形稽古により集中力を養い、組手稽古を通じ強い気持ちと
相手を思いやる心が芽生えます。

ブログ

2025-01-09 00:15:00

劉衛流 KARATEセミナー 世界王者たちの「形 ・ 極意」 4/4

こんにちは!

 

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収録時間3時間弱。

劉衛流セミナーいよいよラスト。

なんとも豪華なセミナーです。

セーパイ・クルルンファ・スーパーリンペイ・アーナン・パイクー・ヘイクーを超トップどころに直々に教えて頂けるなんて。

こんなにも内容盛りだくさんなセミナーが関西で開催されるんであれば是が非でも参加します。

 

 

 

11・喜友名 諒先生によるヘイクー

12・金城 新先生によるパイクー

13・喜友名 諒先生によるアーナン

14・総括・終わりの挨拶

 

 

喜友名 諒先生によるヘイクー

基立ちは前膝を若干内に入れ、つま先の向きも軸足と同方向に向け腰を締めます。

セミナーは分かりやすくて良いですね。

文字化する作業の中で理解が更に深まります。

 

基立ちからの2連突きは、上段下段ともに正中線を狙うこと。

突き・引き手・軸足のタイミングを合わせる事は道場でも口を酸っぱくして指導していましたが、喜友名先生の場合、さらに腰の締め。

ここも意識付けされていました。

”手” だけじゃなく ”足” でタイミングを合わす。

ここで腰が高いと浮いて見えますので、「下」にです。

喜友名先生が生徒の正面に立ち、帯の先端を握ります。

2連突きしたタイミングで帯をムチのように打ちタイミングと腰を締める意識を持たせていました。

この指導方法、取り入れたいな。

第1挙動、上下の連突きをひたすら繰り返し稽古されています。

前に出た時の腰の締め具合を伝授されています。

この挙動を3回繰り返した後の、右方向に四股立ちとなり突きを入れる場面です。

右基立ちで立ち前足の捻りを強く取り、瞬時に移動足で壁を作ります。

何気なく行っていた挙動ですが、やはりセミナーの良いところは強さとスピードの上げ方。

もっと言えば腰のキレを使って、もう一段上のテクニックに昇華させる方法を学べます。

ヘイクーを試合で打つかって言ったらまず選択しないと思いますが、このようなテクニックはいろんな形の場面場面で応用を効かすことが出来ます。

基立ちから90度方向転換して四股立ちする形はヘイクーくらいしか思いつきませんが、意識すべきポイントは掴むことが出来ました。

 

”第5,6挙動”

ヘイクーの中で私が最も苦手とする挙動です。

左四股立ち / 左下段払い

左基立ち / 左上段受け + 右中段突き

左基立ち / 左上段突き + 右引き手

 

糸東流の上段揚げ受けとは異なり、どちらかといえば和道流の中段横受けに近い感じで拳と肘が縦一直線にして受ける独特のカタチ。

これにてこずったしリズミカルに上段受けした手で突きに変化させます。

これを4拍子で繰り返し指導されています。

新たな学びは四股立ちに入る瞬間、寄せ足するとのこと。

バッサイ大の四股立ち突きと同じ要領でした。

四股立ちと基立ちの連続移動を軸をブラさずに行いますが、体育館のラインテープを上手く使って指導されていました。

私が苦手とする理由に受け即攻撃の形に打ち慣れていない事に加え、四股立ちと基立ちを左右の足で連続で2回ずつ行うところ。

それこそ何度も繰り返すうちに段々挙動が滑らかになってきましたが、このセミナーでは腰の締めが普通に加わります。

 

”第7挙動”

相手の攻撃流し受けて、さらに引き込みながら肘当てを行うタイミングでまたもや腰を強く捻り四股立ちを取ります。

これも何となく四股立ちになりながら腕を引き込むイメージで打っていましたが、どうにも迫力が出せずにいた挙動でした。

これも共通する身体の使い方。

四股立ちって足を大きく広げて腰を落とすイメージをお持ちの方が多いかと思いますが、これではただの四股立ちです。

腰の捻りが加わるだけで、ここまで技が変わるのかといった感じに仕上がって見えます。

大きな気づきです。

 

”第8、9、10挙動”

四股立ちで肘当てをした後、正面に一本足で立ちあがりますが、ここもただ立つだけではありませんでした。

右足(軸足)をスッと前に出し相手に圧をかけ立ち上がります。

圧をかけ立ち上がり、圧をかけたまま前方に移動し瞬時に右方向から向かって来た敵の顔面を鷲掴みにして、中段上げ突きと前蹴り・掌底突きの波状攻撃です。

ここまでお読みになられたらもうお分かりだと思いますが大事なのは手技よりも立ち方。

全て腰を入れて締めています。

腰が入っていないと技がペラく説得力に欠けます。

技に重みがないと競技でも評価されないことでしょう。

圧のかけ方と立ち方を緩急をつけながら表現されています。

緩急を取り入れると形に深みが増しますね。

これを左右に行いますが、回る時も溜めを使って沈みながら(喜友名先生は用心深くと表現されています)シャープに。

おっと目付は、掌底当てした敵をにらみつけながら、一気に転身です。

 

”第11挙動”

セーパイで出てきます弁足立ち。

パワーを出すコツを指導されています。

左基立ちから左足を正面に動かし素早く右足を引きつけます。

ポイントは右足の引きつけの速さとともに左足のプレスの強さ。

プレスが強いと立ち方が極まるとのこと。

これもただ何となくやってた挙動でした。

この後の挙動は合わせ突きや、足払い等が出て最後は『仁王立ち』

この一連の攻防、ヘイクーの中でも手こずった覚えがあります。

覚えるのに時間かかったな。

 

”第14、15,16挙動”

