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必勝の空手 王者の組手トレーニング 【2・組手稽古編】2/2
こんにちは!
さて『必勝の空手』シリーズいよいよ最終回です。
4・自由組手の稽古
5・勝利へのレッスン
【自由組手の稽古】
チューブで負荷をかけ動きが軽くなっている状態を確かめるべく、7割程度で試合形式です。
予め攻守を決めて向き合います。
攻め手:染谷選手
守り手:植草選手
守り手は捌いて返すことを心がけ、攻守交替しながら続けます。
これを1セット行ったあと、今度はフリーで動きの確認です。
攻め手:上段・中段・下段と攻撃を分散させ、一辺倒な攻めにならない工夫を心がけます。
守り手:出会い・見切り・捌きを駆使し、攻撃に転じます。
今度は、植草選手から宮原選手に交代します。
小柄な宮原選手は、特に機敏な動きが重要となります。
技を出す瞬間、出したあと、身体が密着する、離れる時のリズムが遅いと身体の大きな選手と試合した時につかまってしまいます。
動きの変化、技の出し方を意識しながら試合運びしないといけないとアドバイスです。
フリーで行う時に注意点は「技が途切れない」
間合い・技の出し方・ステップワークを意識したうえでフリーです。
体格差がある場合、小さな選手は大きな相手をどう動かすか、逆に大きな選手はその動きに惑わされないで「返し」「大胆に攻める」といった具合です。
次に男子です。
攻め手:渡邊選手
守り手:香川選手
攻め手・守り手それぞれ、遠・中・近の間合いをしっかり把握して攻防します。
手技を出したあとの、中段蹴りにもしっかりと反応しないといけません。
蹴られないように、受けて(捌いて)極める。
間合いの補足説明がありました。
遠い間合い:大柄な選手が有利
近い間合い:小柄な選手が有利
大柄な選手ですと、自分の体格を理解し組手を行います。
遠間だとプレッシャーはかけられません。
プレッシャーがかかると相手は固くなって反応が遅れますので、距離を詰めていく必要があります。
プレッシャーを掛けた瞬間にいかに早く入れると大きい選手はさらに有利に試合運びが出来ます。
しかしこれが近くなり過ぎると、小柄な選手の間合いに入ってしまいます。
【勝利へのレッスン】
各選手の得意技の紹介とミニインタビューが収録されています。
宮原選手:裏回し蹴り
相手の刻み突きに合わせて狙うことが多く、直線的に放ちますが膝下を柔らかくして巻き込むようにして蹴ります。
入り方も2種類あり、遠間からは後ろ足を引きつけて入り、近間では後ろ足を下げて入ります。
Q1:稽古で心がけていることは
A2:今まではキツい時でも、要領良く練習していたが直近の大会で負けてしまってからは、このままではいけないと思い「キツい時こそ全力を出す」を心がけています。
Q2:空手の魅力とは
A2:試合の中で、自分から攻めて勝つ組手をすることです。
Q3:攻めて勝つ組手とは
A3:自分から仕掛けてリードしても守りに入らず、2分間自分の組手を貫き通すことです。
Q4:今後の抱負と目標は
A4:2020年東京オリンピックで優勝することが目標ですが、それまでの間地道な努力を重ねて最後笑って終わりたいと思います。
植草選手:中段突き
真半身の状態をキープし、相手の中(前足が重なるくらい)に前足から入り身体を切って深く中段突きに入ります。
後方の審判にも、手の長さと線が見えることを心がけています。
この時に顔から前に入ると相手の突きが先に届き、お尻や足の筋肉で身体を押すことが難しくなるので真半身の状態で入ることを心がけています。
Q5:現在の稽古について
A5:学生時代は、基本を注意されてもどうしても直しきれなく何で出来ないのかも分からなかったが、トレーナーがついたことで身体の使い方・目的を考えて練習出来るようになりました。
今までは体幹の力が抜けてしまったり、腰が引けてしまうことが多かったが下半身の強さを活かした瞬発力のある技を出せるようになりました。
Q6:空手の魅力とは
A6:空手によって礼儀作法を始め様々な面で大きな成長を遂げられました。
競技としましては、形と組手の二つの面白さがあります。
Q7:今後の抱負と目標は
A7:オリンピック金メダルですが、それまでの大会で変化をつけて一つひとつ勝ち続けれれるようにしたいです。
染谷選手:上段逆突き
逆上に入る時、後ろの肩が相手から見えてしまうので、反応されやすい技ですが前拳を相手の正中線上に置きます。
また膝を柔らかく使い上体を最初から開かずにゼロの状態から一気に100に持っていきまたゼロに戻します。
Q8:努力家といわれることについて
A8:私自身ではそう思っていなく、一つひとつのことを全力で行うことを心がけていますし、全てにおいて試合と同じ気持ちで取り組んでいます。
基本稽古は本当にキツいものですが、ここで力を抜き自分に負けたら試合では絶対に相手には勝てないという思いでやっていたり、負けた後であれば、その悔しさを思い出し全力で乗り越えることを心がけています。
実践稽古では、勝った試合・負けた試合を思い出し試合に向けた稽古をしています。
Q9:空手の魅力とは
A9:もともとは空手がどんなことかも知らず、アニメの影響で始めました。
