ブログ
諸岡奈央のスーパーセミナー チャタンヤラクーシャンクー編
こんにちは!
セミナー2つ目は、チャタンヤラクーシャンクーです。
以前は糸東流の多くの女子選手が、決勝戦まで温存する形でしたね。
最近では、パープーレンが人気でしょうか。
この形は、上のお姉ちゃんが小学生の時、館主催の夏合宿で教わりました。
2分を軽く超える長い形を、たった1回の練習で挙動を覚えてくるのですから、凄い集中力だと思います。
我が娘から、何度も教わりなんとか覚えた形です。
ではセミナーの内容に移ります。
よく出てくるキーワードは「下半身から技を出す」と「沈みながら」です。
また長い形なので、どこで息を入れるかが大事になってきます。
例えば、「脇構え」です。気迫は込めますが、すーっと呼吸を整え機敏に正面蹴りです。
「龍の舌構え」でも同様に貫手ですし、「二段蹴り」からの裏拳打ちもそうです。
まず第一挙動、いきなり腰を切り手刀受けです。諸手突きの直前まで、小さく腰を切っています。
説明では、腕だけで技を出すのではなく身体を緩めて全身で技を出すのだそうです。
繰り受けの挙動では、諸岡先生の極めを真似して当時良く練習していたことを覚えています。
諸手突きのあと、後ろに振り向き、左手を後頭部に置きます。
似た形で「公相君大」がありますが、こちらはおでこの前で相手の突きを受けています。
では、なぜチャタンでは後頭部でしょうか。
これは、「髷隠しの構え」と言い後方から敵に髷を掴まれないようにする為です。
今度は、髷隠しの構えから正面蹴りを入れ、下段落とし構えです。この時、股関節は外旋していますが払い受けと同時に締めます。立ち上がると同時に横払いに移行します。
座りながらの払い受けで、しっかり締めることがポイントです。
ジャンプ直前の左足の踏み込みは、大きくしないこと。高さも出ないし、これはかなりの難易度です。
立ち上がって、下段払い→逆突き→手刀受けの挙動も「腰の切り返し」を使います。
この腰の切り返しこそが、諸岡先生の最大の特徴ではないでしょうか。歴代の女子形選手の誰よりも美しい技だと思います。
正面に振り返り、「龍の舌構え」からの貫手です。貫手を引き込み受けに移行しますが、この時軸足で技を合わすとバシッと極まります。
バッサイ大の内受け→中段横受けの時に、軸足で極める感覚と同じですね。
後半、猫足立ちからの肘打ちでは、沈みながら溜めを作るポイントや、後屈立ちの正しい立ち方を説明してくれています。
最後の、猫足立ちで後ろに下がる挙動では、中心軸の移動の仕方を教えてくれています。
これは方向転換が入る形で、応用が効きます。
それにしても美しい形です。
腰の切り返しが上手くなる練習方法を見つけることが必要だと改めて感じました。
皆が憧れるような形が打てる生徒に育てたいな。
東海堂 インステップガード & シンガード フルモデルチェンジ!
2022年6月11日 (土)道場稽古12
こんにちは!
今日は生憎の雨。もう梅雨入りでしょうか。館内はすごい湿気です、、
大半の生徒が授業参観だったこともあり、スタートを遅らせ15時開始です。
事前にお問合せを頂いていた方とは、14時30分で体験会です。
ただ飛び込みの体験・見学に備え、私は通常通り13時入りです。
結果的に誰も現れませんでしたが、一人でもやる事は沢山あります。
先週の稽古時にモップを発見していましたので、体育館の隅々までキレイにモップ掛け開始。大型の掃除機も常備されているのではかどります。
20分程度で、ひと通りモップ掛けを済ませた後、入念にストレッチを。
これも20分位かな。
カチカチに身体が硬いので、たっぷりと時間をかけますが、この時点ですでに汗だくです。
体験会まで時間がありますので、今度はラダートレです。
何種類やったかな?
インターン
アウトターン
2イン2アウト
シャッフル
スタックアウト
ホッピン フリック
ニーホップ
ラダーで軽く身体を動かしたら、次は鏡の前で形!
鏡があると、身体の癖が一目で分かります。姿勢の修正や逆腰の練習を少々行ない、形に移ります。
ニーパイポ
泊バッサイ
スーパーリンペイ
広い体育館で鏡の前で自主連です。
最後はボクサー気分で、Offspringをかけながら組手のフットワーク!
おっと!
時間ぴったりに来てくれました。
私たちのやっている空手道、また礼儀作法についての説明から体験会スタート。
次は突きです。人体の急所について触れたあと、実際に突いてみます。
さすが、高学年ともなるとのみ込みが早くスムーズです。キレイな突きをしていました。
この時点で30分経過。15時です。
道場生がぞろぞろ入ってきます。
それに合わせて体験希望者もたくさん来てくれました!
何人だったかな?10人前後いたでしょうか??
なんとっ!到着と同時に、入会のお話をいただきました!
稽古後に、お打合せする段取りだったのにスミマセンでした、、
問合せフォームもしくは、お電話頂ければ大変助かります。
さて、全員でランニングと動的ストレッチ。みんなで輪になって、静的ストレッチへ。
次はラダーです。
前回初めて取り入れた、2イン2アウト。手こずってましたね。
今日は、ラダー上にフラットマーカーを置いてみたところ、、
出来るではありませんかっ!