ここも苦手だった挙動です。

『暗夜の位』から立ち上がり、右前蹴りと右上段受けを同時に行います。

引き足とともに、両拳引き手を取り合わせ突き。

次に左掛け受けしてエンピ当て。

この時の運足がどうにも苦労しました。

ここをDVDではゆっくり丁寧に収録されていましたので大助かりでした。

動かす足は

右(合わせ突き)

左(掛け手受け)

右(エンピ当て)

の順でした。

謎が解けましたので暫く練習してました。

エンピ当ての後、両足とも少し下がりながら右上段突きを入れますが、腰の切り替えしを使う事で肘のスナップが生み出されます。

そのスナップを利用して右上段突きを入れるといったテクニックを紹介されています。

エンピ当てした方の手で突きを入れますが、ここも苦労した覚えがあります。

セミナーDVDは技量と理解力が上がり大変助かりますね。

 

 

【金城 新先生によるパイクー】

昔、アーナン以上に打ち込んでいたパイクー。

劉衛流の形の中でも特に好きな形です。

セミナーでは、劉衛流独特の構えから。

”オーバーアクションせずシンプル” に。

どのセミナー観ても佐久本先生の教えを皆さん守られています。

海外の選手が劉衛流の形を打つシーンを良くみかけますが、残念ながら違いますね。

 

”第1、2,3,4,5挙動”

一足二拳の間合いですが分解では、正中線をズラして攻撃しています。

この連突き、手だけで突く人が多いようですが下半身のパワーを使うこと。

例えば左足前の基立ちでしたら、右腰を切るといった具合です。

腰の入っていない立ち方を "ぶっきら棒” と表現されています。

一つひとつの立ち方がチカラ強いのは腰の締めが極まってるから。

無意識に流しているとペラペラの形になるので要注意です。

 

四股立ち突きの挙動で「竹とんぼ」を飛ばす感じと表現されています。

なるほどっ!

あまりしっくりいかず、極まらないなと思っていたのですがコツをレクチャーされています。

腰を切る感覚を頭で理解出来ました。

 

 

”第6挙動”

四股立ち突きのあと相手の顔面目掛けて裏打ちしますが、打つ位置は鼻と唇の間の人中という急所とのこと。

 

”第7挙動”

後方に向きを変えますが、これまでの形で習った方向転換を用います。

「下半身を沈ませ」

「前方に目付を残し」

「コマの回転のように」

素早く回ります。

回る時も右手リードで左手は下から持っていきながら。

 

”第8,9挙動”

左右に四股立ちとなり上段流し受けからの連突きをしていますが、

糸東流の上段揚げ受けとは異なり肘を支点に開手で縦一直線です。

「受けるや否や」攻撃に転じます。

 

”第11挙動”

前屈立ちを取り右エンピ当ての挙動ですが、真身では相手に届きませんので半身を深く取り相手の鳩尾を狙います。

半身でエンピ当てした後、素早く真身に戻り両手鶏口拳を取ります。

糸東流でいうニーパイポの一本拳と同様です。

親指でしっかり人差し指をロックさせ握りますね。

ここから相手の脇腹を抜いています。

決して直線的に入らず、やや両肘を曲げ脇腹を狙うことが重要です。

体幹ボールをお腹で包み込むイメージと表現されています。

 

”第12、13挙動”

鶏口拳で相手に攻撃を加え後方の敵に目付を行いますが、倒した敵が立ち上がって来ないかしっかり睨みつけ「山かげの構え」を取ります。

静と動で動きにメリハリをつけるとのこと。

四股立ちとなり、右手は頭上の高さ左手の甲越しに相手を睨みつけて構えます。

パイクー以外では観た事の無い独特の構えです。

 

山かげの構えから腕を取り、右手半打拳で相手の眉間を思いっきりぶん殴ります。

この時の足の踏みかえがなかなか難しく苦労した覚えがあります。

中段と下段への連続開手受け。

これを一足二拳の間合いで右足・左足の順に運びます。

 

”第14、15挙動”

「暗夜の位」

膝をつけずしゃがみ拳2つ分のスペースを作ること。

立ち上がると同時に上段揚げ受けと正面蹴りしますが、ここで違いを見せる方法を説明されています。

右足で蹴る瞬間に身体を左に捻じり、蹴り足の着地とともに連突きを今度は右に締め直します。

連突きの後、下段払い受けに入りますが前述の「竹とんぼ」の要領で四股立ち下段払いにキレを加えています。

この四股立ち下段払いはセイエンチンで活かせるテクニックです。

これは新たな学びでした。

 

”第16、17挙動

正面蹴りと下段払いを攻防一体で行い、またもや鶏口拳が出てきます。

鶏口拳に入る直前に下段払いを挟みますが首里手のような直線的な技の入りではなく、那覇手特有の円運動を使った入り方を意識するとのこと。

蛇がうねうねと歩くような軌道で突く「蛇行突き」

蛇行突きの相手の肋骨をえぐるように手首を起こします。

この一連の攻防はパイクーで最も苦労した挙動だったことを覚えています。

 

”第20挙動”

後方から襲ってきた相手に対し、真半身で手刀で払いながら蹴上げを攻防一体で行います。

右追い突きを手刀で払い、がら空きとなった右脇を蹴り上げています。

 

パイクーの講習を終えた後、佐久本先生のお言葉がこちら。

「形を終える時は最後まで用心深く、スーッと終わる」

「2拍子で形を終える人は空手を分かっていない」

「協応動作で下枝と上肢を一致させる」

 

リズム感と迫力がある打っていて楽しい形です。

 

 

【喜友名 諒先生によるアーナン】

いよいよラストです。

4回に分けて書きましたが内容が濃すぎて、とにかく時間がかかり疲れました。

5回いや6回に分けて、書き上げる方が良かったな。

見通しを誤りました。

 

”第1、2,3挙動”

