ブログ
ドキュメント 長谷川空手スクール
こんにちは!
ゆり道場を開設する事が決まり、真っ先に購入したDVDです。
20年位前でしょうか当時ビデオテープで発売されていたものをDVD化され購入しました。
これまで、形や組手を勉強するためのDVDを揃えていましたが、このDVDは毛色が違います。
稽古風景はもちろんのこと、道場経営についてや指導方針のエッセンスがたくさん詰まっています。
同じ糸東流の長谷川先生は3人兄弟で、それぞれ自身の道場を山梨県で経営されています。
兄弟でありながら、3人それぞれ理念がまるで違います。
びっくりしたのが、長男の長谷川伸一先生。入門してきた生徒に対して、父兄とも面談した上で1年間は教えないのだそうです。
先輩や先生の技を見様見真似で盗ませるのだそうです。
なんとか覚えようとする生徒に、今度は少しずつ教えると、全部吸収するのだそうです。
そうやって吸収率を上げると、挨拶や礼儀、先輩や後輩を思いやる心が自然と身についていきます。
だんだん人間性が高まると、今度はその生徒に後輩を教えさせます。かつて自分がそうであったように、後輩に快く教えていけるのだそうです。
生徒の将来を見据えて、そこまで考えているのですね。
私にはとても思いつかなかった育成手段です。
また伸一先生は、弟子が一番伸びる秘訣は、指導者自身のレベルUPに尽きると。
普段弟子に言ってることはなかなか出来ることじゃないので、だから自分自身も練習すると。
自分のレベルを高めれば弟子が追いかけ、その反対に自分が止まっていると、弟子の成長も止まってしまうとインタビューで答えられています。
ふむふむ。
次男の克英先生は、競技のための稽古はせず、とことんまで基本に拘り日々稽古を積み重ねられています。
大会に向けての稽古は別枠で設けているとのこと。
子供達の中でクラスをまとめられるような、リーダー的存在を育てているのだそうです。
社会に出た時に、この経験は活きますね。育成方針にシンパシーを感じてしまいます。
三男の行光先生は、習い事は楽しく。空手を長い目で見て途中でへこたれず、続けていけるような環境作りに拘り、心・技・体、礼節を指導されています。
また必ず試合に勝ちなさいという教えはせず、空手でストレスを発散させ気持ち良くまた明日も頑張ろうという気持ちを大事にされています。
精神と健康な身体が基礎となり、技術や体力を積み重ねていくと、競技で結果がついてくるのだそうです。
父兄とのコミュニケーションを特に重要視し、日々の状態等を相互で確認したり、当然生徒ともコミュニケーションを交わし、より良い精神状態を作られています。
そうでないと、選手を育成出来ないとまで言いきっていました。
指導者・生徒・父兄が三位一体となるために、ここまでされているのですね。ただ空手を教えているだけではダメなんでしょうね。
途中、ちらほら入る稽古風景ですがアドバイスが深く勉強になります。
大事なDVDです。