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2024-02-28 15:07:00

必勝の空手 王者の組手トレーニング 【1・基礎訓練編】2/2

 

こんにちは! 

 

日本空手松涛連盟 香川政夫先生による帝京大学の組手稽古、基礎稽古編Vol.2です。

 

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3・ステップ & 足捌き

4・補助強化メニュー

 

 

【ステップ & 足捌き】

膝を柔らかく使い、フットワークを使ってワンツーです。

前に寄せて踏み込んでいきます。

往復しますが、帰り道は目一杯下がったところから。

テンション張ってスタート。

これを連続で3往復しています。

注意ポイントは、後ろ足を寄せた後の前足を出来るだけ遠くに跳ばすこと。

 

次は、刻み突き + 逆上 のワンツー

一つの動作で後ろ足を前に送り込みます。

これも突き3本を3往復でした。

 

3種類目は逆・逆

2本目の突きで後ろ足を前に送り込みます。

逆突きの2連技ですが、身体を振るというよりも捻る感覚とのこと。

正中線を軸に体幹を使って前に進みます。なるほどー勉強になります。

捻る動作で突くことが大事ですね。

一発目も二発目も捻る意識を持って突くように。

意識一つで肩がぐーんと伸びていきます。

 

チューブで負荷がかかっていますので下半身に力が無いと前に進めませんが、上半身は別です。

余計な力を抜かないといけません。

身体が固まったままだと、距離が出ません。

渡邊選手がお手本を見せてくれますが、一歩が大きいし速い。

 

チューブで進む時はテンションが張りますので下半身強化となり、

戻る時は、チューブに引っ張られますのでスピードがつきます。

よってチューブトレを導入する場合、往復しないとダメだということですね。

目的を見失いかけていました。

 

 

今度はスイッチ(足の入れ替え)です。

チューブを巻いて前屈立ち / 逆突きの姿勢を取ります。

その場で素早く足を左右入れ替え、逆突きします。

 

注意ポイントは頭が上下動しないこと。

ジャンプしないで足の入れ替えで行います。

テンション張った状態ですので、身体が後ろに持っていかれそうになりますがここは自分の体幹力でこらえます。

連続10回逆突きでした。

面白い練習だと思います。

 

でも下半身がまだまだ出来ていない生徒がやると後ろに転びそうかも、、

成長具合を見ながらメニューに取り込みたいと思います。

新しい練習方法がいっぱいですので、このDVDからはたくさんの学びがあります。

下半身強化は道場の最重要課題ですので参考にしたいと思います。

 

応用でスイッチしての正面蹴り。

これもリズム良く連続10回です。

両手の構えも入れ替えて行ってます。

他にも、スイッチ刻み蹴り・スイッチ裏回し蹴りなんかも。

お手本は、東京オリンピックにも出場した宮原 美穂選手でした。

 

続きまして植草 歩選手がステップのお手本です。

前後にフットワークを繰り返します。

暫く続けたあと、前3歩・後ろ3歩です。

注意するポイントは膝は柔らかく使い足首と腰を上下動させないとのこと。

両構え繰り返してます。

 

左右に3歩ずつ横のフットワークも行なったあと、前足から動かし体を入れ替えます。

一言で表すとジャンプしてスイッチです。

軽くテンション張ってると負荷がかかり適度なアップになりそうです。

 

前後のフットワークに手技を加えます。

6割程度の力でこれを左右両構えでした。

 

さあここからです。

3ステップ前進し突き(蹴り)を加えていきます。

前に出て攻撃でパワーをつけ、

ゴムの反動で下がりながらスピードを養います。この時裏回し蹴りなんかを繰り出していました。

バックステップのスピードを向上させています。

理にかなったスピードのつけ方だと改めて感じました。

 

他のメニューでは3歩横移動しながらの中段逆突き。

横移動しながらの蹴り(刻み蹴り・回し蹴り・裏回し)

最後の3つ目でリズム良く技を出すことが重要です。

 

フットワークの中で足を入れ替え(スイッチ)ながら、瞬時に技を出す練習も紹介されています。

以上が植草 歩選手のお手本でした。

 

 

続きまして香川 政夫師範の説明を基に染谷 香予選手がお手本を見せてくれます。(チューブトレではありません)

相手の上段突きを受けながら中段逆突きを極めるフォームを説明されています。

相手の刻み突きの軌道を逸らして逆突きです。これは良く見かけるんじゃないかな。

 

もうひとつ相手の中段逆突きを押えながら、自分も中段逆突きの極め方も紹介されています。

「下段払い受けしながら」が伝わりやすいかと思います。

 

まだまだあります。

相手の上段突きをスウェイバックしながら中段逆突き。

下がりながら受けて前に踏み込んで突いています。

 