今思う空手の魅力は、自分にしか出来ない空手があること。世界には自分よりも強い人がたくさんいますが、自分の動きに対しその人たちでも対応出来ない動きがあるはずなので、そういう部分がやっていて面白いところです。
Q10:今後の抱負と目標は
A10:東京オリンピックのメダルです。今の自分は考えも甘いし、まだまだ子供だと思いますので更に練習して自分や相手と向き合っていきたい。また人として競技者として成長していき最後に笑って終われるよう一つずつ目標を達成していきたいと思います。
渡邊選手:刻み突き
前足を相手に向けて飛ばすだけではなく、後ろ足のバネを使って大きく踏み込み前足を合わせます。
この時身体から突っ込むと突きが短くなり躍動感のある技が見せられませんので、身体より先に手が相手に到達するイメージを持ちます。
Q11:稽古で心がけていることは
A11:全て全力で手を抜かないことです。体調の悪い日もありますが、そこでも手を抜きません。大会当日に風邪をひいたりとベストコンディションで迎えられない時もありますので、そういう時に動じないように普段の稽古からどんな状況でもしっかり稽古することを心がけています。
Q12:空手の魅力とは
A12:攻め技で相手を倒すことです。いろんなテクニックや戦略があると思いますが、相手が守りに入っていても相手がカウンターを狙っていても、そこを攻撃で突破してポイントを奪取することが空手の魅力だと思います。
Q13:攻めの空手をするには
A13:意識すると100パーセントで技を出せなくなるので、相手のことは意識せずに行ける思ったら一気に技を仕掛けます。
Q14:今後の抱負と目標は
A14:これから海外の大会がありますが、次に控える大会にひとつずつ勝ち結果に繋げていきたいと思います。
香川選手:回し蹴り
自分の場合は、数発牽制の中段回し蹴りを数発見せ上段蹴りを出します。
上段蹴りの際、膝を高く掻い込むと相手にバレてしまうので中段蹴りの軌道から蹴るようにしています。
Q15:空手にとって基本とは
A15:基本を崩したり、ブレてしまうと弱くなると思います。
Q16:稽古で課題としていること
A16:基本の稽古の積み重ねで力はついてきたと思います。
後ろ足が浮かないようにであったり後ろ足の張りを意識せずとも出来るようにすることです。
自分は身長が高いので、腰が高くなりがちですが気づいた時は、数㎝でも落とすことを心がけています。
Q17:空手の魅力とは
A17:やった分だけ結果に表れることです。手を抜いたりサボったりしても結果に表れます。
Q18:今後の抱負と目標は
A18:最終目標は2020年オリンピックですが、トルコプレミアリーグ・アジア空手道選手権で結果を出さないといけません。
香川師範:巻藁突き
楕円形の巻藁を、真っ直ぐに1点を突くことが重要です。
少しでもズレると突きが左右に流れてしまいます。
ただ単に拳を鍛えるというよりも、集中力を持って1点を突くことが目的です。
そうすればムダな力も抜け真っ直ぐに突くことが出来ます。
片手突きから真っ直ぐに突く稽古から入り、慣れてくれば立ち方を固定し引き手を取りながらの突きに移ります。
上級編としては、目を瞑って突くとより集中力が必要となります。
Q19:空手に臨む姿勢について
A19:人生でも何でもそうですが、人間は前を向いてしか歩けません。攻めにしろ防御にしろ一歩前に踏み込むことが大事です。
一歩前に出ることは基本であり、一番初めに学ぶことです。ここがきちっと出来ていないと一手後れを取ることに繋がります。
一歩の踏み出し(基本)が出来ていないと後手にまわり後悔してしまいます。
自分の力を出し切ったうえでの負けは後悔が残らず次に繋がります。
自分の力が80なら80を出し切れば良い。
70なら70を出し切れば良い。
100を出す必要はありません。100は無いのだから。
70を出し切ることで80になり90にもなります。
自分の力を出し切ることが大切であり、帝京大学空手道部の部訓「真向勝負」が生まれました。
迷いが出た時でもブレずに、自分のやってきたことを全てを出し切ることです。
Q20:自分にとって空手とは
A20:空手しかやってこなかったから空手しか経験がありませんが、空手が人生でありこれから先もこの気持ちでやっていきます。
空手を通じていろんな人との出会いがあり、いろんな国にも行かせてもらいました。
素晴らしい弟子たちとの出会いなど空手を通じて得られました。
これからもこの人生を全うしていきたい。
空手とは人生そのものです。
チューブトレは、足腰を重点的に鍛える意味でもとても有効な伝統的な稽古方法だと思います。
チューブに負けない体幹力
チューブによって得られる初速スピード
足腰の強化を図ることで得られる爆発力
注意しないといけない点は、自分の身体以上に負荷をかけすぎると逆効果ですね。
突きの稽古をしても負荷が高すぎると、反動を使って突いてしまい結果身体が開いてしまいます。
変な癖がつくと試合中相手にバレてしまうので元も子もありません。
何でもやりすぎは良くなくて "今の筋力” に応じた負荷で稽古して効果を出したいですね。
とても参考になるお勧めのDVDです。