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荒賀龍太郎のチャンピオン組手セミナー4 龍太郎伝 「戦術の基本」-足払いと前拳の仕掛け技- 1/2
こんにちは!
荒賀竜太郎のチャンピオン組手セミナー 前編です。
01:ウォーミングアップ
02:構えをキープして足を触りあう
03:動きながら突きを受ける
04:足元を意識させる足払い → 刻み突き
05:足払い → 刻み突き → 中段蹴り → +αの連続蹴り
【ウォーミングアップ】
・足バタバタ
・ジャンプ
・バービー
・スイッチ
・ダッシュ
・うつ伏せダッシュ
・仰向けダッシュ
【構えをキープして足を触りあう】
-荒賀先生の構え方-
01・スタンスは肩幅大
02・つま先の向き 後ろ足:横(溜めが作りやすい) / 前足:斜め前
03・踵を浮かす
04・膝を軽く曲げる
05・上体はリラックス
06・前拳は肩の高さ
07・前肘は軽く曲げる
08・懐は深く
09・奥拳は中段を守る
10・真半身
11・軸はやや後ろ
組手構えでお互いに向き合い、相手の足を自分の足で触りあう練習です。
動いてもOKですし、相手の足タッチをかわして足払いしてもOKです。
前足・後ろ足、スイッチを使いながら、なるべく触られないように動ける範囲で足元をしっかり動かす練習を行います。
下がった時、触りに行った時、反対構えになって回っても常に構えはキープです。
足のスタンスは一定です。足が広がると、こかされてしまうので。
まずは、構えを意識しながら自由に足元を動かす練習からスタートです。
足払いは蹴りではなく、相手の膝から下を触りにいきます。
自分が触ったあと、相手に触られないように距離を取る事が大事です。
【動きながら突きを受ける】
ペア練習です。
相手は突きだけ。刻み・逆突き・ワンツーなんでもOK。
自分は相手の突きをしっかり受ける練習です。
受けるとは、バックステップ・パーリング・ダッキングを指します。
ポイント1:
相手の攻撃の外側を取ること。また受けた後は、すぐに回り込み距離を取ります。
ポイント2:
相手の突きに対し、真っ直ぐに下がらない。距離を取るために下がっても良いが、最終的には横に切れるようにする。
ポイント3:
ダッキングでは頭を下げるだけでなく、突いてきた手をしっかりガードしておきます。また相手が蹴ってきても手を上げていればガード出来ます。
高学年ともなれば、上体を柔らかく使い受けています。
後ろに下がる時、横に下がる時も手のガードは下げてはいけません。
残り15秒で焦ってしまうと、足も手も動かなくなってポイントを取られてしまうので、攻撃の練習だけでなくディフェンスの練習も必要です。
受ける(捌く)練習・ダッキングの練習・コートを上手く使う練習をしておけば余裕が生まれます。
「あとしばらく」を想定した練習でした。
【足元を意識させる足払い → 刻み突き】
足払いの目的を説明されています。
1・相手を崩す足払い(ころばす、刈る)
2・相手に足を意識さす足払い(技を上下に散らす)
3・もうひとつ相手の心理としては触られると
①ビビる、居つく
②足を引く、身構える
③体勢が崩れる
④下がる・前に出る等反応する
と何らかの現象が起こります。
ここでは、相手を動かしてコントロールするための技として使う足払いを紹介されています。
メリットとしては、駆け引きの中で足払いを用いると相手の反応を探れたり、相手を動かすことが出来ると説明されています。
逆にデメリットもあります。
相手に触るということは逆に攻撃される距離に近づくということです。
いくら足払いのあとに、技を出したとしても技の数としては「いち・に」です。
足払いの「いち」に、相手に技を合わされたらポイントを取られてしまうことを説明されています。
ふむふむ。
上記をふまえた上で技術論に入ります。
①構えた体勢から、寄せ足しないで触る(これが出来たら良いがなかなか難しい)
②自分の前拳で相手の意識を上に持っていき、寄せ足して足を触る
寄せ足出来る分、②の方が簡単です。
ただし2挙動になるので自分の前拳で、相手の前拳を上から蓋します。(相手はカウンターの刻みを狙ってきます)
前拳で相手の突進をブロック出来るので必須ですね。
注意点は、身体から突っ込まず前拳から入ること。
身体から入ると相手はカウンターで反応しやすいですが、前拳から入ると相手は受けなアカン!かわさなアカン!という感覚が働きます。
ここから実際に技に繋げた入り方です。
前足足払い → 刻み突き
まずフットワークから、足払いをして距離を取り、2度目は足を触らず刻み突きを極める入り方を練習していました。
これは、相手に対し距離を惑わしています。
1度目:足払いされ距離が近い認識を持たす
2度目:足払いが届かず遠いと思わせて、刻み突きでポイントを狙いに行きます
1回目は触る・2回目は触らないことで相手は距離感を間違えやすくなり、ポイントに繋げるという訳です。
足払いは、相手の反応を遅らすことが狙いです。
足払いをする時のポイントは、後ろ足の溜めが大事です。
後ろ足の溜めを使って、跳びこみます。
『足払いの姿勢』
足は触っているが、上体は後ろにあってバランスが取りやすい体勢です。
後傾していると相手からしたら距離が遠く突きにくいが、自分は後ろ足に溜めがあるので前に跳びこみやすい。
『攻撃後』
足払いからの刻み突きの後スイッチしてVの字で残心を取ります。
『応用技』
触らない足払いを撒き餌にし、相手が反応して刻み突きを合わしてきても、距離が遠くもらう心配はありません。
そこを捌いて、突きで返すお手本も見せてくれました。
【足払い → 刻み突き → 中段蹴り → +αの連続蹴り】
相手の足を蹴って突いて切り返したら、中段蹴りを繋げます。
流れるように技が出せるようになれば、もうひとつ刻み突きを追加!
こうしてドンドン技が繋がっていけるように繰り返し練習しています。
ここで大事なのが中段蹴り。
ダッキングされた後、切り返しての近間の中段蹴りや後ろに下がった相手に対しての中段蹴りに有効です。
なぜ大事かと言うと、「先取」ルールが出来たから。
相手に選手を取られると、逆転するには2ポイント上回らなければいけません。(中段蹴りは2ポイント)
強い相手に突き技で2つ取るのはしんどいかも知れませんね。
上段蹴りを狙って上を警戒されるより、しっかり下を狙ってポイントを取れるようにすることが重要と説明されていました。
また中段蹴りは、腹部に相手の手があったとしても、音がすると入ったと思わせることが出来ます。
(背後の副審にはタイミングと音でごまかせる?)
確かに上段蹴りの場合、手でガードしていれば旗は上げにくいですね。
なので攻撃終わり(離れ際)の中段蹴りをとても意識されているようです。
あくまでも、足払いに相手の意識を向けさせ突きで極めます。
それにプラスして蹴りで終われるようにします。
注意することは距離。
足で触って突きで跳びこみますが、その後相手との距離によって蹴り方を変えなければいけません。
詰まっているなら相手を押して空間を確保します。
それでも近い場合腰を残して蹴ります。(遠間の蹴りかたでは、抜けてしまうし潰れてしまいます)
距離を見て判断することもポイントです。