初っ端の掌底当て、正中線をズラしながらジグザグに入ります。

劉衛流の基立ちの幅は「一足長」

一人ひとり異なりますね。

基立ちの膝の曲げ具合も糸東よりもやや深く、松涛館に近いくらい膝を折ります。

ここで大事な一言がありました。

流派によって微妙に立ち方は異なりますが「基立ちが軽いと技に説得力が無いので前足に体重を乗せ技に重みを出す」とのこと。

また、前足のつま先は軸足と同じ方向を向かせます。(外に向かず内側)

 

”第4,5挙動”

正面蹴りと貫手を同時に行いますが、貫手が疎かになりがちとのこと。

しっかり相手の肋骨を捉えるようにチカラ強くです。

 

”第9,10、11,12挙動”

中段と下段の開手受けを行いますが動きを区切らず流れるように受けから蹴りを繋げます。

上段掌底当ての後も流れを切らず横に体を向けます。

この一連のキレ・メリハリはさすがです。

何度もこの挙動のお手本を披露してくれていますが、パワー溢れる動きにジワーっと滑らかに体を入れ替える動きを観ているとしびれてしまいます。

言葉では言い表しにくい部分ですが、とにかく味が有って私好み。

尋常じゃない腰のキレ、骨が砕け散るんじゃないかと思うくらいパワー、それでいて緩急も兼ね揃えています。

 

”第16,17,18挙動”

両手一本拳から、

①中段肘当て

②中段手刀打ち

③上段裏打ち

と連続攻撃に入りますが、スピードに捉われ過ぎて技を雑に誤魔化しがちとのこと。

一つひとつの技を肘のスナップを効かせてしっかり出すようにとアドバイスです。

 

ここでの立ち方は、

基立ち → 四股立ち → 基立ち

ヘイクーでの指導と同じく、軸足側の腰を思いっきり捻ること、移動足側の逆腰です。

ホントに細かいところですが、この細かい部分をひたすら磨き上げることで、人との違いを生み出します。

どこを強化するかが分かった。

分かったら試す。

それを生徒に理解させる。

何度も意識して稽古し完成度を高める。

 

道場稽古がこのレベルにまで達するとホントに楽しくなると思う。

生徒一人ひとりが、コツコツと勘所を部分稽古で磨き上げ、それを生徒同士でシェアし合う環境。

そんな道場が理想です。

 

”第22挙動”

アーナン最大の魅せ所。

鷲掴みで引きずりこんでからの下段蹴り、肘当て、下段手刀打ちの攻防。

ヨーロッパの選手にありがちなのは、腕力に頼った技。

そうではなくて、ここでも逆腰でした。

あまりにも腰のキレが素早過ぎて、何をどう動かしてるのか残念ながら理解出来ませんでした。

一番苦手なところだったので悔しい、、

 

逆腰入れることで、コンパクトに強く速く技を出せるとのこと。

喜友名先生も苦手と仰ってました。

 

 

今年はアーナンをもっとシャープに打てるようになりたいな。

ホントに好きな形です。

 

 

総括・終わりの挨拶

佐久本先生のお言葉です。

・空手はムダな動きをしない、これは鉄則です。

例えばどんなことかと言えば相手と対峙した時、自分の拳を少しでも引き力を込めようとしたら相手は直ぐ感じ取ります。

形を打つ時も同じで肩で呼吸するような動きはしてはいけません。

相手に次の動きを読ましてはいけません。

中段横受けした時に、肘はお腹から拳一つ分空けます。これを『いっきょけん』と言います。

セーパイで説明すると、

下段払いから横受け、横受けから掛け手に移行する際、肘を支点に技に入ります。

この時に肘が動くことを「オーバーモーション」と定義されています。

理由は至ってシンプルで、相手の攻撃は自分の身体の中(ストライクゾーン)です。

ストライクゾーンから外れたところに腕が動いていては相手の攻撃を防いだり、捕まえたりすることが出来ないからです。

理にかなっていない動きです。

 

また相手が正中線を攻撃してきた場合、中段横受けで受け腰を入れることで相手の腕を枠(ストライクゾーン)の外へ外すことが出来ると説明されています。

ここでの腰を入れるとは、突きで説明すると逆腰を入れて突くイメージと同じに見えます。

これを受け技にも用いています。

腕の力だけでは相手の突きは受けきれませんので腰の力を伝えるようです。

「このように空手を表現してほしい」

 

運足もそうです。

横から三戦立ちで移動するシーンが収録されていますが、ただ三戦の立ち方で移動するだけでなく下半身から入り、しっかり締めること。

道場で取り入れているお尻歩きと同じ。歩くごとに左右の腰を切り返されています。

「空手は深み・美しさを美意識を持ち、武道の本質から外れないように表現してください」

 

 

流派を守るのはそれぞれの流派で守れば良い。

競技の世界(WKF)に行き自分の世界(自流派)から外れたら、自分たちの流派のものでは無くなります。

皆(世界)の共有財産です。

 

劉衛流の形は劉衛流だけのものではありません。

だから自分の基にアーナンを習いたいと来たら私は提供します。

門下生にも学びに来たら全力で教えなさいと伝えています。

そうすることで指導を受けた人がまたそれぞれの道場に持ち帰り広めてくれます。

 

私はスポーツ空手を教えず伝統空手を教えます。

皆さんの手でそれを磨き進化させてほしいなと思います。

 

 

それにしても学びが多い。

自分自身もっともっとレベルアップしたいし指導の引き出しを増やし、生徒を成長させてあげたいと強く想います。

 

2025-01-08 13:15:00

タナス・フラッシュ Vol.3 -HOW TO TZANOS SEMINAR- 3/5

こんにちは!

