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新設! 組手の基本【苦手な技を克服する】
こんにちは!
Vol.9は苦手な技を克服する (2019年5月号)
-リーチの差に負けないスピードと技を身につける-
自分より体格差に勝る相手と対戦する場合、どうやってポイントを奪おうか当然考えます。
いつもと同じ戦い方では、手足の長い大きい選手の方が理論上有利です。
そこで課題になるのが、「相手の技をくらわずに自分の技を極める工夫」です。
「スピード」と「技」に絞って説明されています。
リーチの差に負けないスピード
(1)腸腰筋を鍛える
スピードを上げる方法のひとつに筋力をつけることとあります。踏み込んだ時のストライドを伸ばすためのトレーニング方法です。
一歩の移動距離が伸びれば、リーチの差を埋める事が出来ます。ここではジャンプ系のトレーニングをお勧めされていて、脚力とともに腸腰筋も強化出来るメニューです。
腸腰筋とは、姿勢の保持や脚を上げるための筋肉です。
単にスピード強化だけに留まらず、美しい姿勢を保つのも、この腸腰筋が大きく影響します。
①低くしゃがむ
②両手を大きく振って、高く遠くまでジャンプする
③着地は音を立てず、連続して飛ぶ
(2)手を伸ばしてステップする
攻撃の時は、ストライドを伸ばすとともに、腕も最大限伸ばすことを心がけると、到達距離はさらに伸びます。イメージは落ちて来たものをキャッチする感じです。
①組手構えで立つ
②前方に飛ぶ時に、手を伸ばす
③組手構えに戻る(上体をまっすぐに戻し、後ろ足を寄せる)
これを連続で繰り返します。
攻防の中で華のあるカウンター。相手は攻撃を仕掛けている最中ですから、防御の意識は欠如していますのできれいに極まる確率が高いといえます。
カウンターは大きく分けて2種類。
相手の攻撃をかわして極める「後の先」と、相手の出会いに合わせる「先の先」。
(3)相手に攻撃させる
まずカウンターを狙う場合、
・攻撃させたいところを意図的に空ける
・相手の攻撃の間合いに入る
のように相手の攻撃を誘発させる必要があります。
【突きのカウンター】
通常の構えから、相手の間合いに入るまで間を詰め、その時身体を後傾させ、後ろ足にほとんどの体重を乗せ、前足は母指球だけを床に着けます。
頭部は前進せず足だけ前進させます。要するに足は射程圏内、頭はギリ射程圏外です。
相手の攻撃に合わせ、懐に入って「先の先」で、中段逆突き。
間を切って、「後の先」での刻み突き。間を切る時は足で後退せず、後傾した上体を起こすと、適切なタイミングで突くことが出来ます。
【蹴りのカウンター】
①通常の構えから上体を前傾させ、上段突きを誘発する
②相手が突くのに合わせ、上体を後ろに倒しながら蹴りのカウンターを極めます
③もしも相手が攻めてこない時は、上体を後ろに傾けるのを利用して後ろ足を前に継ぎ、蹴りを極めます
時代の流れとともに、目まぐるしく変化(進化)する組手競技。
今もなお世界中で最新の技術を研究し続ける月井理論。
残りあと2本ですが、この「新設! 組手の基本」と「競技の達人シリーズ」から多くの知識を得られます。
熟読をお勧めします。