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2023-04-25 16:27:00

チャンピオンセミナー 豊見城あずさ「パイクー」

こんにちは!

 

およそ1年前に書いたまま放置していたブログです。

特に意味はありませんが、なぜかUPするタイミングを逃しズルズルと残ったままにしていました。

 

豊見城パイクー.jpeg 豊見城パイクー (2).jpeg

 

豊見城先生のパイクーセミナーです。

2011年に東京で開催されたセミナーの模様をDVD化しています。

 

これも教範の挙動順に沿ってポイントを書いてみます。

 

用意の姿勢1

左手前で両手を重ね、顎の高さで手の平を上に。

親指を第一関節で折り、鼠径部前に拳を降ろします。その時立ち方はナイハンチ立ちから平行立ちへ。

劉衛流の平行立ちは「一足長」

一足長とは、自分の足が縦ひとつ分+横幅ひとつ分と定義されています。

 

用意の姿勢2

右半身となり劉衛流独特の構えに入ります。

右手は半時計回り、左手は指先を整え頭上へ。

両手のタイミングを合わせ右脇に構えます。

 

第1挙動

左手を右脇に潜らせ、基立ちとなり霞をかけます。

(基立ちは前膝が親指の付け根にくる程度曲げます)

 

第2挙動

一足二拳の間合いで中段を2連突きします。

運足は継足します。

 

第5挙動

後方へ間合いを切ります。

後ろ足 → 前足の順に下がりますが手技を極める瞬間は前足を下げた時。

我慢して我慢して一気に極めます。

何気なくやってましたが、極めの瞬間を説明されていました。

なるほど、力強さが増したような気がしました。

また、後方へ下がるので下っ腹に力を込めることもポイントとのこと。

たったこれだけで、いつもと違う手応えを感じました。

 

第6挙動

左上段流し受けから右中段突きを四股立ちで極めます。

この時、右つま先は12時方向に向いています。

リズムは「トトン」

前足 → 後ろ足のリズムで2回タップ踏みます。

パイクーでは「流し受け」がたくさん出て来ますが、流し受けの力強さを増す練習方法を紹介されています。

ペア相手にミットを下から持ってもらいミットの上に技を極める練習を伝授されています。

スピードと力強さを上げながら、ビタっと極める練習です。

改めて観て気づいたことですが、技は呼吸が大事ですね。

上手な人は、力感無く演武されています。(極まる瞬間息を吐いています)

今後の道場稽古で取り入れたいと思います。

 

第7挙動

12時方向から6時方向へ時計と逆回りで転身しますが、豊見城先生はこの転身がとても美しいです。

力強くて流れるような女子選手特有のキレイな転身です。

ずっと謎だったことでしたが、説明してくれていました。

右基立ちから、右足を半時計回りで後ろ正面に向きますが、右足を左足の内腿に重ねた瞬間互いの足で一瞬押し合いっこしシューーっと滑らかに柔らかく回り転身とともに手技を極めています。押し合いっこの時、少し膝を緩めることで柔らかさが増します。

技を極める時、軸足のつま先から上半身に向かってジワっと技を押し出すようにです。(決してシュっとしません)

豊見城先生はこれを、「表現する」と伝えています。

形が大好きな私は、一瞬の緩急や間の取り方、力強さ等を一流選手の形競技から盗もうとしていますが、ほんとに細かいテクニックを知るにはセミナーに勝るものはありません。

このブログを書くにあたり久々に観てますがホントに勉強になります。

転身はいろんな形で出て来ますので、糸東の形で応用出来るように自分が勉強して生徒に繋げていきたいと思います。

 

第11挙動

前屈立ち / 猿臂 から一本拳で相手の肋骨めがけて貫きますが、両手で「樽」を抱えるようなイメージです。(腕をピンと伸ばさない)

相手の肋骨を貫きますが、前膝に体重をのせて押し貫くイメージです。

 

第13挙動

四股立ちとなり、山かげからの半打拳です。

(四股立ちは骨盤をひっくり返すと美しいラインが出るとアドバイスされています)

左足前の四股立ちから、半打拳とともにその場で右足を入れ替えます。(タタンのリズム)(半打拳は帯より下にはいきません)

