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現役最強選手たちの得意技最新メソッド2014 3/3
いつもお世話になります!
ゴールデンウィークのブログ3本目、いよいよシリーズ最終回です。
5・小林実希のワン・ツーテクニック
6・RAY MORCOMBのボクシング式エクササイズ
7・2分間フリー組手
【小林実希のワン・ツーテクニック】
①体重移動でスピードを上げる
寄り足した瞬間に、後ろにタメていた体重を一気に前の足に乗せて突きます。
②小林実希のワン・ツーテクニック実戦編 1
WKF パリ世界大会 2012の映像が紹介されています。
間合いの出入りから、一気に上・上を極めていました。
③1と2の間を詰める
1と2の間が大きすぎると、間を抜かれてしまいます。
突きだけではなく、ステップのワン・ツーも速くないといけません。
相手の中に入る速さと、1と2の間を抜かれない突きの速さのどちらも重要です。
④まっすぐ入る
横の動きを見せつつ、間合いの出入り。
前後左右に間合いの駆け引きを繰り返し中に入る時はまっすぐ深く入ります。
⑤小林実希のワン・ツーテクニック実戦編 2
ワールドコンバットゲームズ2013の中からワン・ツーが紹介されて、これも上・上です。
1本目の突きを追いかけるように2本目が出ています。
⑥カウンターへの対応
身体の入り方。
寄り足を上手く使ってスピードを上げますが、寄り足をフェイントにも使い突きに繋げます。
他には、後ろに逃げられないようにライン際やコーナー際に追い詰めて突きます。
⑦小林実希のワン・ツーテクニック実践編
先に突いた前の手に自分の身体を引き付けていくイメージで入ります。
間と距離を潰す独特のワン・ツーに思えました。
1本目に反応されないために刺すようなイメージで動きを小さく突きます。
一度止まってタイミングを外したり、床を滑るように入ったり工夫されています。
他にも、ダッシュする時のように後ろ足を使って入り込んだりバリエーションが豊富です。
練習の時意識していることは、入りを速くすること。
技のおこりの動きを徐々に小さくしていくことです。
【RAY MORCOMBのボクシング式エクササイズ】
①ウォーミングアップ
グルグルと道場をジョグ。
1の号令でスッとしゃがみ、同じ要領で2の号令では両足ジャンプ。
チェンジの号令で逆回転。(割と頻繁)
3の号令でバービー。
②その場でのアッパーとストレート
平行立ちとなり、少し前かがみの姿勢を取り、両手でグルグルアッパーパンチで肩回りをほぐします。
次は左右のストレートテンポ良く繰り返します。
スピードアップとリラックスを交互に繰り返しています。
③基本のジャブとストレート
ボクシングの立ち方は、組手競技に例えると完全なるエビ構え。
後ろ足の爪先は完全に前方を向いています。(後ろ足の踵は上げています)
構え方は、重心を身体の中心に置き上体を少し前に倒します。
両手は顎の前。
ジャブは少しだけ肩を入れながらストレートは腰を切って放ちます。
ストレートは後ろ足の力を拳に伝え、押されても負けないような姿勢を取ります。
④肩と足を使ったコンビネーション
アッパー4回、ワンツー1回をテンポ良く。
ワンツー入れながら1歩踏み込んでます。
⑤身体のひねりを意識した防御
ボクシングの構えから、上半身を左右に腰を捻ります。
ただ後ろに上体を引くだけでなく肩を回したり捻る動きを加えます。
逆上を肩を切ってかわしたり、スウェイしながら避けています。
左右どちらの突きにも身体を捻る動きで対応です。
奥の肩を斜め45度に向けています。
刻み突きは、自分の前の肩を少し前に畳み相手の懐に入り込む意識で避けます。(ダッキング)
⑥肩を使った防御
上段逆突きに対して身体を後ろに倒すだけでなく肩を捻ってブロックします。(スウェイバック)
上段蹴りのガードに対しても同様に腰の捻りを利用して肩を巻きます。
⑦相手に近いところで攻撃をかわす
その場では避けず突きに合わせるように、相手の身体の側面に入り込んでかわします。
右手なら左側・左手なら右側に肩を入れながら懐に潜ります。(ウィービング)
かわした後に上体を起こさず低い位置から次の体勢に移動します。
空手のような直線的な攻撃にはより有効な技術だと言っています。
⑧組手式ミット打ち
ジャブ → ストレート → ワン・ツー → スウェイ → ストレート
ゆっくり技を確認しながらどんどんスピードを上げていきます。
ポイントは後ろに下がると同時に相手の攻撃に備えます。
下がってから対応していたら遅すぎます。
これを、YAHIRO選手が超高速スピードでミット打ち。
両手の回転スピード、突きをかわす反射神経、反動を利用したストレート
センスの塊です。
次の攻防は、右ストレート → 左フックをウィービング → 右ストレート
左フックは空手で例えると上段蹴りと想定します。
全部繋げると、
ジャブ → ストレート → ワン・ツー → スウェイ → ストレート → ウィービング → ストレート
攻 撃 :5回
ガード :2回
フルスピードで5回ほど繰り返し、終わったあと歓声が起こってました。
その他の選手も、ゆっくりゆっくり練習してました。