 

タナスセミナー3 折り返し地点です。

このあたりからアクロバティックな蹴り技が出てきます。

練習の中でミット蹴る分には楽しんで出来るんだと思いますが、実際の試合で極まるんかな?ってくらい派手な大技です。

 

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7・中段蹴り

8・回転して蹴る

9・裏をかいて蹴る

 

 

【中段蹴り】

・正面蹴りと回し蹴りの中間の軌道で蹴る

・軸足が空中にある時に蹴る

・遠い間合いから前足をステップせずに身体を倒して蹴る

 

タナス選手の中段蹴りは三日月蹴りでした。

蹴りの軌道が丁度中間で、ガードする方もブロックするのは難しい蹴り方に見えます。

モーションを小さくし、前足を踏み込んで蹴ってはいけません。

前足はただ身体を支えているだけで、腰の切り替えしを使ってクイックで蹴ります。

 

初めて知る蹴り方です。

ミット打ち込みで、自分は前足を宙に浮かしたところからスタートです。

浮かした前足を着地する瞬間、後ろ足で蹴り。

瞬発力が無いと蹴れませんね。

前足を使わず腰の回転で蹴る練習方法でした。

他にも身体を後方に倒して遠間から蹴る練習方法も伝えています。

 

ここまでで3つの中段蹴りを説明されています。

1・正面蹴りと回し蹴りの中間

2・前足が空中にある時に蹴る

3・遠い間合いから身体を倒して蹴る

 

 

【回転して蹴る】

テコンドーで良く見る360°回ってからの中段回し蹴り。

組手競技では見かけませんが僅か数分程ですが紹介されています。

 

練習方法ですが、まずは少しずつ回転し最後に軸足が空中にある時に蹴るようにするとのこと。

後ろ足を上げてクルっと回って、上げてた足を降ろした瞬間もう一方の足で中段蹴り。

見ててもかなり難しい技。

実際に競技の中で出すシーンがイメージ出来ない技ですが。

セミナーでは少しずつスピードを上げていきますが、当たり前ですがスピードとキレが凄い。

鞭が飛んでくるかのようなシャープさです。

 

 

裏をかいて蹴る

指導のポイントはこう。

「これまで練習した技を組み合わせて相手の裏をかいて蹴る」

 

遊びの要素を高めたペア練です。

蹴りオンリーのマススパー的な感じ。

自分はいろんな蹴りを自由に出し、ペア相手は軽い動きの中でガードします。

相手のガードの裏をかくように蹴るのが目的。

面白かったのがこの3つ。

刻み蹴りの軌道で裏回し蹴りに切り替えたり、後ろ回し蹴りの軌道で裏回し蹴りに切り替えし。

後ろ回しのフェイクから後ろ蹴り。

数回、オーソドックスに攻撃を見せておいて軌道を変えるといとも簡単に極まってしまいます。

技のダイナミックさはおいといて、この発想は多いに使えます。

実際に極めたい技の前に、いかに餌を撒いておくかがポイントだと感じました。

ただでさえモーションがデカく相手に察しやすい蹴り技です。シンプルに狙っても間合い切られたり懐に入られたりするのがオチ。

フェイクを使って相手の逆をつくのが有効です。

 

バリエーションとしては、前足での足払いと見せかけて、そのまま裏回し蹴りに入ったり、

中段回し蹴りの軌道から、内回し蹴りに切り替えてたりしています。

相手にこの技を狙ってるな!って思わせたらもう十分です。

次は軌道を変えて相手の裏をかくって事をレクチャーされていました。

駆け引き使ったり、相手に嘘の情報を植え込んだり、クレバーに戦わないとダメ。

真っ向勝負だけじゃないよってことを教えたいんだと感じました。

 

 

組手競技には裏のかき合い、だまし合い、駆け引きがあり、相手をコントロールする面白さがあります。

こうじゃなきゃダメ!っていう固定観念を捨て柔軟な頭で、相手を崩す事に終始した面白い蹴りの練習でした。

いろんな技を試すので、6割も無いくらいのチカラとスピードで試し合いしていました。

2025-01-05 10:15:00

空手「組手」 必勝テクニック50 最強道場が教える攻撃技の極意

こんにちは!

 

道場のホームページを立ち上げて丸3年が経ち、容量MAXまで使い切ってしまう勢いでしたので良い機会ですしプラン変更しました。

また新たな気持ちで情報発信していきたいと思います。

 

 

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荒賀空手教範の2冊目です。

これもkindleで買いなおしたもの。

 

全五章で構成されています。

 

第一章:突き(16種)

第二章:蹴り(6種)

第三章:連続技(13種)

第四章:逆体に効果的な技(8種)

第五章:トレーニング(7種)

 

前回に引き続き、各章ひとつずつ内容を紹介して見たいと思います。

 

 

第一章 突き

『相手の突きをバックステップでかわし、相手が引く瞬間に突きに行く』

 

これも道場で練習していた技。

相手が間合いの中から技を出せば、後ろ足のみバックステップし上体はやや後傾させ突き終わりを逆上で極める技。

相手が引き手を取る前に極めなければいけません。

相手は前に飛び込んできますので自分は迎撃するだけでオッケー、踏み込んでしまうと距離が詰まって旗が挙がりません。

如何にして相手に技を出させるかがポイントですね。

このあたりの駆け引きが詳しく紹介されています。

 

 

第二章 蹴り

『カウンターの上段裏回し蹴りは、わざと下がって相手を引き込み、蹴り足で巻き込むとアピールとなりポイントになりやすい』

 

相手が攻めてきたタイミングでスウェイし蹴り足の足裏で相手を巻き込みます。

ここで忘れてはいけないこととして、蹴りは突きよりも遅くなるということ。

蹴り足である前足を真っ直ぐに上げて蹴ると最短距離で技を出せます。

 

 

第三章 連続技

『ポイントを取りに行く蹴りを防御する相手の腕に当て、押し込むようにして反撃を封じてから蹴り足側の上段刻み突きでポイントを重ねる』

 

押し込むような重い中段の刻み蹴りを相手に放ち、間髪入れずに上段の刻み突きを狙う技です。

ポイントは相手がどうガードするか。腕でガードするのであれば引いてしまうような軽い蹴りでなく、当てた後さらに押し込むこと。

押し込むことで相手は次の一手が遅れそこを刻みで取る連続技でした。

 

