ブログ

2024-08-12 09:15:00

浪速の空手3 -先の先・後の先の間を消す攻撃と対応- 世界レベルの総合力を身につける最先端の練習体系 2/4

こんにちは!

 

浪速の空手3 2本目のご紹介。

夏休みに入りましたが、ムダに時間を使わないよう早起きを心がけています。

粛々と家事をこなし空手のDVDでインプットしてブログのストックです。

どこまで更新出来るか分かりませんが、勉強頑張りたいと思います。

 

浪速の空手3 (2).jpeg

 

 

04・縦横無尽 区分した打ち込み

05・即座の対応 ランダム練習

06・残り15秒 コーナー際の攻守

 

 

縦横無尽 区分した打ち込み

区分した打ち込み。

攻撃する手足を予め決めて精度を高める練習です。

改めてこの練習の意図を説明されています。

どれだけ素晴らしい刻み突きを持っていても、始めの1ポイントは奪えたとしてもやがて相手に反応されてしまいます。

ひとつの得意技では相手に対応されてしまうので右手、右足、左手、左足、それぞれを使って技を出す練習をされています。

 

例えば、正体選手の場合左手の技は何もひとつだけとは限りません。

1・刻み突き

2・切り返しの逆上

3・スライドの刻み

4・スイッチしての中段突き

5・足払いからの刻み突き

6・スイッチした状態から相手が出てきた場合の中段突き

 

左手だけでもこれだけ技が豊富です。

 

 

今度は左足(正体)ですと、

1・上段回し蹴り

2・中段蹴り

3・裏回し蹴り

4・刻み蹴り(2:8)ダブル

5・抜いて裏回し(裏回しの軌道から刻み蹴り)

6・スイッチして中段蹴り

 

と、これもレパートリーが何種類もあります。

 

自由に打ち込みしていると自分の好きな(得意)技ばかりを練習しがち。

となれば試合で、他の技が出なくなります。

 

咄嗟の状況判断にも繋がる区分した打ち込み。

なかでも左手の練習では、左のリードからのワンツーもあり。

左手から右手、右足から左足といった具合です。

 

これを2分間5本交代でペア練習。

もちろん技を出した後の動きも当然の如くつけながら練習されています。

それだけに限らず、フェイント・フェイク・プレスも挟んで練習されています。

 

ひたすら打ち込みを繰り返し、技のベースを作る段階を経た次のステップで必要になる練習方法ではないでしょうか。

技は自由、各選手に考えさせながら自分のカタチを作っていきます。

直線的な組手だけでなく、一瞬横に振って斜めから入る刻み突き。

いたってノーマルな刻み突きもあれば、横から入る刻み、スライドの刻み、止まって入る刻みと様々です。

受け側も同じ構えだけでなく、スイッチして対応しています。

 

練習のための練習にならず試合で使えるようにするため、選手への説明による意識づけが大変勉強になりました。

当たり前ですが、とても質の高い練習です。

 

ひと通り選手の練習を観終えた今井監督が選手を呼び指導に入ります。

「攻撃することばかりを意識せず、相手に攻められた時対応出来るように、バランスの良い動きをすること。」

 

攻められた時みんなは逃げてしまい、ポイントの奪い所を逃している。

つまり、

1・自分は刻み突きとともにダッキングして相手の懐に潜ります。

2・相手は刻みをガードし反応して技を出してくる

3・そこを逆上で捕える

 

かなりのスピードと反応の速さが求められますが、相手を動かして(技を出させて)そこを狙う練習です。

他にも間合いを近づけ相手が我慢出来ずに技を出してきたところを捌いて返す技や、

同じ状況で中段カウンターのような、自ら攻めるだけの打ち込みだけで終わらず、相手を動かして得点を狙う練習もしなさいといった指導でした。

打ち込みしながら動きながら、相手の動きを考えて、工夫して練習しなといけませんね。

 

「頭を使った打ち込みしてるかしてないか」・「このままで終わるか一個上に行けるか」

ソフトな口調から発したズバリ厳しい言葉でした。

 

攻めにいって得点を狙う展開以外にも、攻め込まれた時でも得点を奪えるカタチを身につけなさいといった感じ。

こんな意識で練習してたら強い訳です。

 

この練習の裏ポイント。

”攻守のバランス”

下がる時もあれば、見切る時もある。

またサイドに振ってはいる時もあるやろし状況を考えながら、より実践を想定し練習に取り組む必要があります。

 

 

即座の対応 ランダム練習

5人1組で行う練習です。

目的は技あとの動き。

技を出した後、動きを止めないこと。

4人の選手はコートを広く使い詰めたり、切ったり、サイドに展開したり動きます。

攻めてきた一人目に攻撃をしたら、間髪入れずに二人目三人目と繋いでいきます。

受けて側は一人ずつランダムに攻撃を放つこと。

 

