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2022-10-12 05:35:00

新設! 組手の基本【ヒントはいっぱい! 予測の基本】

こんにちは!

 

Vol.11はヒントはいっぱい! 予測の基本 (2020年6月号)

 

新設!組手の基本.jpeg 

 

最終回は攻撃の予測について。

対戦相手のデータがゼロに等しく、タイプが全く分からない場合、とりあえずこちらから仕掛けてみます。

しかし、ただやみくもに攻めるのではなく、データ収集が目的なので、まずは相手の反応を探る事が重要です。

深く攻撃してカウンターをもらわないように注意します。

 

①相手の反応を見る

まず、相手のタイプは主に自分から攻撃してポイントを取るタイプか、カウンターで取るタイプか。さらに、刻み突き・逆突き・蹴り等どの技がとっさに出るか、相手の傾向を探ります。人間の反応は本能的に体幹の動きに反応しています。つまり、手足を動かしてもあまり効果はありません。

体幹を動かしさえすれば、防御を空けることなく相手の反応を見ることが出来ます。

 

【刻み突きを出した時の反応】

自分の前拳側の肩だけを前に出せば、自分が刻み突きを出した時の相手の反応が読めます。

腕の構えは動かさず肩だけを素早く前に出すと、

(1)相手がそのままバックステップするか、

(2)中段に潜ろうとするか、

(3)突きを叩き落として刻み突きのカウンターを狙うか

(4)蹴りのカウンターをしてくるか

ある程度分かってきます。

 

【逆突きを出した時の反応】

自分の後ろの拳側の肩だけを前に出せば、自分が逆突きを出した時の相手の反応が読めます。

上段を出した時の反応は肩を相手の顔にぶつけるように、

中段は相手の腹部に肩をぶつけるようにすると、そこを突いた時の相手の反応を探ることが出来ます。

 

【蹴った時の反応】

足を掻い込んだ時に、骨盤を相手にぶつけるように、押し出すと反応を探ることが出来ます。カウンターを十分に注意して、蹴る側の腰を素早く押し出します。

 

②反応に対する対処法

軽く仕掛けて、相手の傾向を把握した後は、その対処法を知る必要があります。

相手が刻み突きタイプか、逆突きタイプかで、構えも目線も変えないといけません。

 

【刻み突きタイプの対処法】

相手の全身を視野に入れながら、相手の前拳側の肩口を抑えるようなイメージで構えます。

肩口を抑える場合、相手の左肩には自分の右手、相手の右肩には自分の左手を使うようにします。

 

【逆突きタイプの対処法】

逆突きが得意なタイプの選手に対しては、相手の全身を視野に入れながら、相手の後ろの拳側の肩口を抑えるようなイメージで構えます。

 

【蹴りタイプの対処法】

蹴りが得意なタイプの選手に対しては、脇を空けずに、縦に構えます。

蹴れるスペースを作らないことが蹴りを防ぐ第一歩です。まずは防御を心がけます。

腰回りを常に視界に入れておくと、反応が早く対処が可能になります。

 

癖を見る

対戦相手の癖を盗むことも必要になってきますね。例を挙げると、

①刻み突きの時に、予め前拳を下げる

②上段逆突きの時に脇を空ける

③中段逆突きの時に目線が下がる

④蹴る時に構えを開く

⑤攻める前に身体に力が入る

⑥攻める前に顔の表情が変わる

相手の癖を観察出来れば、心に少しだけ余裕が持てそうな気がしますね。

 

あくまでも確率からの一般論ですが、相手の前拳が下がった時は刻み突きが多く、逆に前拳が上がった時は中段突きが来る確率が高いと思います。

 

競技の達人シリーズ(DVD)や、今回の組手の基本シリーズで日々進化する「競技空手の今」を学ぶことが出来ます。

どれも理にかなっていて、目から鱗が落ちる知識が沢山詰まっています。