 

第四章 逆体に効果的な技

『中段の逆突きに反応させて前拳を落とさせ、あらかじめ前方に出しておいた前拳で上段の刻み突きを狙う

 

相手がカウンター狙いのタイプだとハマるかも知れません。

フェイクの中段突きをわざと相手に捌かせられるかがポイント。

相手が捌いてくれると、前に出る推進力を利用して自分が刻み突きでポイントを狙いますが、下手すればポイントを奪われてしまいます。

フェイクとはいえ、本気で中段突きを見せないと相手は反応してくれません。

相手が前拳落としてくれたら、上段ががら空きになりますね。

かなり練習を積まないと本番で極めるのは難しそうです。

 

 

第五章 トレーニング

『中段突き / 上段蹴りを受けてカウンターを当てる練習

 

突きの返し技は、前拳でしっかりと下に落とし、前足で踏み込みながら上段カウンターを狙います。

蹴りの返し技は、腕を自分の顔からなるべく遠い位置でしっかり受け、前足を踏み込みながら突きでカウンターを狙います。

 

 

各章の合間に荒賀道場の教えがいくつも載っています。

・常日頃からよく見る・よく聞く・よく考える。どんな相手にも弱点があり、よく見ておくことが重要です。また常に聞く耳を持てば自分の技術向上に役立つことが発見出来ます。

・自分の苦手な選手の試合を見ましょう。必ず苦戦する場面があります。自分なりに解析して、決して真似はせず出来るように工夫して自分流に対策を考えましょう。

・相手が突き・蹴りで攻撃する場面は、目・肩・足・顔など何処かが動きます。その時が攻撃を仕掛けるチャンスです。そのためには相手の目を見ていても全体像を監視しておきましょう。

 

 

組手に磨きをかけたい選手、もうワンランク上を目指したい選手には、手元に持っておいて損しない内容だと思います。

2025-01-04 12:15:00

タナス・フラッシュ Vol.3 -HOW TO TZANOS SEMINAR- 2/5

こんにちは!

 

年末から体調崩し気味でしたが、稽古が無いタイミングで良かった。

仕事のことも空手のことも何も考えずで、しっかり充電出来ました。

 

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ジョージ・タナス選手のセミナー第3弾 2本目の紹介です。

前回触れそこねましたが、2012年7月28日に糸東会総本部道場での模様です。

 

4・目のトリック

5・蹴りの基本

6・裏回し蹴りの蹴り方

 

 

【目のトリック】

目線と技を出す場所を敢えて替え、相手の予想を外します。

例えば上段を狙う時は中段を、中段を狙う時は上段を見る等のように。

 

ここでの指導は、中段突き → 刻み突き のコンビネーション。

中段に入る瞬間、一瞬下に目線を下げ餌を撒いておきます。

でも実際にポイントを狙う技は前拳での刻み突き。

 

他にもシンプルに目線を上に上げ相手の意識を上段に持っていかせ、中段を抜くテクニックを紹介されています。

 

横からの入り方もありました。

一瞬身体と目線を右に振り、逆サイドからの対角線上の突き技。

直線的な組手だけじゃなく、横からの入り方をレクチャーされています。

相手を置き去りに出来るくらいの瞬発力が無いと極めるのは難しいと思いますが

 

1・相手の前拳を押えて突く

2・目線のフェイントを使って突く

これは正体・逆体のケースでは特に有効です。

 

自分の中段突きを相手の前拳で潰させます。

邪魔な相手の前拳を下げさせたら、上段ががら空きって訳。

目線のフェイントとフェイクの突きを使って相手を誘導させて2本目でポイントを取りに行く方法を指導されています。

 

 

【蹴りの基本】

練習のポイントを記します。

・もっとも大切な点はカウンターを食らわないこと

・軸足踵を蹴りと180°反対の方向に向け、身体を「く」の字に曲げない

・蹴った後はその場に留まらず、すぐに間を切る

 

踵が回っていないと、強くも早くもない危険な状態になります。

危険とはカウンターをもらう可能性が高いということ。

踵が回ってないと、腰が入らず弱々しくポイントになりません。

 

抱え足を横に取る事で、相手のカウンターの突きに対して防御することも出来ます。

ペア練で交互に刻み蹴りの練習。

寄せて蹴って下がってを互いにリズム良く繰り返しています。

この下がる動作。

今は蹴りを交互に出し合う練習ですが、実戦では相手は突きで攻撃してくるでしょう。

その時、間合いを切って裏回し蹴りに繋げる事が出来ます。

 

刻み蹴りでポイントを取れなかったとしても、引き込んでの蹴りでもう一度3ポイント狙う練習です。

残心後に蹴りに繋ぐ意識を問うています。

同じ場所に居つかないことです。

 

蹴ったあと、足を最初にあったラインまで戻して攻撃に備えます。

ペア練ではガード無し、完全に蹴りのコントロールする練習です。

 

 

裏回し蹴りの蹴り方

蹴り方のポイントはこちら。

・回し蹴りと同じ膝のかいこみ方をすること。

 

正面蹴りのような膝の抱え方ではありません。

回し蹴りと同じ要領で横に抱え込み同じ軌道を通ります。

 

これもペア練でリズミカルに練習しています。

後ろ足を半歩寄せ前足での裏回し蹴り。

蹴った後素早く、後ろ足を基あった位置に戻しています。

 

 

タナスセミナーここまでは王道的な技の印象を受けました。

2025-01-01 00:00:00

強豪道場シリーズ 志新塾 矢倉道場 -2021劇的変革指導法- 2/2

Hello New Year!!