目的は技あとの動きを止めないことと、あらゆる攻撃から対応できるようにするためです。

反応と状況判断の強化でしょうか。

これは相手が先に準備していて、自分が出遅れている状態です。不安定な状態を直ぐに立て直して攻撃する練習です。

咄嗟の対応を即座に判断して動くこと。迷ってる場合ではありません。

これは攻め手と受け手のどちらも意図を理解して動けないと良い練習にはなりません。

試合ではいつもいつも、自分が主導権を握って試合出来るとは限りません。

不利な状況でも即座に対応出来るための練習です。

良く考えられた素晴らしい練習です。

寸止め空手とは言え、4対1でフルスピードでランダム練習していたら研ぎ澄まされた集中力も養えますね。

気の抜けた練習していたら一発でケガして終了です。

一瞬の判断力と集中力を磨く効果的な練習方法だと感じました。

 

 

指導者の目的意識の高さが選手を成長させるのではないでしょうか。

・競技空手にはどんなスキルが必要か?

・選手が持つ課題は何か?

・どんな練習で克服するか?

・意図は明確に伝わっているか?

 

このシリーズからビンビンに伝わってきます。

熱のある練習です。

 

詰める、切る、ダッキングする、サウスポーに構える、プレスする。

数を数えるだけの台打ち込みにならず、受け手にも工夫を持つこと。

 

練習する上で大事なこと。

動き出しの一歩目を速く。迷ったり詰まったりせず一歩目の判断を動きながらしないといけません。

次の動きはテンポをおかずすぐに対応しなければ、実際の試合では相手にやられてしまいます。

自分が準備している間に相手も準備します。

自分が主導権を握れるように速く動くことでポイントが取れます。

この意識が「先の先」または「後の先」に通じます。

 

予定調和の打ち込みではなく、二人目がどこからどんな攻撃してくるか分からない状態で行います。

気配を感じることも重要ですね。

この判断が速い選手が強いと言っています。

 

受け手はタイミング良く技を出してあげること。

強い技では無くタイミングです。

受け手は待ってあげていては練習の意図がズレます。

矢継ぎ早に攻撃です。

待ってあげていては1対1の打ち込みと同じですから。

それでは練習の目的が全く異なります。

状況判断の練習ですので、その環境を作ってあげないといけませんね。

 

1対4のランダム練習になれたら、絶対に試合が楽になります。

だって目の前の相手にだけ集中するだけですので。

ランダムに意識をはることで次の技への対応が上がりますね。

ホントに理にかなった練習です。

ただ指導者も選手も目的を見誤ったら、それはただの打ち込みになってしまう。

空手脳が無いとカタチだけの練習になる恐れがあると言えます。

受け手側は実際に相手を狙った動きをすること。数を数えるだけの台打ち込みにならず、受け手にも工夫を持つこと。

攻め手は反応が遅れれば失点に繋がります。

カタチだけの流れの練習をする場ではありません。

 

区分した打ち込みであったように、このような実践を意識したランダム打ち込みで偏った技に拘らないこと。

結構重要な要素です。

一瞬一瞬の状況判断で自分の得意技だけしか出せないと、試合で咄嗟の技は出せません。

ここも意識の差がどんどん広がっていく部分です。

日頃から区分した練習を心がける選手と、それが足りない選手とでは、一回いっかいの積み重ねが恐ろしい程に広がっていく。

たった一回、、

それが命取りです。

半年間、意識の違いが続けば簡単には埋めようの無い差が出来ている事でしょう。

 

応用練習の時に咄嗟の判断や偏った技しか出せない選手は、まだ習熟が足りません。

意識を持って練習を繰り返すしかないと仰っています。

とても重みのある言葉でした。

 

 

残り15秒 コーナー際の攻守

取った取られた場外関係なしに15秒間動きます。

理想は15秒間場外に出ないこと、最後まで避けきって凌いで終わることです。

相手の動きを良く見て場外に出てしまうのはギリOKとしても、一番ダメなのは相手から目を反らし場外に出てしまうこと。

意識の上で逃げることに専念してしまうと、出際で相手に取られてしまうからです。

 

この練習では、自分(守る方)は15秒間、守りに専念しますが隙あらば取るつもりで守り切ります。

試合終盤の残り数秒。

ここを凌ぎきる練習です。

気持ちは決して守りに入らない、集中力を切らさず両手でガードしながら巧みにダッキング。

相手の攻めの合間に攻撃に転じ、残り時間守り切ります。

 