この時の立ち方は、右足つま先が左方向に斜に構えます。(左足は一足長右に斜に構えてます)

糸東で例をあげますと、後屈立ちと同じです。

前足の踵と、後ろ足つま先のラインは縦一直線です。

体育館に引いてある縦のラインテープで練習出来ますね。

 

更には、中段下段の開手受けを前進しながら繰り返します。

パワーとスピードの見せ所です。

一歩目は右移動足で極め、二歩目は後ろ足で極めます。

 

第14挙動

暗夜の位です。

後ろ膝は床に着けず、両足は拳2~3程度広げます。

2連突きの後、小指を上に向け下段払い受けしますが剛柔流と同じく軌道は円運動です。

(糸東は最短距離で直線的に切ります)

豊見城先生曰く極めどころがココ。

暗夜の位から立ち上がると同時に正面蹴り ← 極めポイント

前に出て2連突き ←極めポイント

この極めポイントをビタ止まりする練習方法も紹介されていました。

極めが無いと次の技が流れてしまい迫力に欠けてしまいます。

説明が難しいですが、後ろ足の使い方と逆腰です。

 

第16挙動

一本拳にて蛇行突きです。

一本拳とは、ニーパイポで頻繁に出てくる握り方で人差し指を突き出します。

余談ですが、谷派のセーパイは「中高一本拳」と言い中指を突き出して握る技もあります。

一本拳と書いてますが、劉衛流では鶏口拳と呼びます。握った形が鶏に似ているからでしょうね。

蛇行突きは蛇のようにグニャグニャの軌道で突くのでそう呼んでいます。

縦に手首を返して一本拳で突いています。

蛇行突きの極めは後ろ足です。

超分かりにくい挙動を何度もスローモーションで教えてくれるので助かりますね。優しく指導してくださる先生です。

 

第20挙動

後ろに振り向きざまに右横蹴りと右手刀受けを同時に繰り出します。

手刀受けとありますが肘を支点に腕を伸ばし引き手を水月前に、引き足を同時に取ります。

蹴った時の姿勢が重要です。

左足に軸を保ちつつ、腰を入れて反ることで力強い蹴りを表現出来ます。

(反らすが押し出しはしない)

蹴った時、軸が後ろに流れると次の挙動が「もっさり」してしまいます。(よっこらしょはダメ)

手も足もスナップ(バネ)で返すとシャープさが増します。

アーナンにも出て来ますので、足刀の美しいラインを作る練習もしないといけませんね。

 

この挙動もペア練習を紹介されています。

右横蹴り出した瞬間、ペア相手に後ろから押してもらい前方に左足を踏み出しビタっと止まる練習です。

負荷をかけて止まる練習方法でした。

 

 

形は、四方八方の敵を仮想して演武します。

転身を行う際、眼前の敵を倒したことを確認(残心)して行えば形に深みが増すとアドバイスされています。

それをメリハリと表現されていました。

残心が無いと淡々と一本調子となりますので、演武しても観る人を引き込めないことを学びました。

 

 

まず道場で先生から教範を基に形の挙動を教わります。

競技志向の強い生徒は、競技面の強化(メリハリ等魅せる要素)を図る必要がありますのでセミナーの受講や、DVD鑑賞からインプットしていきます。

(道場によってはセミナーNGもありますので先生に要相談ですが)

その上で、競技者は黙々と自宅や道場で反復練習を重ね自分を高めます。(結局コレが一番大事)

黒帯になった頃には、自分が会得した技術を道場で後輩や仲間に継承していきます。(アウトプット)

そうすることで道場全体のレベルが上がり、教え合う(高め合う)ことを普通の状態にします。

将来の事に目を向けると人に伝えるスキルが身についていたら、その能力は社会に出た時多いに必要とされます。(コミュニケーション能力や言語化能力ね)

ペア練習然り、このセミナーDVDを改めて観てそう強く感じました。

自分ひとりでは決して上手くなれないし、形競技も高め合う仲間が必要だと強く感じました。

 

まだまだ先の話ですが、インプットとアウトプットが「普通」に出来る道場にしていきたいと思います。

私も生涯学習です。