 

前編は丸ごとアップ。

基礎体力中心の内容で収録時間の約40パーセントを費やしていました。

 

 

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4・スピードリンク脳トレ

5・反応力と反射力を強化する速射突き

6・準備と仕掛けのプッシング対応(中段突き 刻み突き 上段追い突き ワンツー 蹴り)

7・矢倉 一先生インタビュー

 

 

【スピードリンク脳トレ】

駆け引き、試合中相手の癖を見抜く分析力、論理的思考力、一瞬の判断力、これら空手脳は高いに越したことはありません。

以前道場で稽古前やジョグしながら両手ジャンケンして遊んでましたが、似たようなことを指導されています。

 

ペア相手と対面に向き合い平行立ちのままずっとステップしてリズムを刻みます。

ペア相手が先に両手でジャンケンを出します。

練習内容はこう。

勝ちパー(右)負けグー(左)と出せば、 

負けグー(左)勝ちパー(右)と 出します。

出しますが、実際はその逆。

試合で相手の裏を取ろうと思えば練習でもその逆をしないといけませんので、

勝ちパー(右)負けグー(左)とくれば、

負けグー(左)勝ちパー(右)と反対を出すって訳です。

普段の練習から頭を使っていると即座に対応が出来るんでしょうね。

 

普通に勝ちの手を選ぶ時と逆の手を選ぶ時の2種類やってます。

それこそ小学校低学年から高校生まで一緒になって楽しみながら頭の体操やってます。

 

もちろん空手と一緒で足を止めてはいけません。

ずっとステップワークしながら行っています。

なぜでしょうか。

足が止まった瞬間相手が攻撃をしかけてくるから、足元の動きは止めません。

相手に「考えさせられない」訓練とのこと。

 

咄嗟の状況判断。

場数を踏む以外に、どうやってこのスキル鍛えたら良いのか知見がありませんでしたが、矢倉道場では頭の体操を取り入れられていました。

 

失敗したら、その場でスクワットして逆突き。

 

 

次の脳トレは「足し算」

ペア相手:5+2は?

自分  :7 (左)3・(右)4

ステップしながら、このように両手で答えを出していきます。

頭がぐちゃぐちゃになりますがそれでオッケーのようです。

 

応用編もあってこんな感じ。

マイナス2で計算します。

例えば5+2は?

7

7から2を引いて5を、言葉と両手で答えています。

 

頭の固い大人の方が苦手かも知れませんね。

 

 

反応力と反射力を強化する速射突き

ここから半分技の練習、半分アップの続きといった内容です。

”順突き速射”

 

これは道場では足を止めその場で、反応の練習メニューとして取り入れています。

先の脳トレと同じように、互いに向かい合い平行立ちで軽くステップしながら進んでいきます。

 

ペア相手が左右の手を不規則にパッと上げ、そこに手と足を同時に前に出し突きを極めます。

テンポよくポンポン技を出させ、不意に腕を回して蹴りが飛んできます。

蹴りと見立てた腕はスナップを効かせて放ちます。

どのタイミングで蹴りが飛んでくるかは分かりません。

蹴りは腕を上げてガードし、身体でしっかり外す意識。

間髪入れずに逆突きで即反撃までがワンセット。

 

矢倉先生曰く、手の蹴りはとにかく厳しく。手だけやったら世界基準の蹴り出せるから

 

とにかく技が途切れない。

脳トレの効果でしょうか。

一瞬の判断がとにかく早い。

フェイントでいきなり左右の蹴りが出てもしっかりガードして突きを極めています。

ペア相手は左右の上段と中段にランダムに手を出し、蹴りも左右に加え直線的に顔面目掛けています。

 

反応の練習は当然これだけでは終わりません。

今度はペア相手が出した手の真逆に技を出していきます。

 

順突き真逆で頭の体操したあと、逆突きに移りました。

もちろん逆突き真逆も。

ここまで観ていて速射とは即反応することかと思っていましたがそうではありませんでした。

同様にワンツーまで繋げています。

 

練習を見ながら矢倉先生の激が飛びます。

「反応の練習やから台の人はもっと工夫を!」

「実際の足で蹴りを出すモーション見せて構えたり、フェイントを交えて!」

「練習でどんどん失敗しよう!」

「失敗して反省すれば良い!」

「浮くな!」

「反撃の技は深く入れ!」

「蹴りを捌く時目を離すな!」

「顔で避けるな!」

「その後!反応で極めんか!」

 

 

ここから互いに組手構えです。

冒頭から防具は全部つけてるし、拳サポを赤・青と色違いを両手にはめています。

拳サポはどんな意味があるのかなと思ってましたが、ここまで読んでいただいた方はもうお分かりだと思います。

赤なら赤

青なら青

速射で即反応

 

もちろんステップは止めず動きの中から素直に技を出します。

打ち込みの台の人も両手をクロスして構えたり、上段と中段使い分けるのも当然のことながら、スッと間合いを詰めたり逆に上体を後傾し深い逆上を誘ったりと工夫されています。

ある程度リズム感や裏をかくような動きのイメージを持たないと良い練習にはならないかな。

ただ受けてるだけじゃこの練習の目的を果たしているとは言えません。

 

応用編では、ペア相手が蹴りを入れてきます。

これまでは攻撃側が攻撃一辺倒の速射反応の練習でしたが、ペア相手が不意に蹴りを放ってきます。

自分は速射する前提にはならないこと。

仕掛ける → 外す

このバランスです。

これは実践を想定したメニューで攻撃だけでもダメだし返し技だけに頼る訳にもいきません。

攻守のバランスをしっかり持たすための練習でした。

 

これまで通りランダムで手を差し出し、速射反応させる中で不意に刻み蹴り。

しっかり外して速射で上段の突き技といった具合でした。

 

「ほらほら、試合では蹴りが飛んでくるのに、手が触れ合うこんな近い間合いでステップすることあるか?」

「考えて練習しろ!」

「試合で失点しない間合いや!」

 

 

とにかく速射の練習は盛り上がりますね!

