい)

これが出来ると上半身の上下動が無くなり良いと思います。とのことでした。

 

 

冒頭で佐久本先生が言っていた競技空手の見せ方、指導者の引き出しの部分に通じますね。

 

今回のような細かなテクニックは、知ってると知ってないとでは大きな違いがあります

競技力を上げるには勉強は切っても切り離せません。

スピードとパワーを上げる方法を理解した上で、反復練習するしかない。

そう感じたセミナーDVDでした。

 

余談ですが、受講者に混ざってセーパイの指導を受ける岩本選手ですが弾指打ちの時、腰のスナップが尋常じゃないキレでした。

2024-08-14 09:15:00

空手「組手」 戦術の極意55 最強道場が教える実践のコツ

こんにちは!

 

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随分前に本屋さんで偶然目にした書籍です。

スマホでサクサク読めるし、通勤電車に丁度良いこともあり暫くしてKindleで買い直しました。

なんとこの本、以前には無かったQRコード付きでリニューアル販売されていました。

55種類紹介されているテクニックのうち、24種類動画で実際に勉強出来ます。

私も時々ですがYouTubeを拝見しています。

やはり動画はより理解し易いですね。

 

荒賀道場というだけあって、荒賀龍太郎先生の他、お姉さんと弟さんを加えた3名で指導されています。

さて、内容の方ですがさすが組手の教科書なだけあって、全て実践を想定した内容です。

全6章で構成されています。

 

第一章:試合時間帯別の考え方と進め方(16種)

第二章:試合場の場所別の攻め方と動き方(5種)

第三章:状況別戦術的打撃テクニック(12種)

第四章:対逆構え対策(7種)

第五章:試合に直結する実践的練習方(9種)

第六章:試合前の調整法と試合に臨む際の心構え(6種)

 

これを55種類に分けてテクニックを紹介されています。

 

少しだけ紹介してみます。

『自分の動きを顧みて、攻めるタイプ、待つタイプ、下がるタイプのどれに該当するかを知る』

これは自分自身の組手スタイルを指します。

敵を知り、己を知れば百戦危うからずという言葉のとおり自己分析です。

①積極果敢に攻めるタイプ

②相手の攻撃に合わせカウンターを狙うタイプ

③自分から下がり相手が間合いに入る瞬間を引き込んで狙うタイプ

 

自分の特徴を理解した上で、それぞれのタイプに応じた間合いの作り方を覚えることから始めると書いてあります。

 

 

上記の内容を今度は相手に当てはめてみると有効です。

 

例えば第一章ですと、、

『自分の動きを顧みて、攻めるタイプ、待つタイプ、下がるタイプのどれに該当するのかを知る』

 

(相手が攻めてくるタイプなら、その特徴を逆手に取って攻める

相手が待つタイプなら、フェイントなどでタイミングを崩し、ゆさぶりをかけて攻める)

(相手が下がるタイプなら、間を空けられないよう注意し、相手のフェイントに合わせて間を詰めて攻める)

それぞれ各3パターン対処法が記されていてとても勉強になります。

自分や相手選手の特徴を分析し、それぞれの対処法を道場で繰り返し練習すれば試合で落ち着いて対処できるのではないでしょうか。

指導者の腕の見せ所ですね。

読めば読むほど質の高い教科書です。

 

 

第二章では、コートの場所別の戦い方からひとつ。

『場外を背にした場合は、フェイントを使って間を取る。または、相手に技を出させてカウンターを狙う』

 

なかなかハードな展開ですが、これも3つポイントを分けて写真付きで対処法が記されています。

1・相手はカウンターを狙っていることが多い

2・フェイントを使って間を取ることを考える

3・相手に技を出させてカウンターを取る

かなり勉強になりますね。

想定練習を積んでおけば慌てず試合運びが出来るんでしょうね。

学びを道場練習に落とし込んで組手のレベルアップを図りたいところです。

 

 

第三章 状況別戦術的打撃テクニックからもひとつ。

『相手のフェイントに対しては、フェイントで返さず間を切るか後ろ足を引きつけて間合いを詰めてしまう』

 

コレ動画付きです。

道場で地味に取り入れている練習でもあります。

相手の動き出しに反応するためにやってるのと同じ。

 