さすがです。荒賀選手はフルスピードで対応できていました。
組手にもボクシングのように繋がった動きを取り入れることが出来るかも知れませんね。
【2分間フリー組手】
正体の篠原選手と逆体でやや後傾に構えるYAHIRO選手
肩のフェイントを上手く使う篠原選手と、横のフットワークを使うYAHIRO選手です。
当たり前ですが、どちらもノーモーションですが上手く間合いを外します。
スイッチした篠原選手が一瞬前に入ったところを、前足で正面蹴りの軌道から裏回しに変化させ見事に一本取っています。
極められた篠原選手は蹴りが変化した途端、驚きの声を上げていました。
小林選手(正体)と中村選手(逆体)
中村選手の攻撃に上手く中段を合わせます。
面白い攻撃だったのは、やや浅い姿勢の中段突きから上段回し蹴りのコンビネーションがありました。
3試合目は、荒賀選手とYAHIRO選手
前足を高く上げたり、両手を大きく上げたり、スッと抜いたフェイントを入れたりと、いろんな動きを混ぜチャンスを伺う荒賀選手。
仕掛けた荒賀選手に上手くダッキングするYAHIRO選手ですが、なんと投げたのは荒賀選手の方。体幹の強さが光ります。
8割程度のマススパーとはいえ、荒賀選手の刻み突きを肩を入れてウィービングでかわします。
さっき教わった技を試されていました。
運動神経が高くないと、こんなにすぐに出来ないと思います。
面白かったのは、YAHIRO選手がその場で一瞬肩を入れながら沈んで刻み突きを出しています。
距離が足りず極まりませんでしたが、面白い入り方でした。
小林選手とYAHIRO選手
フットワークを止め、カウンター狙いのYAHIRO選手と、どうにかして得意の中段を極めたい小林選手の駆け引き。
崩そう(動かそう)と仕掛けますが乗ってきません。
攻撃をことごとくボクシングのテクニックを駆使してガードしています。
受けに徹するYAHIRO選手ですが、前足での横蹴り(多分フェイク)で中段に意識を植え付けておき、間を切ってリスタートする際、同じフォームから上段裏回しに変化させて一本取ってました。中段は撒き餌ってやつでしょうか。
ひとつ極まったのが、小林選手の逆上。
自分の前拳でYAHIRO選手の前拳を被せておき、逆上を極めています。
これは松久先生のDVDで紹介されていた入り方と同じでした。
YAHIRO選手も、スウェイしての逆上で反撃していましたが、一手遅れた印象です。
荒賀選手と小林選手
なんと!
超絶スピードで上・上で荒賀選手の顎をとらえました。
カウンターを合わせたようにも見えましたが、凄いスピード。
間合いの外からやのに、、
中段突きもあと少しな感じで極まりそうなくらいです。
この中段突き、荒賀選手は前足の抜きを使って左足で刻み蹴りを放っていました。
荒賀選手ですが、こんな技も。
遠間から刻み突きで跳びこみますが、一瞬途中で止め(フェイント)一気に突っ込んできます。
間合いを切った小林選手ですが、刻み突きから逆・逆に変化させていました。
改めて引き出しの多さに感心させられます。
荒賀選手とYAHIRO選手
互いに見合った上体から、荒賀選手がスッとスイッチしたと同時に左手で逆上を一発で極めています。
フットワークを止めカウンター狙いのYAHIRO選手。
プレッシャーをかけ続ける荒賀選手。じりじりと距離を詰めていきます。
比較的スタンスの広いYAHIRO選手を奥足で足払いで見事こかしました。
篠原選手と小林選手
私は篠原選手の組手が大好きです。
ピクリとも動かない、理想的な刻み突きの入り方。(これぞノーモーション)
どう表現して良いか分かりませんが、来る気配(殺気)が無い間合いの詰め方。
いつの間にか、篠原選手が間合いに侵入しています。
ドンドン小林選手が追い詰められます。
組手スタイルに殺気がないから強さを感じさせる組手ではありませんが、終始ペースを握っている印象です。
オリンピック出てほしかったな。
篠原選手とYAHIRO選手
礼の如く読めない動きで接近する篠原選手。
やりにくそうなYAHIRO選手です。
技にも、間の詰め方にもモーションが無いので、いつの間にか侵入を許してしまいます。
荒賀選手とYAHIRO選手
荒賀選手が逆上で入ってきたところを、バックステップでスペースを作り逆上でカウンターを取ってます。
相打ちのリスクを避け、相手の打ち終わりを一撃で仕留める海外スタイルですね。
単発の技は反射神経の良さで、ことごとくガードし返し技で得点を狙います。
見事な省エネです。
荒賀選手と篠原選手
またもや不気味な接近です。
刻みと逆上で荒賀選手から突きを極めていました。
途中、荒賀選手は両手・前足・両肩をバタバタさせながら訳の分からんフェイントで見事に刻み突きをドンピシャで極めていました。
こんな突飛な入り方するのも荒賀選手の魅力のひとつですね。
最後、単発で放つ荒賀選手の中段逆突きを後ろの足で足払いです。
こかすまでとはいきませんでしたが、ドンピシャでした。
最後は文字通り、自分の技術を試し合う場でした。
技の引き出しの多さに観ているだけで勉強になります。
※なにより驚いたのは、全日本で女子形3連覇中の大野ひかる選手が、胸に日の丸つけた組手道着で参加されていたことです。