 

最近ご無沙汰ですが、道場でも一気に元気が爆発しますね!

 

 

【準備と仕掛けのプッシング対応(中段突き 刻み突き 上段追い突き ワンツー 蹴り)】

ペア練です。

まず台側が相手を強めにプッシングします。

押された側が後ろ足で溜めを作って準備して構えなおすのでは無いと指導されています。

この溜めを作る準備と仕掛けが同時。

押された時にフラフラフラ。

ここで止まらない。

溜めを作る時に一瞬沈むような、この運動がダメ。

 

これを、

1・刻み突き

2・中段突き

3・ワンツー

4・上段逆突き

この4つのパターンで練習を繰り返しています。

 

まだ続きがあって、プッシング後の反撃だけでも素早く行うので難易度高めですが、反撃した瞬間に蹴りをもらう可能性が高いと言います。

突き終わりの身体が浮いた後。

ここで引き込みの上段裏回し蹴りで失点するパターンがあるので、台側は突き終わりに合わせていろんな蹴りを出してあげています。

 

ざっと流れを説明すると、

1・プッシング(台)

2・下がりながらも即ステップインして反撃(自分)

3・蹴りを放つ(台)

4・上体を倒しながら腕を上げガード(自分)

5・攻撃(自分)

 

矢倉先生は生徒の動きを観ながらアドバイス

「後ろ足の準備と前足の仕掛けを同時にすんねん」

「間合いの調整やワンツーのツーが遠かったらスリー出さんと」

「入りが大きいぞ」

「インパクトを強く」

「止まったらアカン」

「ガードしっかりあげて」

「浮いたらアカン 浮いてしまうんやったら鼠径部抜け!」

「プッシングのあと止まってる 直ぐ動きなさい」 

「スイッチは上に跳ねない 下に落ちる」

「蹴ってこられても浮いたらアカン そこを強烈に間を取らな」

「追撃して当たり勝ちして出来たスペースを自分のものせな」

「当たり勝ちして残心とってたらスペース相手に取られるやん そこをさらに追撃せな」

「このスペースは流れの中で生まれたのか自分の仕掛けで作ったのか考えろ」

「攻撃極めたと思ってバックステップして与えたスペースに相手の蹴り食らったらビデオレビューしたらアウトやで」

「自分で当たり勝ちして生んだスペースはもう一度自分から仕掛けてもうひとつ取りにいかな」

「(相手に)与えるなチャンスを」

「技を極めて当たり勝ちしたあとは自分の工夫で前に突破しろ」

「体格差で当たり負けした後の工夫も考えて練習しよう」

「自分で判断しない 攻撃はしつこく」

「技を極めたあとは逆手でしっかり押す」

「ショートの間合いは残心を大きく」

「攻撃の工夫は言われる前に自分でせぇ」

「ワンツーではワンを捨てんな ワンの突破ありきのツーやぞ」

 

 

次の応用練習がこちら。

自分がペア相手に向かって背中を向けます。

ペア相手に背中をプッシングしてもらい、振り向きざまに準備と仕掛けで反撃に移る練習。

この時ペア相手にも工夫が必要でプッシングした後、間合いを詰めたり、逆に後ろに下がったり、正体で立ったり、逆体に構えたりといった具合です。

 

目的は瞬時に間合いの把握をすること。

 

いっこだけ注文です。

「絶対ある場面ばっかり練習しない」

プッシングされ振り向いての中段突き。

台が動かず中段突きを突かせることを指しています。

 

やってほしい練習はこういうことでした。

「どんな選手でも突きを出した時間合いを外されたり試合中失敗する。 その後の攻防が大事

なので台側は無防備で立たない。

そんな練習はしない。

技を喰らってやるのもええんやけど、間際で下がり技を空かす。

こういう状況を作ること。

 

失敗した瞬間の判断をどうとるか。

ここを練習して掴んでほしい。

技を外された後のリカバリー。

自分の思い通りの試合展開から外れた時の対処を普段の練習の中から取り入れ、万が一の備えで自分の技の引き出しを蓄えられています。

想定から外れても、技を極めさせず次の攻撃でポイントを取りにいくことを指導されています。

スタンダードな練習と同時にイレギュラーな状況でも対処できるようにされています。

この辺が強い理由なんだと感じました。

指導者の創意工夫だと思います。

 

「自分の攻撃が外される瞬間に考え(攻撃)を切り替えな!」

「手と一緒に身体が動いてるやん 足元から!」

「何で見んねん 瞬間や判断は!」

 

 

後ろ向きでプッシングを受け、素早く体勢を立て直し(軸足の溜めと前足の仕掛け)て刻みや中段、ワンツーや蹴りで間髪入れずに動くスピードトレをされていました。

 

 

矢倉 一先生インタビュー

Q1・なぜこのような練習体系を作ったのか

A1・自分らのような町道場は近所の子らがたくさん集まってきます。運動神経の鈍い子らをどうしたら出来るようになるか?そこから生まれました。素材作りを意識してやっています。

 

Q2・練習メニューのアイデアはどこから

A1・学校の練習会で良い練習を参考にさせてもらってますが、A君はこれが出来る。B君はこれは出来るけどこれが出来ないといったように、まんべんなく出来る子にとって必要の無いメニューもあるかも知れませんが、道場生全員に取って必要になる瞬発系であったり体力作りであったり下半身強化に勝手に変わっていきました。

 

Q3・練習のあり方に対する考え

A3・私は常に最悪の事しか想定していません。蹴られるとか、取ったと思った時に取られてるとか。全員の悪い部分が自分の頭の中に入っています。普段の練習の中でもA君の練習観ながらB君の動きも観ています。とにかく全員を育てたい。

 

Q4・練習の中で常に意識させていること

A4・何の為にやってるか。このひとつです。試合でもしんどい時もありますけど自分で乗り越えていかなければいけません。挨拶ひとつ、返事の仕方ひとつ、空手の練習よりもうるさく言ってます。挨拶や行動、そのひとつひとつが人と差となってついてくると思います。空手を通じて将来、立派な大人になってもらうよう人格形成にも繋がると思って指導しています。