前に出てきた相手にプレスで反応です。

フェイントにプレスで反応すれば、相手は容易に踏み込めないし、そのまま技に繋げれば出鼻を捉えることが出来ます。

相手のフェイントには乗らず、意図を持って間を切るか、間を詰めるかとあります。

 

 

第四章 対逆構え対策ですとこうです。

『刻み突きはなるべく使わず、前の手は防御に使い逆突きで打つ』

 

なぜ刻み突きを控えた方が良いか。

こちらが右手で突いた瞬間カウンターでクロスを合わされる可能性が極めて高いから。

自分の前拳は防御に使います。

ガードする時も自分の身体が外に出るよう、左から右に向かって受けます。

反対にしてしまうと相手の内側に入り危険です。

なので攻撃は奥拳で相手の外側を取りながらがセオリーです。

 

 

第五章 試合に直結する実践的練習方についてです。

『全ての練習のベースとなるもの』

 

これを6つのポイントに分けて詳細に記されています。

1・全力を出せなくなったら勇気を持って休む

2・練習を休んだら、他の人の練習を見て力の無さを実感する

3・全力で目的意識を持つことで自分の足りない部分が見える

4・ピークで練習を終わらせピークから始めて上乗せさせる

5・聞く、見る、体験する全てを練習に取り入れる

6・日常生活の中には練習の機会が多くある

 

 

第六章 試合前の調整法と試合に臨む際の心構えです。

『試合当日は、試合時間にベストな状態で臨めるよう、逆算して調整する』

 

2時間前に食事を済ませ、以降はゼリー等の消化の良いものを口にするとあります。

会場入り直前に激しめのアップで心拍数を上げ、1時間半前にはアップを始めておき各関節の可動域を広げます。

 

 

これらのことは、試合で実力を発揮するために心得ておきたい内容ばかりです。

今はまだ技のフォーム固めの段階ですが、いつの日かこの本のような想定練習が出来る日が来ることを信じてインプットしていきたいと思います。

それにしても学びが多い教科書です。

2024-08-13 09:15:00

劉衛流 KARATEセミナー 世界王者たちの「形 ・ 極意」 1/4

こんにちは!

 

かなり久々の形DVDじゃないでしょうか。

組手DVDばかりが続いていましたが、このDVD実は昨年買ったもの。(2年寝かせてるのもある)

封も切らず丸1年寝かせてました。

理由は組手の勉強がもっとしたかったから。

でもこの夏季休暇は組手ばかりが続いていて、当ブログにお越しくださる方が飽きてしまうんじゃないかと思い考えが変わりました。

3時間近くのボリュームですので4回に分けてご紹介いたします。

 

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01・挨拶 講師紹介

02・劉衛流の歴史

03・準備運動・基本

04・劉衛流の特徴

 

 

挨拶 講師紹介

劉衛流龍鳳会会長:佐久本 嗣男

2014,2016WKF男子形 2016WKF男子団体形:喜友名 諒

2004,2008WKF女子団体形:清水 由佳

2004,2008WKF女子団体形:豊見城 あずさ

2016WKF男子団体形:金城 新

2016WKF男子団体形:上村 拓也

 

講師陣は世界大会王者、錚々たる顔ぶれです。

 

 

劉衛流の歴史

劉衛流は始祖 劉龍公

2代 仲井間 憲里

3代 仲井間 憲忠

4代 仲井間 憲孝

5代 仲井間 憲児

道統5世 佐久本 嗣男

と受け継がれ4代の仲井間 拳孝先生の下を訪れ、門外不出だった仲井間家に伝わる劉衛流の門戸を開き弟子であった佐久本先生が受け継がれました。

遺訓にあった「一子相伝し、みだりに発動すべからず」の教えを代々頑なに守ってきましたが4代 憲孝先生は、もはや一子相伝など時代逆行と思考してか門戸開放に至りました。

 

 

長い間、門外不出・一子相伝として継ぎ守ってきた劉衛流の技が有難いことにセミナーDVDで学べます。

 

 

