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佐久本嗣男 サマーキャンプ in 志賀高原 「アーナン + パイクー ・ ヘイクー」”アーナン”
明けましておめでとうございます!
ここ最近、組手の紹介ばかりだったので久々の形ブログです。
佐久本先生と豊見城先生の劉衛流セミナーの模様がDVD化されていますので、アーナンをシェアしたいと思います。
教範の挙動順に沿って、注意点を書いていきたいと思います。
第一挙動
正中線をずらして受けています。演武の際、移動足の側に少し身体が流れているのはそのためです。
競技空手では、軸足を大きく鳴らして力強さを表現しますが、本来は足で”ライン”を引くような感じです。
体移動は”継足”。
前足を10㎝だせば後ろ足も10㎝出し、上肢と下肢のタイミングを合わせ手技を極めます。
身体の前面で体当たりするように、掌底当てすると”オーラ”が出てくる。
ペア相手に後方から帯を鞭のように打ってもらい力強くタイミングを取る移動基本が収録されていて勉強になります。
この練習方法はセーパイでも少し触れられています。
第3挙動:四股立ち / 肘当て
第4挙動:後屈立ち /下段掌底当て
でも応用として紹介されています。
極めがメチャクチャ強くなりますね。
基本形ですと、
平安二段の最後の四股立ち
平安五段の最後の後屈立ちにも同じ事が言えるのではないでしょうか。
当時はピンと来なかったのでしょうね。
改めてDVDを観なおして収穫を得ました。
道場で早速取り入れたいと思います。
第4挙動
これも僅かに転身し開手で貫き同時に蹴りを入れます。
※両開手貫手と正面蹴りでの移動基本も収録されており、指導の引き出しを得ました。
第9挙動
両手とも開手で押さえ受け・掬い受けの後、蹴りを入れますが劉衛流では攻防一体、受けながら攻撃すると説明されています。
これも正中線を外して入ります。
第13挙動
ひとつ目の気合の部分です。
昔の沖縄の空手では、蹴りは金的だったそうです。
なので素早く後方へ間合いを切り、金的蹴って掌底当て。
第16挙動
一本拳ですが、昔のアーナンは右脇に引いていましたが、今は引きません。
形の解釈において、出した手を脇に引くという事は相手に逃げる隙を与えるからと説明されています。
但し手技のスピードがまだ足りない発達段階である小学生は引いて入っても間違いではないとのこと。
右中段手刀打ち → 上段裏打ちに流れるように入ります。
立ち方は、四股立ち → 基立ち
四股立ちのつま先の向きは、移動足は進行方向に向けます。
出ていく時、技は後ろ足で極め
下がる時、技は前足で極めます。
(凄く細かいところです)
第22挙動
相手の腕を鷲掴みに引き込みますが、右手を捻るように絞り、相手の膝頭めがけて足刀蹴りします。
(相手の肩を脱臼させます)
(一気に引き込んで、ここで極める)
(蹴る時は左足に軸を取る)
第23挙動
相手の腕を中段に引き込み肘当てし倒します。
倒れた相手に下段手刀打ち。
第26挙動
相手から両腕で掴まれていますが、開手貫手で防いでいます。
そのまま相手の金的を握り潰し後方に放り投げます。
なので開手からグーに握りなおし開手に戻しています。
パー → グー → パーです。
第29挙動
これもジグザグに正中線を外しながら手首のスナップを効かせて鶴頭受けし、金的握り潰して喉仏を持ち上げます。
セミナーでは、分解を交えて劉衛流独特の立ち方・受け方の意味を非常に分かり易くレクチャーされています。
立ち方に関しては、良い例・悪い例を初級目線で教えてくれますので理解度が深まります。
競技で勝つ為のアーナンよりも、劉衛流のエッセンスを存分に伝授されている印象を受けました。
セミナーのDVDでは、このような深い部分を知ることが出来ますので何度でも観返して勉強出来ます。
糸東流を学んでいますので、苦労しますが他流派の勉強も楽しいです。
劉衛流に興味をお持ちの方は、是非このDVDで勉強してみてください。
多くの学びを得られます。