取った取られたは練習なので関係ありません。

でもどんな時、自分が取られたかここを知ることが大事です。

今井監督曰く取られる時は固まってしまった時。

その場で居ついてしまう時です。

相手の攻撃を1回凌いだ後、区切りをつけて動きを止めてしまうから相手に取られてしまうとアドバイスです。

 

得点を狙う相手は1回の攻撃で終わるはずがありません。

でも守りたい自分が一回攻撃を凌いだ後、ひと呼吸おく余裕なんてないのにここで気を緩めてしまう。

この瞬間こそが失点するパターンです。

それを無くす練習。

練習する意図はそこにあります。

 

 

相手の動きに合わせてクイックに両手と身体を左右に振り凌ぎきることが重要です。

このシチュエーションでダッキング出来ないと高速の攻撃は凌ぎきれません。

 

途中3人1組に移りました。

もちろん1対1でコーナー際で攻防しますが、3人目は審判もしくはアドバイス。

本人に状況を気づかせてあげる役目です。

咄嗟に逃げてるぞ!

のけ反ってるぞ!

気が後ろに引いて逃げる気が伝わってるぞ!

こんな具合です。

 

相手の攻撃を避けた後も安心せず次を取られないようにすぐに動かないといけません。

ダッキングのあと素早く横に動く、攻撃に転じる。

攻守ともに区切ったら絶対にダメ。

動き続け凌ぎきる練習です。

攻め側も簡単に突っ込んでいったら合わされてしまうだけですので、互いに気をはって練習です。

 

いろいろな状況を想定して動き、無意識に動けるまでに繰り返しが大事です。

練習の中で失敗と成功をしながら、成功のパーセンテージの高いものを作り上げていく。

選手に試行錯誤を促しています。

 

最後選手を集めて名言が。

練習の時から、攻める(凌ぐ)気持ちを持たず、場外に逃げてたら何の成長も無いよ。

失点のリスクを背負って、凌ぐ練習をしないと強くならへんよ。

 

 

明確な練習の意図。

スッと腹落ちする内容。

質の高い練習内容に選手の意識の高さ。

学びの多い組手DVDです。

この浪速の空手シリーズ、続編を希望したいくらい素晴らしい内容です。

2024-08-11 09:15:00

みんなの空手 Karate for Everyone

こんにちは!

 

7D583F12-39F2-4823-AD00-189C47CDFE2D.jpeg

 

以前Kindleで購入した書籍です。

「超初心者」「空手に興味すら持っていない人」が対象のこの書籍。

空手に興味を持たない人の関心を持たせることは容易ではありません。

これから生徒を増やしていくヒントが隠されているんじゃないかと思いポチりました。

 

内容をサラッと触れてみますと、空手の基礎となる「動き」と「概念」を紹介し、「気持ちいい!」「楽しい!」と思っていただくことに着眼した内容になっています。

空手の動きのエッセンスを抽出・凝縮した体操が紹介されています。

 

「正しい姿勢の作り方」では、気をつけの姿勢で胸を張ることに意識を持っていきがちになりますが、これでは直ぐに疲れてしまい姿勢が崩れてしまいます。

正しい姿勢を保つための方法が記されていて、今更ながら再認識出来ました。

これは形競技に通じる大事に部分でもあります。

体幹を上手く動かすために運動を正しい姿勢で行うことは、空手以外のスポーツにも共通する基礎的な部分です。

人体を横から見た場合、アルファベットのS字のような湾曲をしていますので、この姿勢を保たなければ美しい形は打てません。

正しい姿勢を保つコツには、自然な呼吸に合わせて断続的に下腹に力を込めています。

 

文字だけでなくQRコード付きですので動画で学ぶことが出来ます。

空手の動きのエッセンスを体操にしていますが和道の基本がベースのようです。

骨盤周りの筋肉の運動では、セイシャンやクーシャンクーの動きを参考にされています。

 

体幹移動のコーナーでは、突きの動作で体幹を動かしてみたり、両足の切り返しを使って蹴り技へ移行したり前蹴りや足刀蹴りが出てきます。

 

もうひとつ、心と身体の健康を保つ空手としてこの書籍は意味を持ちます。

自分自身の身体との対話を目指し、稽古を行うことで自身の心身の不調に向き合い、それを意識して稽古することで不調を快方に向けることを目的としています。

 

 

日本語のほかに英語も収録されています。

それにしても電子書籍凄く便利です。

通勤電車の中、いろんな本で勉強が出来ます。

空手の本が随分増えてきましたよ。

2024-08-10 12:21:00

浪速の空手3 -先の先・後の先の間を消す攻撃と対応- 世界レベルの総合力を身につける最先端の練習体系 1/4

こんにちは!