準備運動・基本

座学はここまで。

いよいよ稽古開始かと思いきや、なんと声を出す練習からです。

「私は練習中、元気の無い小さな声とかは好きではありません

元気良く大きな声を出すことから始めよう。

準備運動はアジリティでした。

その場バタバタから、佐久本先生が上下左右に腕を振り素早く向きを変えるアレ。

アジリティの後そのままダッシュでした。

バタバタ中はずっと大きな声、方向転換では気合いの声です。

お手本を講師陣が見せ、セミナー参加者があとに続きます。

DVDには岩本 衣美里選手、國米さくら選手の姿も。

 

アジリティを終え、

ジョグからスキップ、

30歩小刻み前進からジョグ、

ラテラル、

腿上げダッシュ

でした。

 

次、移動基本に入ります。

基立ち / 追い突き

基立ち / 正面蹴り + 追い突き

基立ち / 逆突き

 

佐久本先生の声のデカさ、声の張り

張り詰めた空気の中、かなりの緊張感です。

 

続き、前屈立ち・四股立ち・猫足立ちの移動基本です。

立ち方が極まる瞬間、両掌底で自分の腰回りを叩きます。

グッと前に突っ張る感じで押し込んでいるのかな?

立ち方に極めを加える印象を受けます。

なぜか?佐久本先生は指導の最中に英語を挟みます。

頭が上下動してはいけないとか、そんな風に聞こえます。

 

四股立ちでは1歩進むごとに、両腿の内側と腰をポンっポンっと2回刺激を入れています。

開け!極め!こんな意味でしょうか??

 

猫足立ちの移動。これは初めて知りました。

左(右)猫足立ちとなり、ずっと同じ足で移動です。

通常左右の足を入れ替え前進しますがそうじゃありませんでした。

 

この時の注意点は、上足底で立つ前足は踵から移動します。

粘っこく移動しますが、尺取虫のように動いてはダメ。

また鼠径部を両手でチョップしながら入れています。

 

 

佐久本先生が大きな声で「全ては基本にあるよ!」

 

 

劉衛流の特徴

佐久本先生の説明を基に立ち方の勉強です。

 

「劉衛流は立ち方が他流派と少し違います」

踵から爪先までの長さを『一足長』と呼びこれが基本となります。

立ち方の向きは正面を向かず、蓮に構えます。

(両足ともに斜め前を向いてます)

ここから鼠径部を締めて正面に身体を向けます。

三角形(トライアングル)を作り金的を守っているそうです。

確かに前足つけ根にチカラが入りやすい気がしますね。

前進する時は、身体は斜めに振らずそのまま前に入る。

 

前膝はくるぶしに対し垂直ではなく、親指のつけ根に対してです。

歩幅は前後左右どこに動いても変わらない。

これを身体が覚えるまでひたすら練習すること。

 

 

これまで道場で指導してきた基立ち。

基立ちの深さが全く同じでした。

力が乗りやすいとされている立ち方ですね。

 

私も機会があれば一度で良いから沖縄で佐久本先生のセミナーを受講してみたいものです。

守礼堂もありますしね。

2024-08-12 09:15:00

浪速の空手3 -先の先・後の先の間を消す攻撃と対応- 世界レベルの総合力を身につける最先端の練習体系 2/4

こんにちは!

 

浪速の空手3 2本目のご紹介。

夏休みに入りましたが、ムダに時間を使わないよう早起きを心がけています。

粛々と家事をこなし空手のDVDでインプットしてブログのストックです。

どこまで更新出来るか分かりませんが、勉強頑張りたいと思います。

 

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04・縦横無尽 区分した打ち込み

05・即座の対応 ランダム練習

06・残り15秒 コーナー際の攻守

 

 

縦横無尽 区分した打ち込み

区分した打ち込み。

攻撃する手足を予め決めて精度を高める練習です。

改めてこの練習の意図を説明されています。

どれだけ素晴らしい刻み突きを持っていても、始めの1ポイントは奪えたとしてもやがて相手に反応されてしまいます。

ひとつの得意技では相手に対応されてしまうので右手、右足、左手、左足、それぞれを使って技を出す練習をされています。

 