 

Q5・様々な練習で身につけたい力

A5・僕は勝つ選手って決まってると思ってます。高校の世界も大学の世界も。優勝争いする選手って人と比べて何が抜けているかっていうと、判断力とか空手の技以外の部分が人より抜けている子が勝っていくと気づいて脳トレに行きつきました。判断力・推察力・想像力の全部ひっくるめて凝縮されてる選手が、駆け引きという点で常に相手の一歩上を行っていると思います。そういう事を分かっているけど教えれない。でも生徒の成長をそこで終わるんではなくて自分が脳トレを勉強したり、調べたり面白いと感じたことをいっぱい失敗しながらやってます。自分ら指導者もいろんなスポーツの教室に通い勉強したりもしますし、生徒を新体操の教室に引き連れて学ぶこともあります。空手以外の分野でも得ることはありますので全部チャレンジの気持ちでやってます。

 

Q6・「脱力」の大切さ

A6・脱力があるからこそ、技そのもののスピード・技の起こりのスピード・足捌きのスピード・身体を寄せるスピード・間合いを外すスピード・見切るスピード・判断するスピード、全部のスピードが重要ですが、根っこのあるのは脱力やと思います。力いっぱい込めて速く走れる子はいないのと同じで脱力するために何をしないといけないのか。アップでも力んでいる子は高く上に飛べないんです。そんな時一番頂上で技を出させることで自然と脱力を感じさせています。飛んだあと着地した時に起こる現象が「抜く」です。空手で非常に重要な動作です。身体を前に「運ぶ」の前にある「抜く」動作です。自分の動きの中でスピードは必要ですし、相手の動きに合わせるのにもスピードは必要です。だから自分がどれだけ脱力して下へ抜けるか、空手にはこれが一番大事だと思っています。

 

Q7・相手にチャンスを与えない組手とは

A7・チャンスというものは来るもんやと思うんですけど、それは互いに構えあったり駆け引きし合ったりして作っていくもんやと思うんですけど、いざ技を出し合った後、攻防があった後に生まれるスペースがあります。例えば自分が当たり勝ちした時、その逆に当たり負けして飛ばされた時に2つのスペースが生まれます。前のスペースの使い方、後ろのスペースの使い方が大事です。互いに近い間合いでガチャガチャと攻防した場合、試合では「止め」がかかりますので、練習でもここで止めをかけてしまいがちです。この直後の意識が弱いから近間で蹴られたりしてしまいます。今ではVRがありますので突きを極めていても相手の蹴りを取られたりすることがあります。そういうことが無いよう、作ったスペースを動いて潰して一方的な技で終わる、相手選手の身体(体勢)が生きた状態だと反撃が起きてしまいますので相手に攻撃させないように間を潰すように指導しています。ただこれは生徒の体格によって異なり、ガタイがデカい選手は前のスペースを潰し、小柄な選手は間を切るように指導します。

 

Q8・不安定な状況を作り出す練習の意味

A8・絶対に相手は試合中止まってくれないし簡単にも来てくれないので、不意に来られた時・フェイントに引っかかった時のようにいろんな状況がありますので「その時になって考える」「その時に判断する」という能力を磨くためです。一瞬で状況判断出来るようにするためです。私が「下がりなさい」と指示出せばそれは練習じゃなくなります。外された詰められた状況の中でひとつの技を練習する、突然生まれる不安定な状況で自分がどういう判断で技を選択するか。判断ミスして失敗した場合、そこで次切り替えて何を選択するのか。練習中観ていて「そこや!」っていう一瞬の場面があるんですが、そこを理解出来るようになった生徒が増えてきていて試合でも優位に立っているのが現実です。

 

Q9・矢倉道場の強さの秘訣とは

A9・ただただ意識改革です。子供の意識改革、親の意識改革。子供の親なのか、アスリートの親なのかと親には言っています。子供らは勝つと楽しいんで勝つために。楽しんで楽しんで飽きない練習を考えています。もうほんとに居る生徒全員が強いそんな道場にピリピリ感溢れる中で楽しく強くなれる環境作りです。決して恵まれた環境ではありませんので自分らは。その中でやれることやって助け合って。で、今があると思います。

 

Q10・恩師木島明彦先生への思い

A10・木島監督の基で育てられ鍛えてもらってホントに良かったと思ってます。空手家以前に人として男として、そういうところを変えてもらったので。またそういう後輩も先輩もいっぱい居て良い親父だったなと思います。

 

Q11・空手人生で一番思い出に残っていること

A11・全少の決勝でファイナルに4人残ったこと。決勝が2コート同時にあって監督しながら、あっち気になったり。向こうも優勝してこっちも優勝しての時が一番嬉しかったですかね。

 

Q12・道場生に対する思い

A12・子供らに自分は活かされてると思ってます。子供らが勝ちたい思いがあるから僕らが頑張って教えるだけです。ホンマ子供らの為ですね。とにかく全員勝たせてやりたいです。強い子も弱い子も居てますが始めはみんな弱いんで。ナショナルチームにおる子も始めは拳の握り方から、帯の締め方からスタートしてます。そんな子らが社会人になって初任給でビール買ってきてくれたりで夢半分叶ってます。

 

Q13・子供たちへのメッセージ

A13・頑張ろうぜ!一緒にっていう意味で。

 

 

強豪道場シリーズ、学びが深いですね。

根底にあるのは "意識”

意識の持ち方ひとつで成長速度は異なります。

 

やる気にさせる、

その気にさせる、

優れているところを認める

変化に気づく

出来なかったことが出来るようになった時しっかり褒める

 

生徒のモチベーション高めて、もっともっと空手が楽しくなるように仕向けるのが自分の役割だと思います。