 

浪速の空手シリーズ3本目。

現時点で発売しているのはここまで。

内容が濃いので4回に分けて紹介したいと思います。

 

浪速の空手3.jpeg

 

01・ストレッチ・柔軟体操

02・両構え ステップ練習

03・フォースサイクル 蹴り練習

 

 

ストレッチ・柔軟体操

肩甲骨の可動域をゆっくり広げ、脇腹のストレッチなんかも。

股関節は互いにペアで向かい合い、相手の右肩に手を置き足を前後にスイングし左右にブランブランも。

他にも片膝をつき前屈立ちの姿勢で前足のつけ根と足裏のストレッチでした。

 

ここからサーキットトレに移ります。

上半身は可動域の伸ばしながら軽いジョグしたり、両手のひらをお尻にあて踵でタッチ。前腿を伸ばしてます。

ツイスト系メニューで見られるカリオカしてたり、リズムに乗って前や横方向に足を上げてジョグなんかも。

同様に股関節の内外旋もです。

ステップワークでは、緩やかなリズムで左右に動いたりサイドランでした。

 

 

両構え ステップ練習

強豪校では両構えがスタンダードです。

左右のどちらでも相手を捉えられるように、上半身はリラックスさせ芯を通した拳先を楽にして構えます。

下半身は腰の高さを安定させ、腰から下だけは細かく動かします。

前へのプレスも腰の高さをキープしたまま寄ります。

バックステップでは後ろの膝が柔らかく外側を向いていること。

後ろ膝が前方向に向いていては、詰まってしまい素早く間合いを切れませんね。

 

次サイドの動きです。

サイドステップは必ず一度外側に振ってから移動すること。

コーナー際、真身でサークルに動く時も逆に振ります。

もちろん腰の高さを安定させること。

 

一度逆を入れることで、相手にとってはフェイントのような動きにもなります。

必ず相手の意識を横に逸らすことが重要と指導されています。

(どっちに動く一瞬分からない)

 

特に注意を促していることは、横への動きの時みんなは気を抜いてしまう。

(休憩だと思っている)

この時間、身体をリラックスさせるだけで気は張っておくこと。

フットワークはなにも前後左右だけではありません。

斜めへの対処も必要です。

斜めに相手の攻撃を切る時は、しっかり身体を反らしてガードを上げておきます。

この時の軸は前足となります。

 

要約すると

1・上半身はリラックスし、拳先は芯だけ通ってる

2・腰の高さは常に一定

3・下半身は小刻みに動いている

 

これで30秒間フットワークします。

最初の15秒は利き構え、残り15秒は苦手構えでステップ練習されています。

前後左右に加え斜めの動きも思いおもいに動いています。

 

数セット繰り返し今度はペア練。

内容は同じですが、動いた後にペア相手が軽く刻み突きや足払いを加えてあげます。

溜め足の意識が足りないと、重心が前足に乗りますので足払いをかわせません。

俯瞰して観ていた今井監督の指示でペア練に切り替えていました。

選手の動きを見て足りない部分を克服させるために、メニューにアレンジを加えられるところが凄いところなんでしょうね。

 

ペア相手が間を詰める動きを取ってきた時、バックステップで間をキープしがちですが、強い選手はさらにその上を行く反応でプレスし返して間を制しています。

 

溜め足を意識させるために、ペア相手が攻撃を出したり押えたりしながら練習されていました。

ステップしながら、その判断が出来るための意識が必要です。

目的は、実際の試合を想定して相手の攻撃に対応することをしっかり意識します。

ステップが上手くなっても、咄嗟の対応が出来ないとポイントは奪取出来ないと指導されていました。

不安定な状態(足元払われたり)でも攻撃しないといけないので、動きの中で判断をする練習として取り入れられていました。

 

一つひとつのアドバイスが短い言葉で適切で理解し易いように感じます。

ダラダラと間が空かず直ぐに練習に戻る感じですね。

 

 

フォースサイクル 蹴り練習

テコンドーミットを2つ使って蹴りの練習です。

選手がお手本を披露してくれています。

 

持ち手が構えたミットに向かって、前足、後ろ足を使い蹴りを極めています。

出す技を見てみると、刻み蹴り・中段回し蹴り・上段回し蹴り・背面への中段回し蹴り・中 /上 ダブル・裏回し蹴り・引き込み裏回し蹴り・後ろ回し蹴り

これらを軽快に蹴っています。

 

今井監督から蹴りについてのアドバイスは、前足・後ろ足とも大振りにならずミットの線上に蹴ることでした。

ライン上とは、身体の枠の中で蹴ることを指します。

回し蹴りですが、回さず直線的に刺すように蹴ります。

横から回して蹴ると軌道が大きくなり相手に反応されてしまいます。

 

前足で蹴る刻み蹴りのダブル。

中段を蹴るフェイクの蹴りを2割、足を降ろさず上段を8割で動きをつけながら(スライド)刻み蹴りを出します。

大事なのは2割の蹴りの方。

ここに意識を持っていかさないといけません。

もうひとつ大事なのは後ろの手の使い方で、蹴りを遠くへ飛ばすために蹴る瞬間後ろに振っています。

反動使ってるのかな?