例えば、正体選手の場合左手の技は何もひとつだけとは限りません。

1・刻み突き

2・切り返しの逆上

3・スライドの刻み

4・スイッチしての中段突き

5・足払いからの刻み突き

6・スイッチした状態から相手が出てきた場合の中段突き

 

左手だけでもこれだけ技が豊富です。

 

 

今度は左足(正体)ですと、

1・上段回し蹴り

2・中段蹴り

3・裏回し蹴り

4・刻み蹴り(2:8)ダブル

5・抜いて裏回し(裏回しの軌道から刻み蹴り)

6・スイッチして中段蹴り

 

と、これもレパートリーが何種類もあります。

 

自由に打ち込みしていると自分の好きな(得意)技ばかりを練習しがち。

となれば試合で、他の技が出なくなります。

 

咄嗟の状況判断にも繋がる区分した打ち込み。

なかでも左手の練習では、左のリードからのワンツーもあり。

左手から右手、右足から左足といった具合です。

 

これを2分間5本交代でペア練習。

もちろん技を出した後の動きも当然の如くつけながら練習されています。

それだけに限らず、フェイント・フェイク・プレスも挟んで練習されています。

 

ひたすら打ち込みを繰り返し、技のベースを作る段階を経た次のステップで必要になる練習方法ではないでしょうか。

技は自由、各選手に考えさせながら自分のカタチを作っていきます。

直線的な組手だけでなく、一瞬横に振って斜めから入る刻み突き。

いたってノーマルな刻み突きもあれば、横から入る刻み、スライドの刻み、止まって入る刻みと様々です。

受け側も同じ構えだけでなく、スイッチして対応しています。

 

練習のための練習にならず試合で使えるようにするため、選手への説明による意識づけが大変勉強になりました。

当たり前ですが、とても質の高い練習です。

 

ひと通り選手の練習を観終えた今井監督が選手を呼び指導に入ります。

「攻撃することばかりを意識せず、相手に攻められた時対応出来るように、バランスの良い動きをすること。」

 

攻められた時みんなは逃げてしまい、ポイントの奪い所を逃している。

つまり、

1・自分は刻み突きとともにダッキングして相手の懐に潜ります。

2・相手は刻みをガードし反応して技を出してくる

3・そこを逆上で捕える

 

かなりのスピードと反応の速さが求められますが、相手を動かして(技を出させて)そこを狙う練習です。

他にも間合いを近づけ相手が我慢出来ずに技を出してきたところを捌いて返す技や、

同じ状況で中段カウンターのような、自ら攻めるだけの打ち込みだけで終わらず、相手を動かして得点を狙う練習もしなさいといった指導でした。

打ち込みしながら動きながら、相手の動きを考えて、工夫して練習しなといけませんね。

 

「頭を使った打ち込みしてるかしてないか」・「このままで終わるか一個上に行けるか」

ソフトな口調から発したズバリ厳しい言葉でした。

 

攻めにいって得点を狙う展開以外にも、攻め込まれた時でも得点を奪えるカタチを身につけなさいといった感じ。

こんな意識で練習してたら強い訳です。

 

この練習の裏ポイント。

”攻守のバランス”

下がる時もあれば、見切る時もある。

またサイドに振ってはいる時もあるやろし状況を考えながら、より実践を想定し練習に取り組む必要があります。

 

 

即座の対応 ランダム練習

5人1組で行う練習です。

目的は技あとの動き。

技を出した後、動きを止めないこと。

4人の選手はコートを広く使い詰めたり、切ったり、サイドに展開したり動きます。

攻めてきた一人目に攻撃をしたら、間髪入れずに二人目三人目と繋いでいきます。

受けて側は一人ずつランダムに攻撃を放つこと。

 

目的は技あとの動きを止めないことと、あらゆる攻撃から対応できるようにするためです。

反応と状況判断の強化でしょうか。

これは相手が先に準備していて、自分が出遅れている状態です。不安定な状態を直ぐに立て直して攻撃する練習です。

咄嗟の対応を即座に判断して動くこと。迷ってる場合ではありません。

これは攻め手と受け手のどちらも意図を理解して動けないと良い練習にはなりません。

試合ではいつもいつも、自分が主導権を握って試合出来るとは限りません。

不利な状況でも即座に対応出来るための練習です。

良く考えられた素晴らしい練習です。

寸止め空手とは言え、4対1でフルスピードでランダム練習していたら研ぎ澄まされた集中力も養えますね。

気の抜けた練習していたら一発でケガして終了です。

一瞬の判断力と集中力を磨く効果的な練習方法だと感じました。

 

 

指導者の目的意識の高さが選手を成長させるのではないでしょうか。

・競技空手にはどんなスキルが必要か?

