ブログ
空手「組手」 戦術の極意55 最強道場が教える実践のコツ
こんにちは!
随分前に本屋さんで偶然目にした書籍です。
スマホでサクサク読めるし、通勤電車に丁度良いこともあり暫くしてKindleで買い直しました。
なんとこの本、以前には無かったQRコード付きでリニューアル販売されていました。
55種類紹介されているテクニックのうち、24種類動画で実際に勉強出来ます。
私も時々ですがYouTubeを拝見しています。
やはり動画はより理解し易いですね。
荒賀道場というだけあって、荒賀龍太郎先生の他、お姉さんと弟さんを加えた3名で指導されています。
さて、内容の方ですがさすが組手の教科書なだけあって、全て実践を想定した内容です。
全6章で構成されています。
第一章:試合時間帯別の考え方と進め方(16種)
第二章:試合場の場所別の攻め方と動き方(5種)
第三章:状況別戦術的打撃テクニック(12種)
第四章:対逆構え対策(7種)
第五章:試合に直結する実践的練習方(9種)
第六章:試合前の調整法と試合に臨む際の心構え(6種)
これを55種類に分けてテクニックを紹介されています。
少しだけ紹介してみます。
『自分の動きを顧みて、攻めるタイプ、待つタイプ、下がるタイプのどれに該当するかを知る』
これは自分自身の組手スタイルを指します。
敵を知り、己を知れば百戦危うからずという言葉のとおり自己分析です。
①積極果敢に攻めるタイプ
②相手の攻撃に合わせカウンターを狙うタイプ
③自分から下がり相手が間合いに入る瞬間を引き込んで狙うタイプ
自分の特徴を理解した上で、それぞれのタイプに応じた間合いの作り方を覚えることから始めると書いてあります。
上記の内容を今度は相手に当てはめてみると有効です。
例えば第一章ですと、、
『自分の動きを顧みて、攻めるタイプ、待つタイプ、下がるタイプのどれに該当するのかを知る』
(相手が攻めてくるタイプなら、その特徴を逆手に取って攻める
(相手が待つタイプなら、フェイントなどでタイミングを崩し、ゆさぶりをかけて攻める)
(相手が下がるタイプなら、間を空けられないよう注意し、相手のフェイントに合わせて間を詰めて攻める)
それぞれ各3パターン対処法が記されていてとても勉強になります。
自分や相手選手の特徴を分析し、それぞれの対処法を道場で繰り返し練習すれば試合で落ち着いて対処できるのではないでしょうか。
指導者の腕の見せ所ですね。
読めば読むほど質の高い教科書です。
第二章では、コートの場所別の戦い方からひとつ。
『場外を背にした場合は、フェイントを使って間を取る。または、相手に技を出させてカウンターを狙う』
なかなかハードな展開ですが、これも3つポイントを分けて写真付きで対処法が記されています。
1・相手はカウンターを狙っていることが多い
2・フェイントを使って間を取ることを考える
3・相手に技を出させてカウンターを取る
かなり勉強になりますね。
想定練習を積んでおけば慌てず試合運びが出来るんでしょうね。
学びを道場練習に落とし込んで組手のレベルアップを図りたいところです。
第三章 状況別戦術的打撃テクニックからもひとつ。
『相手のフェイントに対しては、フェイントで返さず間を切るか後ろ足を引きつけて間合いを詰めてしまう』
コレ動画付きです。
道場で地味に取り入れている練習でもあります。
相手の動き出しに反応するためにやってるのと同じ。
前に出てきた相手にプレスで反応です。
フェイントにプレスで反応すれば、相手は容易に踏み込めないし、そのまま技に繋げれば出鼻を捉えることが出来ます。
相手のフェイントには乗らず、意図を持って間を切るか、間を詰めるかとあります。
第四章 対逆構え対策ですとこうです。
『刻み突きはなるべく使わず、前の手は防御に使い逆突きで打つ』
なぜ刻み突きを控えた方が良いか。
こちらが右手で突いた瞬間カウンターでクロスを合わされる可能性が極めて高いから。
自分の前拳は防御に使います。
ガードする時も自分の身体が外に出るよう、左から右に向かって受けます。
反対にしてしまうと相手の内側に入り危険です。
なので攻撃は奥拳で相手の外側を取りながらがセオリーです。
第五章 試合に直結する実践的練習方についてです。
『全ての練習のベースとなるもの』
これを6つのポイントに分けて詳細に記されています。
1・全力を出せなくなったら勇気を持って休む
2・練習を休んだら、他の人の練習を見て力の無さを実感する
3・全力で目的意識を持つことで自分の足りない部分が見える
4・ピークで練習を終わらせピークから始めて上乗せさせる
5・聞く、見る、体験する全てを練習に取り入れる
6・日常生活の中には練習の機会が多くある
第六章 試合前の調整法と試合に臨む際の心構えです。
『試合当日は、試合時間にベストな状態で臨めるよう、逆算して調整する』
2時間前に食事を済ませ、以降はゼリー等の消化の良いものを口にするとあります。
会場入り直前に激しめのアップで心拍数を上げ、1時間半前にはアップを始めておき各関節の可動域を広げます。
これらのことは、試合で実力を発揮するために心得ておきたい内容ばかりです。
今はまだ技のフォーム固めの段階ですが、いつの日かこの本のような想定練習が出来る日が来ることを信じてインプットしていきたいと思います。
それにしても学びが多い教科書です。