 

今度は蹴りのガード練習です。

片膝立ちを取り、両手を巧みに使って蹴りを捌く練習。

いつもやってる怖がらないための練習だそうです。

気をつけないといけないのは、ガードの位置と顔の位置です。

それと、受ける必要のない蹴りは上体を逃がして避ける。

その後は必ず元の位置に戻ることです。

受け側は相手をしっかり見てガードを意識し、蹴り側は工夫して蹴りを極めます。

 

足払いは、膝を上げてかわし、受け側は逆体も取り入れます。

(蹴り側はオーソドックス)

 

 

スピード中段蹴りです。

上段蹴り同様、大振りにならないように線上に蹴ること。

自分の身体の体側にテコンドーミットを構えます(障害物の役割)

ペア相手が持つミットめがけて刺すような蹴りの練習です。

なので3人で蹴りの練習してます。

スピードを意識して踏み込むと同時に腰を送り出して蹴ります。

 

完全なる大振りの悪いパターン(これ絶対極まらん)と、膝を送り出す正解のパターンを今井監督が披露されています。

この時も右手振りかぶっています。(スピードキックを指導してます)

蹴る瞬間のリスク回避を取るか、先の先でスピード勝負するか、考え方の違いですね。

片足で立つ不安定な蹴りよりも、両足で踏み込んで出す突きの方が速いはずですので私の考え方は『ガードを残して蹴る』です。

 

もうひとつ蹴込みの練習です。

蹴込みの時は相手の攻撃を回避出来るように上体を倒して顔の位置を離すこと。

「あとしばらく」の時間帯、負けてる相手は怒涛の攻撃しかけてきますので、蹴込み有効でしょうね。

特に「続けてはじめ」の時なんかは。

 

これも監督自ら良い見本と悪い見本を紹介してくださいます。

相手の突きをもらわないように蹴らないといけませんね。

なんとっ!狙う位置は相手の足のつけ根。

中段蹴りは相手の蹴りのスピードを下げる効果があるのでそうするとのこと。

自分の攻撃で相手の攻撃力を削いでいます。

身体を倒して蹴ることでカウンター回避し、足のつけ根を蹴ることで相手のスピードを下げます。

 

蹴込みは90度に押すのではなく、相手の足のつけ根にくさびを打つようなイメージで、斜め下に落として蹴ると指導されていました。

・真っ直ぐ蹴ると「相手を押すだけ」

・つけ根を斜め下の軌道で蹴ると「相手のスピードを奪える」

 

正確なフォームで蹴込みを練習したあと、フェイントを入れてから蹴込みに入る方法も収録されていました。

こんな高速フェイントされると相手は翻弄されるでしょうね。

 

また応用ですが、仮に相手がバックステップで反応した場合、蹴りの軌道を上段に変え追撃です。

 

このあと面白い練習方法取り入れています。

ペア相手と蹴込みのカタチを作り「膝押し相撲」です。

注意する点は、膝をしっかりと上げ畳みこんでキープし相手の膝を押す。

4メートル四方を押したり引いたり駆け引きの中で行い、相手の膝が下がったら上段蹴りを差し込みにいきます。

判定のルールが変わった今、蹴りの重要性が増しています。

ミットを蹴る練習は当然のことながら、駆け引きの中で中段から上段へ切り替えるチャンスを伺う練習方法でした。

実際の試合に活かせるよう、普段の練習から目的の意識づけが成されています。

意味を理解して取組む練習の重要性を感じますね。

溜め足のトレーニング、体幹のトレーニングになるので、膝の位置を確保して強さを作るよう声掛けされています。

でも体幹が弱かったり、膝の抱え込みが弱いと相手に突破され突きを極められてしまいます。

 

(ただでさえ自分は片足で立ってるので不安定)

 

今井監督のアドバイスはこれだけではありません。

この膝押し相撲の意図は相手と交錯した瞬間膝で相手の動きをブロックし、自分は突きで攻撃に転じます。

 

この蹴込みのフォームが安定するからこそ応用も生まれるのですね。

 

・理にかなった稽古内容

・理路整然と言語化するチカラ

・ひとつの技を技で終わらせず応用にまで結び付けている点

浪速高校が強いわけを垣間見た瞬間でした。

 

意味を持たせて生徒に反復練習させています。

 

(蹴りのガード練習)