・選手が持つ課題は何か?

・どんな練習で克服するか?

・意図は明確に伝わっているか?

 

このシリーズからビンビンに伝わってきます。

熱のある練習です。

 

詰める、切る、ダッキングする、サウスポーに構える、プレスする。

数を数えるだけの台打ち込みにならず、受け手にも工夫を持つこと。

 

練習する上で大事なこと。

動き出しの一歩目を速く。迷ったり詰まったりせず一歩目の判断を動きながらしないといけません。

次の動きはテンポをおかずすぐに対応しなければ、実際の試合では相手にやられてしまいます。

自分が準備している間に相手も準備します。

自分が主導権を握れるように速く動くことでポイントが取れます。

この意識が「先の先」または「後の先」に通じます。

 

予定調和の打ち込みではなく、二人目がどこからどんな攻撃してくるか分からない状態で行います。

気配を感じることも重要ですね。

この判断が速い選手が強いと言っています。

 

受け手はタイミング良く技を出してあげること。

強い技では無くタイミングです。

受け手は待ってあげていては練習の意図がズレます。

矢継ぎ早に攻撃です。

待ってあげていては1対1の打ち込みと同じですから。

それでは練習の目的が全く異なります。

状況判断の練習ですので、その環境を作ってあげないといけませんね。

 

1対4のランダム練習になれたら、絶対に試合が楽になります。

だって目の前の相手にだけ集中するだけですので。

ランダムに意識をはることで次の技への対応が上がりますね。

ホントに理にかなった練習です。

ただ指導者も選手も目的を見誤ったら、それはただの打ち込みになってしまう。

空手脳が無いとカタチだけの練習になる恐れがあると言えます。

受け手側は実際に相手を狙った動きをすること。数を数えるだけの台打ち込みにならず、受け手にも工夫を持つこと。

攻め手は反応が遅れれば失点に繋がります。

カタチだけの流れの練習をする場ではありません。

 

区分した打ち込みであったように、このような実践を意識したランダム打ち込みで偏った技に拘らないこと。

結構重要な要素です。

一瞬一瞬の状況判断で自分の得意技だけしか出せないと、試合で咄嗟の技は出せません。

ここも意識の差がどんどん広がっていく部分です。

日頃から区分した練習を心がける選手と、それが足りない選手とでは、一回いっかいの積み重ねが恐ろしい程に広がっていく。

たった一回、、

それが命取りです。

半年間、意識の違いが続けば簡単には埋めようの無い差が出来ている事でしょう。

 

応用練習の時に咄嗟の判断や偏った技しか出せない選手は、まだ習熟が足りません。

意識を持って練習を繰り返すしかないと仰っています。

とても重みのある言葉でした。

 

 

残り15秒 コーナー際の攻守

取った取られた場外関係なしに15秒間動きます。

理想は15秒間場外に出ないこと、最後まで避けきって凌いで終わることです。

相手の動きを良く見て場外に出てしまうのはギリOKとしても、一番ダメなのは相手から目を反らし場外に出てしまうこと。

意識の上で逃げることに専念してしまうと、出際で相手に取られてしまうからです。

 

この練習では、自分(守る方)は15秒間、守りに専念しますが隙あらば取るつもりで守り切ります。

試合終盤の残り数秒。

ここを凌ぎきる練習です。

気持ちは決して守りに入らない、集中力を切らさず両手でガードしながら巧みにダッキング。

相手の攻めの合間に攻撃に転じ、残り時間守り切ります。

 

取った取られたは練習なので関係ありません。

でもどんな時、自分が取られたかここを知ることが大事です。

今井監督曰く取られる時は固まってしまった時。

その場で居ついてしまう時です。

相手の攻撃を1回凌いだ後、区切りをつけて動きを止めてしまうから相手に取られてしまうとアドバイスです。

 

