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【糸東会】糸東流空手形全集 第2巻
こんにちは!
空手形全集 Vol.2です。収録形は、
1・ナイファンチ(初段)
2・バッサイ大
3・セイエンチン
糸東流の開祖である摩文仁 賢和先生は、首里手の糸洲 安恒先生、那覇手の東恩納 寛量先生の両者を師事し、恩師である両者より一文字ずつ取り、糸東流と名付けられました。
バッサイ大は首里手、セイエンチンは那覇手の代表的な形と言えます。
タイプが大きく異なるこの2つの形は、糸東流の第1指定形です。
バッサイ大は、軽快な動きの中に技の切り返し・強弱の使い方・敏速な極め技等の流れが求められます。流れるような掛け手受けがお気に入りで、一番打ち込んだ形です。
公認初段の審査で演武しました。
一方セイエンチンは、接近戦法が数多く組み合わされ、蹴り技が無く重厚な動きが特徴的です。演武線は左右対をなし、同一の動作が多く、呼吸と動作の緩急を一致させなくてはいけません。公認二段の審査で演武しました。
ナイファンチ初段(ナイハンチとも呼びます)は鍛錬形として、和道流で馴染み深い印象です。
形の中でナイハンチ立ちが出てくるのは「ナイハンチ」・「鎮定」(谷派)以外、残念ながら私は知りません。
演武線は横移動のみで受け・攻撃ともに終始ナイハンチ立ちです。
相手に対して、横向きで攻撃すると言うことは、正中線を守りながら、、という意味でしょうか。
演武する際のポイントとしては、移動時も腰の高さが常に一定であることです。
ナイハンチ立ちの状態で上半身のみを捻ることで、手・足・腰の鍛錬を目的としています。
【糸東会】糸東流空手形全集 第1巻
こんにちは!
久々の形DVDです。
糸東流は、全空連が認定する得意形リストだけでも44種類あります。
このシリーズは全8巻で構成されており、30種類の形が収録されています。
第1巻は、
1・平安初段
2・平安二段
3・平安三段
4・平安四段
5・平安五段
正面・横・上・後方とカメラアングルが豊富なので、本気で形を勉強したい方には最適な教材です。
写真からでは伝わりにくい挙動間の動作なんかも映像の方が丸分かりです。
更に形の分解と解説付きです。
形を覚えたい生徒、道場で指導する側の人どちらにとっても最高です。
沢山ではありませんが、間違ってはいけない注意点がピンポイントで解説されていたり、分解に至っては全挙動紹介されています。
スローモーションの分解では、なるほど!そういう事ねって感じですし、フルスピードの分解はやはり迫力があります。
このシリーズで随分形を覚えましたが、分解の勉強は手つかずなので基本形から勉強しないといけませんね。
古川哲也のチャンピオンセミナー -形は骨で極める! スーパーリンペイ
こんにちは!
古川 哲也のチャンピオンセミナー スーパーリンペイ編です。
糸東流のスーパーリンペイとは、異なる部分が多いですね。剛柔流の方は一度も打ったことがありませんが、通じる部分も多々あるのではないでしょうか。
では、形の流れに沿って注意ポイントを列挙してみます。
「最初の突き、受け」
①肩が動くスピードが速くないと突きが速くならない
②肩肘を同時に出すが、肩が上がらないように注意する
③突き手は上がらず、受け手は引かず必ず同じバランスで突く
④引く時は、スナップを使う
⑤組手逆突きの引き手と同じ感覚で引く
⑥突き止めは拳をしっかり握って突ききる
⑦突き止め後、両手を寄せて返す動きは、相手に掴まれた手を立てて手首を返しながらやや前方向側で外す
「回し受け」
①道着を叩いて音を出すことは技術面がマイナスとなる
②回し受けでは、道着が擦れる音は自然だが腰を叩いて出る音は意味としておかしい
③相手の突きをずらして返したら、そのまま相手の手を握ったままにしておく
「合わせ突き」
①横受けを早めの位置で出し、肩をスムーズに運んで合わせ突きで極めるとスピード感が出る
②背中のバランスを意識して、両方の突きを合わせる
③受けて引いて突く一連の動作では、肩の動きを止めたりせず引いた勢いのまま突く
「下段受け、逆突き」
①相手の突きを押さえて突くイメージなのでスナップは使わない
「合わせ突き」
①(上の突き)突く位置は筋肉の薄い部分【雁下】乳首の真下
②(下の突き)突く位置は【稲妻】脇腹の急所
「四股立ち」
①四股立ち移動は開きながらも、鼠径部を締めて軸足で極める事で強さとスピード感が増す
②切り返しの時のキレが重要
③左の軸足で極める事と、左に相手を引っ張る事が大事
④相手を左手で引っ張り、右手で鉄槌打ちをするので、その位置がズレないように気をつける
⑤速く突こうとすると後ろ足が引きずられてしまいやすいので、突こうとした瞬間に素早く前に入るイメージで移動する
⑥体を動かした瞬間に前蹴りに入るイメージ
「蹴り、肘当て、裏打ちの連続技」
①四股立ちは前蹴りの後の横の肘当てと同時に極めて、その後裏打ちをする
「四股立ちからの立ち上がり」
①掌底当ては押えた時の引き手の位置からスタートして立ち方と同時に極める
「蹴り」
①胸を張らずに、いつも以上に胸と膝をリラックスさせる事で高く蹴れる
「終盤の貫手」
①相手の【脇影】(脇腹上付近)を突くには、突いてきた手を横にずらすか下からスライドさせるので、三角筋の境目に手刀が当たる 最後は被さる意識で貫手する
「最後の狐受け」
①狐受けは指先を広げるより、揃えて真下に向けると力が強くなる
形の深い部分をマニアックに追及したセミナーです。
1日で3つも教われるなんて、羨ましいかぎりですね。
古川哲也のチャンピオンセミナー -形は骨で極める!- クルルンファ
こんにちは!