攻めばかりではなくディフェンスの練習も。

自らが片膝立ちとなり、相手の蹴りを両手でガードしたりスウェイバックで避けます。(間を潰すダッキングなんかも)

蹴る方は寸止めとは言えスピードのある蹴りを上下左右に散らし、正体 / 逆体入れ替えて蹴りの連射です。

 

途中、今井監督からのアドバイスが入ります。

スウェイだけでかわしていては、相手に巻き込みの蹴りをもらうリスクが生まれるので、

スウェイでかわしたら相手を良く見ながらウィービングしてダッキングに繋げること。

映像見てたらなるほどなって思います。

今井監督の指導と、その言葉通りに実際に動ける選手の動きを観てると蹴りをもらわないようにするには、どうすれば良いのかが良く分かります。

 

しっかりガードすることが一番の目的ですが、タイミングを見て突きで攻撃を入れることも。

 

 

ゴールデンエイジ期に反射神経を高めないといけないとホントに感じます。

小さい頃にどんなトレーニングを積んできたかが問われる。

・速く動く

・素早く反応出来る

・一瞬で状況判断出来る

この3つに尽きるのかな。

上記3つに繋がる、基礎的な土台作り(運動神経)を生徒たちに『今』必要な練習として導いていかないといけないと強く感じました。

2024-08-07 21:06:00

2024年8月6日 (水) 夜練40 @鵯台中学校

こんにちは!

 

7月から始めたテーマ別の夜練。

本日の稽古で全て消化しました。

生徒には少しでも上達してほしいのですが、週1回じゃどうしても稽古量が足りません。

 

生徒(ご家庭)のニーズを掴み、希望に沿うカタチで夜練を開催すれば足を運んでくれるのかな?

そんな理由で5回分、どんなことをするのか詳細も事前に開示しました。

 

7月2日 10名:チューブでスピードアップ‼ 組手ざんまい編!

7月9日 10名:初登場‼ 糸東流 第一指定形編!

7月16日 9名:やっぱり基本形も大事だよね編!

7月31日 7名:みんなでアーナン編!

8月6日 11名:忍耐力あるのみ‼ ひたすら基本オンリー編!

 

結果はこうなりました。

本日の基本編11名が参加でしたが止むを得ず2名欠席でした。

基本編は実質13名と言えます。

11名参加は、夜練史上最多の人数です。

 

これから必要となる指定形に生徒が集まることは予想出来ました。

普段から組手の時間が極端に少ないことから組手編に集中するかなとも予測出来ました。

大きく予想が外れたのは自由形編でした。

大会にも審査にも必要の無い形を「今」覚える必要はないという判断でしょう。

そして今日、基本オンリー編が一番ニーズがあった。(ちょっと意外)

データ取りはこれにて終了。

今後は基本と組手を中心とした夜練にシフトしていきます。

いろんなメニューいっぱい用意して、楽しく上達していけたらと思います。

個人的には息抜がてら自由形でもやろかと思ってましたが控えます。

都度、希望者を募って居残り稽古の時間に引っ越しします。

今閃きましたが、毎月何かひとつに絞って自由参加でやろうかな。

夜練で基本を強化し、居残りの時間で気分転換に新しい形。

この進め方がベストかな。

 

1・体幹トレ

2・固定式基本

3・平安五段部分練習

4・移動式基本

 

 

【体幹トレーニング】

 

06DA9A8E-D2D9-40C0-B3B9-312245860AAC.jpeg

 

プランクと2ポイントプランクでとうとう120分経過です。夜練も2時間の大台に乗りました。

先日の特練でストレッチの時間中、最後に2ポイントプランクを僅か30秒弱行いましたが、道場版とどこか違います。

ノーマルプランクの姿勢から、片手・片足を伸ばすので難易度が格段に上がりました。

私も特練で生徒とやりましたが、かなり難しかった。

今日の2ポイントプランクは特練バージョンでした。

 

 

【固定式基本】

特練直後でタイミングが合いました。

おさらいがてら何を教わったのか質問ぶつけて見たところ、まぁまぁ理解していました。

・腰の切り返し

・突き

・2連突き

・基立ち斜角突き

・前屈立ち(四股立ち)3方突き

・中段横受け

・上段揚げ受け

・下段払い

 

腰の切り返しはウォーミングアップ。

 

8A4A7983-CA01-488B-AFC7-4FBF9EFF5CB1.jpeg

 

これが出来ないと良い形は打てませんので15秒2セットをフルスピードで。

ただちょっと時間が長かったかな。

ぎこちない動きなら、まだ自分の身体を操作しきれていません。

小さく速く、腰だけを動かせるように家でやっておいてください。

この動きはキレの源。

絶対に形に活きるので。

 

連突きはどうしても突き急ぐ生徒が。

2本とも極めないと。

 