得点を狙う相手は1回の攻撃で終わるはずがありません。

でも守りたい自分が一回攻撃を凌いだ後、ひと呼吸おく余裕なんてないのにここで気を緩めてしまう。

この瞬間こそが失点するパターンです。

それを無くす練習。

練習する意図はそこにあります。

 

 

相手の動きに合わせてクイックに両手と身体を左右に振り凌ぎきることが重要です。

このシチュエーションでダッキング出来ないと高速の攻撃は凌ぎきれません。

 

途中3人1組に移りました。

もちろん1対1でコーナー際で攻防しますが、3人目は審判もしくはアドバイス。

本人に状況を気づかせてあげる役目です。

咄嗟に逃げてるぞ!

のけ反ってるぞ!

気が後ろに引いて逃げる気が伝わってるぞ!

こんな具合です。

 

相手の攻撃を避けた後も安心せず次を取られないようにすぐに動かないといけません。

ダッキングのあと素早く横に動く、攻撃に転じる。

攻守ともに区切ったら絶対にダメ。

動き続け凌ぎきる練習です。

攻め側も簡単に突っ込んでいったら合わされてしまうだけですので、互いに気をはって練習です。

 

いろいろな状況を想定して動き、無意識に動けるまでに繰り返しが大事です。

練習の中で失敗と成功をしながら、成功のパーセンテージの高いものを作り上げていく。

選手に試行錯誤を促しています。

 

最後選手を集めて名言が。

練習の時から、攻める(凌ぐ)気持ちを持たず、場外に逃げてたら何の成長も無いよ。

失点のリスクを背負って、凌ぐ練習をしないと強くならへんよ。

 

 

明確な練習の意図。

スッと腹落ちする内容。

質の高い練習内容に選手の意識の高さ。

学びの多い組手DVDです。

この浪速の空手シリーズ、続編を希望したいくらい素晴らしい内容です。

2024-08-11 09:15:00

みんなの空手 Karate for Everyone

こんにちは!

 

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以前Kindleで購入した書籍です。

「超初心者」「空手に興味すら持っていない人」が対象のこの書籍。

空手に興味を持たない人の関心を持たせることは容易ではありません。

これから生徒を増やしていくヒントが隠されているんじゃないかと思いポチりました。

 

内容をサラッと触れてみますと、空手の基礎となる「動き」と「概念」を紹介し、「気持ちいい!」「楽しい!」と思っていただくことに着眼した内容になっています。

空手の動きのエッセンスを抽出・凝縮した体操が紹介されています。

 

「正しい姿勢の作り方」では、気をつけの姿勢で胸を張ることに意識を持っていきがちになりますが、これでは直ぐに疲れてしまい姿勢が崩れてしまいます。

正しい姿勢を保つための方法が記されていて、今更ながら再認識出来ました。

これは形競技に通じる大事に部分でもあります。

体幹を上手く動かすために運動を正しい姿勢で行うことは、空手以外のスポーツにも共通する基礎的な部分です。

人体を横から見た場合、アルファベットのS字のような湾曲をしていますので、この姿勢を保たなければ美しい形は打てません。

正しい姿勢を保つコツには、自然な呼吸に合わせて断続的に下腹に力を込めています。

 

文字だけでなくQRコード付きですので動画で学ぶことが出来ます。

空手の動きのエッセンスを体操にしていますが和道の基本がベースのようです。

骨盤周りの筋肉の運動では、セイシャンやクーシャンクーの動きを参考にされています。

 

体幹移動のコーナーでは、突きの動作で体幹を動かしてみたり、両足の切り返しを使って蹴り技へ移行したり前蹴りや足刀蹴りが出てきます。

 

もうひとつ、心と身体の健康を保つ空手としてこの書籍は意味を持ちます。

自分自身の身体との対話を目指し、稽古を行うことで自身の心身の不調に向き合い、それを意識して稽古することで不調を快方に向けることを目的としています。

 

 

日本語のほかに英語も収録されています。

それにしても電子書籍凄く便利です。

通勤電車の中、いろんな本で勉強が出来ます。

空手の本が随分増えてきましたよ。

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