・相手の中段突きを下がりながら中段内受けして逆突き。

・相手の中段蹴りをスウェイバックしながら下段払い受けして逆突き。

 

Iの組手だけではありません。斜めから入るXの組手です。

斜めに下がりながら前手でさばいて(上段受け)逆突きです。

普通にスウェイなんかを紹介されています。

 

少し難しい技ですが、相手の上段突きが来たら前足を斜め後ろに下げ(スイッチ)奥手で上段受けでさばいて返しています。

よっぽど練習してないと、試合中とっさに出せない技だと思います。

直線的な組手ではなく、これも斜めから入る組手です。

応用技としては、相手の中段蹴りを斜めに下段払い受けでさばいてかえし。

 

 

最後はとても高度なテクニック。

相手の突きをカウンター(対の先)で捉えます。

単にタイミングを合わせるのでは無く、斜めに下がりながら刻み突きで合わせています。

また中段逆突きで追撃(ワンツー)しています。

よっぽどの反射神経が無いと出来ないのではないでしょうか、、

 

線をずらすことで相手の突きの軌道から離れています。

見事です。

 

まだおまけがありました。

相手の突きのタイミングに合わせて、前足を半歩後ろに下げ(スイッチ)して上段受けと逆突き。

要するに利き構えとは反対の手で体捌きしながらの高度な技でした。

 

なかなか組手競技ではお目にかかれないかと思いますが、空手道の奥深さを感じずにはいられません。

 

興味深く鑑賞していましたが、同じ内容をチューブを巻いて始めました。

 

 

【補助強化メニュー】

香川 允選手の出番です。

これまでのお腹にチューブを巻くのではなく、手にチューブを握りしめての稽古です。

 

後ろに体重をかけ屈伸し中段突き。

同じ要領で今度は前足をより遠くに踏み込みながら行います。

突く度に少しずつ前進しテンションがかかっている状態です。

 

 

渡邊 大輔選手による屈伸蹴りの紹介です。

後ろ足の足首にチューブを巻き後ろに屈伸し正面蹴りと回し蹴りでした。

 

 

『屈伸からの飛び込み』

真身の状態でその場で屈伸をし、追い突きしながら進んでいきます。(逆突きも)

これは下半身パンパン間違いなしですね。

軸足の張りで追い突きを極めるところもポイントですね。

松濤館らしいダイナミックな形はこうして生み出されるんだと勉強になりました。

下半身の力強さは道場生に今一番強化しないといけない部分。

屈伸 / 正面蹴り

屈伸 / 蹴込み

屈伸 / 回し蹴り

も往復しています。

蹴ったあとふらつかないようにしっかり腰を戻さないといけません。

 

『スピード強化』

①前屈立ちの姿勢を取り(前進しない)手首のチューブを巻き、突きを3本連続で逆突きます。

②前足を半歩前に踏み込み、3本連続の逆突き。

③正面蹴り・蹴込み・回し蹴り

(基立ちの姿勢で蹴った足を元の位置に戻し、素早く3本連続で行っています)

身体のバランスをキープするのがとても難しそうです。

正面蹴りは身体を動かさず、

蹴込みの時は横に向き、

回し蹴りは腰を捻ります。

 

身体の使い方はそれぞれ異なりますが、スピードを上げて連続で行うことで体幹の強化にも繋がるとのこと。

じっと動かない体幹ばかりの中で、ぜひ取り入れてみたいメニューのひとつです。

限られた練習時間の中で、スピード・パワー・体幹とまとめて3つ手に入るとなると試してみたくなりますね!

合理的な練習です。

 

3連続追い突き

一歩前に出る速さ(追い突き)

一歩後ろに下がる速さ(追い突き)

運足の速さをつける方法です。

 

これを蹴りで行うと、

前に出て正面蹴り

下がって、再び前に出て蹴込み

下がって、三度前に出て回し蹴り

 

これでスピードとスタミナを強化しているそうです。

 

前進 & 後退しながら、3連続追い突きなんかも紹介されています。

(蹴り三種も)

 

 

基本稽古の紹介ばかりでしたが、最後の最後で組手のフットワークの中で

刻み突き3連発

逆突き3連発

逆 / 逆3連発

これで締めくくりました。

 

負荷をかけながら前進することで下半身の強さが生まれ、

ゴムに引っ張られる力を利用することでスピード感をつけることも可能です。

 

学びの多いDVDでした。

 

 

【香川 政夫師範インタビュー】

Q:基本の意味とは

A:基本(稽古)というものはよく出来たもので、無駄なものをそぎ落としていくこと。基本を大事にするとは無駄(モーション)を無くすという意味です。