B6663EE3-45D0-43BE-862C-12E074CFB63F.jpeg

 

速く突く方法を記します。

1・突き手よりも引き手を強く取る意識を持つ

2・肘を飛ばす感覚を持つ

3・脱力

 

斜角突きは軸足のタイミングで手技を合わせます。

下半身の連動、うねりを使って技を出せるように。キレを上げる事が目的です。

3方突きも目的は同じ。

キレとともに下半身強化でした。 

 

19A714C8-0534-4B49-AF63-0E858EBCA8E7.jpeg 3777E028-2F6B-4317-80D0-D283B29F020E.jpeg B703319C-C507-49ED-A6E5-F73E919CD91F.jpeg

 

前屈立ちと四股立ちの高さは一緒ですので、自分に負けて重心が浮かないようにね。

技術よりも重心の位置を変えずに行う根性練習かな。

 

受け3つは完全なるおさらい。

 

CD2C2F37-BBD7-4F1B-BDA1-4AE511A0C61C.jpeg EBB92AFF-318D-4067-B643-0A5F012D16CA.jpeg

 

初級の生徒もいてますし、時間たっぷりあるので、詳しく説明しながら。

そこそこの数を時間をかけて丁寧に行いました。

それぞれ留意点ありますので、当たり前のようにサラッと答えれるように。

 

 

平安五段部分練習

さて、ここまで練習したことを平安五段の挙動で実際に使ってみることに。

前屈立ち 肘支え受け

前屈立ち 下段交差受け

前屈立ち 肘支え受け → バラし → 前屈立ち 下段払い 

 

6BF76793-9624-4397-A687-7B48B41DA150.jpeg 1704AB72-CB97-4BE5-8AD3-6481D4B3A26E.jpeg 40D809D4-C35F-4DFC-B720-BDF63B9AD17E.jpeg

 

今日やった細かい腰の切り返し、お尻歩きの成果の見せ所です。

大きく肩を揺さぶって入ってしまったり、腰が稼働せず真身のまま移動したり、腰が流れていたりとまだまだですが、意図を理解し練習を繰り返すしか上達しません。

たたみ一畳の広さがあれば練習出来るので、平安五段で勝負する生徒はここをしっかりと頑張ってほしいです。

 

 

【移動式基本】

ラスト30分、移動基本でした。

足りているようで量が不足している移動基本。

数を打ち自分の立ち方を身体で覚えないといけません。

動く度に歩幅が変わったり、カタチが崩れてしまわないように。

自分で軸の位置を確認出来るようになれば成長していると言えますが、観た感じまだまだ。

力んでいたり反り腰だったりと言った具合です。

基立ち / 追い突き

前屈立ち / 逆突き

四股立ち / 下段払い

何らかわり映えしない移動基本ですが、ひとつ動く毎に意識するポイントの声かけ。

軸・締め・スピード・運足・タイミング・正確性・脱力です。

やはり地味な稽古には、少しばかり変化をつけないと生徒達も面白くありません。

四股立ち移動だけアレンジを加えました。 

 

前方に2回移動し、素早く一つ下がります。

素早く動きますが、立ち方と技をしっかり極める事が大前提です。

四股立ち移動でスピード感を出すことで重厚な形の中で違いを表現出来ます。

今日生徒に伝えたコツ。

 

8361D758-E7A7-4A5D-BDF2-CC29820E34F7.jpeg 40479378-3604-4C02-BA7F-CA63347E84AD.jpeg B009CD5D-9C35-4E6E-B4B4-B55817CEA8EF.jpeg

 

四股立ち移動は身体を使って(動かして)移動していては自分の思う程スピードは上がりません。

下半身で誘導する事は大前提としてもう一つ意識する部位があります。

セイエンチンを打つのなら重要な要素です。

この辺りは次の機会に詳しく触れようかな。

それよりもなによりも、演武線が乱れているうちはまだ早い。

最短ルート且つ重心の上下動が無い事が最低条件かな。

予め伝えましたが根性練習ね。

自分に負けて膝を緩めてしまわない事です。

空手が好きな生徒は、シンドい練習も

歯を食いしばってついて来てほしいと思う。

キツい時、気合いの声をもう1段階上げると不思議と乗り越えれるよ。

 

 

夏休みに入りましたので暫く稽古はお休み。

退屈である。 

 

AF9E2170-0DC5-4861-8EBA-31AA24EFCE95.jpeg

 

2024-08-05 18:21:00

2024年8月4日(日) 第5回心武館特別練習会 (形) @西舞子小学校

こんにちは!

