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2024-04-09 00:00:00

古川 哲也の形強化セミナー バランス・スピード・タイミングを極める! 4/5

こんにちは!

 

随分ご無沙汰だった古川先生のDVDシリーズ。

道場稽古が増え、投下するタイミングが無かっただけですが。

 

さてセミナー4本目はスーパーリンペイ編。

ここまで剛柔流の指定形が続いていましたが、スーパーリンペイは剛柔流最高峰の形と言われています。

別のDVDでのお話ですが剛柔流の選手がこの形を打つ時は『負けちゃいけない形』と説明されていました。

剛柔流の形に強いプライドを感じるお話です。

 

近年世界大会では、他流の形を打つ選手が多く見受けられます。

剛柔の選手でもパープーレン選択したりしていますね。

最近のトレンドでしょうか。

 

 

古川セーサンセミナー (4).jpeg

 

4・スーパーリンペイの極めポイント

 

始めの突きの挙動です。

突きの瞬間に身体が崩れてはいけません。

これまでのセミナーの内容では、

1・軸を保ち

2・肩を速く前にだし

3・腰も速く動かし

4・太ももを中に入れる

 

これらを注意してなおかつ、上半身の使い方が追加されています。

カタチが崩れないようにするには、肋骨をひとつの塊として安定させ突くことを道場で習うと思いますが、その段階を経た次のステップです。

 

『崩れないことを前提に、上半身の肋骨部分を突く側だけ前に入れるように意識して突く』

古川先生の説明では突き手側の肋骨を動かしますが、私は腕のつけ根(肩甲骨)を前に押し出す感覚で演武していました。

 

ペアとなり、後方から肋骨の動きを確認しあっています。

競技では、まずバランスが崩れてはいけません。

そのうえで『バランスを保った状態で、腕・足・腰・膝・動体、身体を総動員する』と説明されています。

 

突きひとつでこれだけの拘りです。

やってみると簡単なようで簡単ではありません。

私は宇佐美先生の突き方が身体に染みついていて、全然掴めずでした、、

 

でもこの胴体を動かしながらの突き方、スーパーリンペイでは『合わせ突き』・『逆突き』・『一本拳』・『肘当て』と使いどころが何か所も豊富に出てきます。

動かし方を心得ていればこの形では見栄えが大きく上がると言えますね。

軸を保ったまま真っ直ぐ突きを出せるようになれば、次のステップで練習してみれば良いのではないでしょうか。

 

「あんまり気配だして突いてはいけません」

肩を大きく引いて突くのは意味としてちょっとずれていますので、 

『動きの気配や気迫などは表に出さないように注意して、速さを出す

 

審判目線の話です。

突きの前動作で、「肩が開く」・「顔を作る」等の予備動作があった場合、そこから突き終わりまでの時間は見た目的に長く感じてしまうものです。

誇張した予備動作がなく、パチンっ!と速さと力強さがある突きを出す方が評価が高いとのこと。

もう突き終わってる!と感じる方が突きが速い印象を持って当然と私も感じます。

ホントに些細なことですが競技において、速さの意味をはき違えると逆効果だということが分かりました。

難しいですね、顔を作って気迫を全面に出しながら伊吹だして突く選手がほとんどのような気がします。一見キレを上げるためにやってるとも言えますが、観るべき視点がズレていると諸刃です。

 

 

突きの後は回し受けです。

引ききったあと、肘を締めることがポイントのひとつ。

背中で寄せて、寄せたものを開きます。

(身体の前面だけでなく、背面の意識が必要です)

 

 

三戦立ち / 回し受けを4回行ったあと、3方向に猫足立ち / 回し受けを取ります。

『猫足立ちが極まるのに合わせて受けも極めます』

 

このあとスピードに乗った転身動作が入りますが、軸をブラさず入るコツを説明されていました。

回転動作で軸がブレると確実にバランスが崩れ減点に繋がりやすいところでもあります。

また、三戦立ちで力強さを出そうとするあまり上半身(というより顔)が前に倒れがち。

この癖も修正するポイントが分かりました。

『首筋を立てるように意識して、身体の軸がブレないように回し受けに入る』

 

 

一本拳で貫いたあと、左手で相手の手を持って来て右手で金当ての挙動です。

『金当てを打ったときの左手が膝の外側に行かないように、しっかり張る』

『バランス良く・初速を速く・後ろ足を寄せる』

 

 

掛け受けを3回繰り返したあとの挙動です。

『3回目の掛け受けの時、胸を張らず肩肘が落ちた状態にすることで、前蹴りの足が上がりやすい』

『2段蹴りの前の掛け受けも身体が伸びているとジャンプ出来ないので、胸を張らずに膝は緩める』

 

 

狐拳に入る前の最後の突きです。

『スーパーリンペイの最後の貫き手・セーサンの正拳突きは、相手の突きを脇影という急所を突く技なので、突きの高さに注意する』

『ずらすのと脇影を突くのをほぼ同時に行うので、指定形のセーサンでは左手の入り方に注意する』

 

 

形を打つ際のおさらいです。

1・バランスを大事にする

2・スピードを出す

3・タイミングを合わせる

 

タイミングとは、

1・手と足のタイミング

2・気迫と身体のタイミング

3・呼吸と技のタイミング

 

シンプルに勉強になるDVDです。

形の競技力を高めたい人には必見。