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2023-08-12 12:12:00

サソリ蹴りテクニックセミナー 1/4

こんにちは!

 

2011年に大阪で開催された組手セミナーを収録したDVDで、4時間超えの大ボリュームです。

指導者のほとんどが大阪弁丸出しなので、聞いてて面白いですね。

 

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1・グループ練習 松久講師の「反応」

 

 

【グループ練習 松久講師の「反応」】

①逆上の入り方を中学生グループに指導しています。

構えた状態から、両足・前拳を一切動かさず奥拳を手だけ前に差し出します。

イメージは前拳の軌道に後からついてくる感じ。

手も足も動かさない=おこりがない

おこりがない=突きが来る!と相手にバレない

 

股関節の使い方も重要です。

例えば利き構えで逆上を突いた時、前足の股関節が詰まっていては腰が入りませんので短い突きになってしまいます。

股関節=蹴りのイメージがありましたが、確かに股関節が外旋しないと腰が入りませんね。

近間でポイントを取ろうと思えば、残心を大きく取らないといけませんが、股関節の柔らかさはここでも必要ですね。

聞いてて凄く分かり易い。

「股関節の折りたたみ」

 

ペア練習です。

自分は静止した状態で逆上

相手は気配を感じたら一歩だけバックステップ

どちらにとっても良い練習ですね。

 

突きが極まらなければ、そこで思考させます。

何でバレたのかな?

前拳が動いたり、足を踏み込んだり、力んだり、息を止めたり、目線が上下したり、行く気満々の気配を悟られたり、前拳側の肩が早く開いたり

と様々です。

自分の癖を知る機会にもなりますね。

反応力をつける良い練習方法だと思いました。

 

次、これも近間でのペア練習です

攻撃側はその場で、膝を柔らかく使い刻み突きだけで攻撃します。

防御側はバックステップ・ダッキングで攻撃を回避します。

こうやって動きの制約を加えることで、どうやったら突きでポイントを取れるか考える癖がつくんでしょうね。

ナンボやっても避けられるにはきっと、おこり(モーション)があるから。

ムーブは膝だけです。爪先は床に接地した状態且つ、突きが届いて当たり前の距離で行うことが重要です。

 

観て気づいたことがひとつ。

単純に内側から入るだけでなく、駆け引きの中で相手の拳サポを内側・外側と振り分けてタッチすることで相手の意識を向かせておき空いたスペースを狙って突くと、案外有効かも知れませんね。

 

次、刻み突きの取り合いです。

ルールはずっと同じです。

両膝を脱力した状態から、互いに探り合って刻み突きです。

相手のフェイントやプレッシャーに押されて軸が後傾し過ぎていては、その分相手との距離が生じますので「前」の意識が無いと相手に取られてしまいます。

なぜ取れないか。相手が中学生ということもあり、終始考えさせています。

 

さすが松久先生。

説明も分かり易いし、練習メニューも効果的なものばかり。

既に大満足な内容で、すぐにでも道場稽古に取り入れたいものばかりです。

 

アドバイスも短い一言で刺さりまくりです。

「フェイントやプレッシャーの中でいかにチャンスを見つけるか」

「いかに膝を柔らかく使うか」

「ひとつの事を意識出来ないと強くなれない アドバイスを受けたら絶対これだけは守るぞっていう意識が必要!」

「どっからくるか分からんフェイントをせなアカン そのためには膝は柔らかく使えなアカン」

 

バレないように技を極める攻め手の練習と、相手の動きの癖を見抜いて反応する受け手のペア練習です。

なにより思考することが大事だと何度も仰います。

練習の中で考える癖が芽生えますね。

指導方法にシンパシーを感じます。

 

 

ひとつアドバイスを追加されています。

何でステップ(フットワーク)しているんだろう?

相手にバレないように突きや蹴りを極めたいからです。

 

では技を出す瞬間、動きが止まったら(ため)どうでしょう。

おこりが生じ相手に反応されてしまいます。

 

ここでの練習も同じこと。

膝だけを使うルールですが、

「動きながら」

「フェイントしながら」

技を出すことがとにかく重要です。

実演も説明もとても分かり易いです。

 

松久先生の動きには「殺気」が無いので、いつの間にか相手の懐に侵入しています。

 

次、小学生グループに移動して反応の練習です。

足の裏をつけ、膝だけで緩めていつでも行ける準備を整えます。

松久先生が右手を上げたら、素早く刻み突き。

途中いろんなフェイントを仕掛けます。

右手を上げると見せかけて左手、ドンと床を鳴らしたり、スッとしゃがんだりです。

間違って反応してしまってもすぐ体勢を整えます。

小学生にはゲーム感覚で楽しみながら、集中力を養えるかも知れませんね。

 

スピードを高めるコツは、

1・常にリラックスする

2・息を吐きながら突く

 

 

小学生高学年グループ、次は「目を使って反応」逆上です。

逆上の入りで距離を出すコツを最初に説明したのち、子供たちが練習します。

股関節の使い方ともう一つ、重要なのが前拳の使い方。

バレないように突く。

ここまでのブログを振り返ればどうすれば良いかは既に答えは出ています。

真剣にセミナーを受講している生徒ばかりなので理解しているようでした。

 

「反応」のテーマに沿って中身の濃いセミナーが続いています。

タイトルがサソリ蹴りテクニックセミナーとありますが、改めてこのDVDは組手の基礎的なことをしっかり学べる質の高い内容だと思います。

 

 

ここからフットワークが入ります。

ピョンピョン跳ぶのがフットワークではなく、膝から下を柔らかく使って「いつでも行ける状態」にするのがフットワークの定義。

 

前後左右にフットワークしたり、前足を上げたり、前拳でプレッシャーかけたり、スイッチしたり、緩急変えたり、相手を想定しながら動き続け松久先生が手を上げたら瞬時に刻み突きを出す練習です。

止まって2挙動にならず、動きの中で技を出す練習でした。

 

 

目の次は耳で聞いて反応のペア練習です。

反応 + 距離感を養うアイデア練習で、これは道場で取り入れたいかな。

 

打ち込み側は後ろを向いて立っています。

台となるペア相手は、後方に立ちスタンバイ。

ブザー音に反応して、すぐさま回転ジャンプ振り向いて台に突き技を放ちます。

ここで大事なのが、台が距離を調整します。

近間や遠間にランダムで立ち、打ち込み側は距離に応じて大きく跳びこんだり、残心を大きく取ったりと状況判断が必要になります。

これだけではありません。

台の選手は距離以外にも、手を伸ばしたり足を伸ばしてあげます。

振り返って自分の顔の前に拳が見えたら、瞬時に中段に潜らないといけません。

面白い練習方法でとても勉強になります。

楽しく上達出来るんじゃないかな。

 

 

次、低学年グループでは「触り組手」

ペアとなり、互いの身体を手足を使ってタッチするゲームです。

構えても良いし構えなくても良し。

単純明快、タッチされずにタッチするだけです。

 

どうやったら相手にタッチすることが出来るか、自由な発想力がつきます。

あまり答えを言わずルールだけ説明して子供たちにさせてみたいですね。

どんな閃きがあるか。あまり空手に捉われてはダメだと思います。

 

触り組手により、チャンスを探る感覚が磨かれますし、これもまた反応力が高まりますね。

リラックスしているからこそ、素早く相手の技に反応出来たり、相手の隙を見つけた瞬間跳びこめるんだと締めくくっていました。