 

春の神戸市大会前ぶりの特練。

今回は修交会大会に向けて形のみの特練でした。(組手は25日ね)

13:30稽古開始だったはずが14時に変更でした。

多分暑かったからかな。

13時過ぎに入室してましたので入念にアップ出来ました。

 

8946376F-83C6-4625-9270-0D273AE70309.jpeg

 

道場からは7名の生徒が参加。

しっかり挨拶もできて立派です。

これから先、後輩が出来た時君たちの背中を見て自然と真似してくれることと思います。

とても良いお手本に成長してくれています。

 

開始前に指導者が集まり本日のスケジュールの確認を。

柔軟 / ストレッチ:20分

基本  :30分

形2つ  :40分

試合形式:60分

 

普段から身体が固い私も子供達と一緒にストレッチ。

この時点でもう汗びっちょりでした。

 

小休止挟みつつ基本に入ります。

白・オレンジ

緑・茶・黒

3グループに分かれて行いました。

私は青帯グループの指導補助に。

 

D99BD361-D782-47F7-BCEB-3F598FF23B56.jpeg A8E408C8-E994-46E4-89D8-EB38668B9B0D.jpeg

 

基本中の基本

・中段横受け / 中段追い突き

・上段揚げ受け / 上段追い突き

・下段払い / 中段追い突き

 

これまでの審査で良く出てくる内容ですが、かなり丁寧に指導してくださいました。

普段とは違う先生だし、真剣な眼差しで聞いていました。

青帯を代表して皆の前でゆりの生徒が中段横受けを披露しましたが残念ながら『ダメ』

「その受け方では自分の手を痛めてしまう」でした。

いつだったか夜練で、彼には平安五段の第一挙動で受け方を指導したところでしたが、、

 

ここで、どこがダメな受け方なのか質問タイム。

ゆりの生徒が答えてくれましたが何と『正解!』

普段から目で話が聞けるR君、立派でした!

 

かなり質の高い基本稽古。

このまま揚げ受けと下段払いでした。

覚えてるかな「締め」と「最短ルート」ね。

3つの受け方は絶対大事なポイントでしたので、この日稽古した生徒は忘れずに道場稽古に活かしてほしい。

繰り返しになりますが、やがて帯の色が濃くなり後輩が出来た時、君たちの基本稽古や振る舞いなんかを観てそのまんま真似するよ。

 

この後は、猫足立ち / 手刀受け

逆腰の入れ方でした。

逆腰は難しい技ですが、突きや受けで腰を入れる感覚を早く身につけなければいけません。

白帯と色帯の違いはここにあると言っても過言ではありません。

 

改めて観ると、ゆりの生徒は猫足立ちが苦手。

全然量が足りないのかな。

後方から俯瞰して観てましたが歩幅にしても長さにしても、重心の位置や落とし具合、前足の立て方ひとつとっても美しさを感じない。

徹底して稽古せなアカンと強く感じました。

 

 

生徒にとっても私にとっても実に収穫のある基本稽古となりました。

 

 

最後は形、大会で打つ形が中心です。

ひとつの形をタップリ時間をかけるか、勝ち進んだことを想定して2つ稽古するか意見が割れましたが2つ稽古しました。

私は青帯の平安五段とバッサイ大。

 

道場生が3人いました。

白帯に行くか、はたまた茶黒に行くか、立ってた位置が中途半端で青帯となりました。

 

3E6D8470-8AD8-4F5B-8F23-F5F24B1A7CD9.jpeg

 

試合で活きる形の打ち方でしたが、スピード・パワーの上げ方が中心。まんま道場稽古と同じでしたので真新しさは無かったですが。

この調子でバッサイ大にも。

これも競技向けですので、若干ですが基本とは技の大きさを変えています。

ほんの少しですが。

身体の枠を大きく超えてしまうとあざとくなるので、そこは注意が必要です。

・肘は枠の中に収め、手首にかけてはほんの少し大きく

・中段受けは反対の肩口に真横に切る

・拳ひとつ分の出し入れ

・鼻の位置をズラさない

 

生徒にも伝えましたが、これが私の打ち方。

指導者によってコツや指導方法は異なります。

いくつもある方法のひとつとして、自分にしっくりくるようでしたら取り入れてみてね。

打ち込んで自分の形(緩急とか)を磨き上げていこう。

 

 

最後の最後は試合形式です。

入退場の所作もここで学びました。

 

それにしても女子中学生の形、凄かったですね!

凛とした佇まい。

眼力や気迫、気合いの声のデカさ。

セイエンチン・ニーパイポ・パープーレンを披露してくれました。

 

 

彼女たちとは、熱量も取組み方も稽古量も何もかも違いますが、あの演武を間近で観てどう感じたか聞いてみたいな。

自分もあんな形が打ちたい!

そう感じてくれたら嬉しいな。

トップへ戻る