古川 哲也チャンピオンセミナー
クルルンファ編です。
初めにお伝えしますが、クルルンファを知らない人にとっては、なんのこっちゃ??
な内容になります。
このブログは私自身の備忘録としての意味合いも含んでおりますので、しばらくお付き合いください。
(※セーパイ同様に、剛柔流の指定形ですので試合や審査においては形を崩す事は許されません。)
クルルンファの技術指導が始まる前に、競技において旗が上がりやすくなる部分が3つあると説明されています。
3つに共通していることは下記の斜めの動きです。
①最初の足刀蹴り
②裏掛けからの肘当て
③最後の掌底当て
①最初の足刀蹴り
相手の膝の皿を潰すイメージで蹴ること。蹴れる高さまで自分の足を抱え上げ、上体を反らさないように注意する。
足刀蹴りのキレを磨く方法も触れられています。
仰向けに寝転がり両足を宙に浮かせ、斜め上に蹴りこみます。注意するポイントは出す方だけでなく、引く方の足にも意識を置くこと。
なるほどー。腹筋の力が無いと難しいと思いますが、シャープな蹴りに変化していきそうな気がします。
また重要ポイントとして、軸足と体幹をしっかり締めて蹴ると技が極まりやすいようです。
「立ち方と移動のコツ」でも説明しましたとおり、ジョイント部のロック(ここでは軸足鼠径部と体幹)と考え方は通じる部分がありますね。
②裏掛けからの肘当て
「押えた手は動かさずに自分が寄っていくように突くとスピードも速い」
また、猫足移動のスピードを上げるテクニックの紹介では、
猫足の爪先を床から一瞬パッと離し胸がリードするように前に行くと移動が速くなる
なるほど目から鱗です。通常と比べキレが増した感覚を得ました。
③最後の掌底当て
「ひとつ目は、相手を投げて仕留めるまでの連続技として極める」
「ふたつ目は、脇を締めながら相手の足を払って膝の内側を押して極める」
更に注意するポイントとして、掌底当てした時の前屈立ちを緩めず、2つ目の掌底当てを極めるとアドバイスされています。
一度極めた立ち方を緩めて、改めて締めなおすことは理にかなっていないようです。
最後に、腰の切り替えしについてもひとつだけ。
前半の三戦立ちの移動について。「押え受け + 掬い受け」
腰のキレに踵の返しと手技のタイミングを合わすとあります。
脇は締めて、肘は抜き、指先はそれぞれ斜め方向に向いていることが正しいとあります。
対捌きの理屈で、まっすぐに攻撃してくる相手に対し、斜めにずれて受けるから指先の向きは斜めになるのだそうです。
クルルンファを打つ際、指先の向きまで注意が必要ですね。
古川哲也のチャンピオンセミナー -形は骨で極める!- セーパイ
こんにちは!
古川 哲也のチャンピオンセミナー セーパイ編です。
指定形は、自由形と違い「解釈の違い」があってはいけません。
基本に忠実でなければ形試合では減点されてしまいます。
このセミナーでは審判におっ!と思わせるキレの出し方や、激しい動きの中でもブレない安定した形の打ち方のコツを説明してくれています。
では、挙動順に注意するポイントを書いてみます。
「第一挙動」
①対捌きの後、受ける手は左肩の位置から前方へ持っていく
「平行三戦立ち→肘当て→後屈立ち」
①手首を返しながら膝をスッと抜いて四股立ちの高さになり肘当てを一連の動作で行う
②爪先の向きを変える事と足のつけ根を切るタイミングに肘当てを合わす
③右手首から肘までを一直線にする時、肘を跳ね上げず、重ねた左肘を折って縦に落とす
④体を開かず回転し、着地と同時のタイミングで体を切る
⑤前に出てはいるが腰を切って相手を逆へ引っ張る技なので、膝が立っていたり相手の突きのコースと違う方向へ引っ張らないようにする
「前蹴り→肘当て→裏打ち」
①前蹴り後の四股立ちは腰のスナップで肘当てと同時に極める
②前蹴りの引き足は、しっかり取りながら腰のスナップのスピードでキレを出す
③鼠径部を締めて軸足で極める事で技が強くなる
④前足(軸足)の爪先の変形を含めて、すべての技が一致するように意識する
⑤拳は強く握ったままにせず、手首を軽く締めて裏打ちし、またしっかり握って戻す
「猫足立ちからの腕固め」
①左手は相手が突いてきた手を取り、挟む手を絞るように意識して、それに右手を合わせる
「もろ手突き→下段払い」
①もろ手突きは身体が伸びあがらないように鼠径部を意識し、しっかり下へ突く
②もろ手突きの引き手は低くならず高く取り、突きのコースを長く見せる
③移動する瞬間に左の爪先と足のつけ根を内側へ入れることで軸足のコースに速さを出す
④足を切り返して移動する瞬間、後頭部を後ろへ持っていくようなイメージで行うと速さが出て極まる
「振り打ち」
①軸足のつけ根を締めて猫足立ちが極まる瞬間、同時に全ての技を極める
「半打拳→裏打ち」
①半打拳は下段、裏打ちは上段と正しいコース通って正しい技を出すと技は大きくなる。更に腰のキレを使って技を極める
「前蹴り→裏突き」
①前屈立ち前蹴りからの四股立ち移動は、前蹴りの基本が正しく出来ていないと立ち方が極まらず移動も遅れる
どうでしょうか。ひとつの形でキレ・極めのポイントがこんなにも沢山潜んでいるんですね。
まずは意識して部分練習を繰り返してみようと思います。