足の運び方が分かれば、どんどんスピードが乗ってきますね。
我ながらナイスアイデアでした。
クイックラン
グーパー
スラローム
ラテラル2イン2アウト
2イン2アウト
シャッフル
小休止を挟んで次は、固定式基本です。
突き、受け(揚げ受け、横受け、下段払い)です。
基本を疎かにしてしまうと、この先に控える形がメチャクチャになってしまうので拘りたいポイントです。
他には、正面蹴りと回し蹴りにもチャレンジ!
基本の回し蹴りはホントに難しいですね。真横の抱え込みとバランス感覚が特に重要です。
手すりを掴んで、抱え込みの練習から始める方が、結果的に習得が早いかも知れません。
基本のあとは、ミットを思いっきり蹴りこみました!
最後の稽古メニューは形!
体験に来てくれた子には、ちょっと難しかったと思いますが、ついて来てもらいました。
大きな声が出ていたと思います。(発声は、喉では無くお腹からね)
稽古後の挨拶も、少しずつ浸透してきました。道場の良いところですので忘れずにね。
(稽古前の挨拶もしっかり!!)
さて、来週ですが体育館照明工事のため、お休みです。
残念!!
諸岡奈央のスーパーセミナー トマリバッサイ編
こんにちは!
女子形選手の中では、ダントツでNo.1。逆腰の入れ方を勉強したもんです。
2008年の全日本決勝で魅せた宇佐美先生とのチャタン対決が特に印象深いですね。
女性特有のキレ味の鋭さに加え、どこか温かみのある柔らかさが感じられます。
そんな諸岡奈央先生のセミナーの様子です。
独学で覚えようとしていた頃、前半の開手技が速すぎてどうなっているのか良く分からなかった事もあり、このDVDを購入しました。ずっと分からなかった方法は、「逆腰」でした。
かなり高度なテクニックです。スローで説明してくれている内容がこうです。
腰が先に入り、ほんの少し遅れて手がついてくる。
キーワードは「腰を切り戻す」と「逆半身」
DVDを止めて、部分練習に入ってしまいましたね。
泊バッサイの挙動順に、要点を纏めてみたいと思います。
ナイハンチ立ちから、猫足立ちへの後方へ転身する時の体重移動のかけ方や、小さくて速く腰を切る方法を学べます。
スローに動くところで引き付けて、パッとスピーディに動くところのメリハリを説明されています。(第一挙動や一つ目の気合の直前、また中盤にもありますね)
また、どんな形でも共通する事ですが、ひとつの形の中で、山場を意識するようアドバイスされていました。
四股立ちから猫足立ちへ移行する際、スピードの上げ方をDVDではサラッと説明されていますが、これは意識してませんでした。改めてDVDで知る事が出来ました。
足刀蹴りは、外から中へ向って円運動で蹴ると技に重みが増す。
足刀蹴りから、前に出て相手を腕を掴む挙動では、一旦下に沈んでから引き込む魅せ方をレクチャーされています。
沈む(溜める)ことで、タイミングに余裕が出来るので軸足の極めと一致させることが出来ますね。
いろんな人の動画で見比べましたが、やはり諸岡先生の泊バッサイは味があります。
後半、後ろ正面に四股立ち/下段払いをした後、正面に前屈立ち/横払いの挙動がありますが、どちらの技もしっかり速く極めること。
2度目の気合の後の振り返りは、手足を動かす前に目付を先に行うと気迫が伝わる。
逆に手足が先、目付が後だと怖さが足りず、あっさりした印象に変わってしまう。
猫足立ち/諸手突きも沈みながら、軸足に乗せたタイミングで突く。
最後、掛け手の手前、突き / 横受けは、腰と肩を切りながら。
とても難しい形です。
競技の達人12 「シン・組手理論編」
こんにちは!
競技の達人12 「シン・組手理論編」
第12巻で紹介されている、跳ぶ組手(月井理論)を説明します。
1・前足を上げることで、後ろ足の反力をより有効に使います。
2・刻み突きが極まった瞬間、後ろ足を上げて全体重を拳に乗せます。
3・動き始めから残心を取るまで片足または両足とも空中にあり、両足がマットに着くことはありません。
4・足が空中にあることで、「より速く」「より遠く」を攻撃でき、挙動の間を詰めることが出来ます。また連続技もスムーズに繋げられるメリットもあります。
マイクロハードルを活用した練習方法です。
【刻み突き1】
マイクロハードルを間に置き、前足を上げた時に突きを伸ばします。
【刻み突き2】
突いた手の肘を思い切り引くと同時に両膝を掻い込み、両足を空中に浮かせて相手の胸を押します。
ポイント1:突きが極まった時は後ろ足が上がっています。足を上げますが足の裏が上を向かないように注意します。理由は足の裏が上を向いてしまうと上体が流れてしまうからです。
ポイント2:逆体相手の場合、胸では無く肩を押します。
ポイント3:突いた後、空中でスイッチし両足同時に着地し、間を切ります。
ポイント4:突きは斜め下から突くような意識を持ちます。
ポイント5:突きが極まった時は、身体が真横を向いています。
ポイント6:慣れてきたら、上体の振りを使えばより遠くを突くことが出来ます。
次に月井先生による、中段突きの基本的な方法を説明します。
後ろ足で床を蹴って相手にぶつかるように突くと身体全体が前進することになり、被弾するリスクも高まります。
シン組手理論によりますと、前足だけ前進させ腰を切って突くとリスクが最小限に抑えられることに加え、より遠くまで突きが届きます。
挙動に分けてみます。
1:前足の膝から下だけを前進させる(後ろ足の膝が緩まないよう、しっかりと壁を作る)(構えも一切動かさない)
2:突く瞬間に、腰を切り上体を前進させる(前の手を引くよりも前の手に上体を寄せる感覚で突くと遠くまで突きが届く)
3:元の構えに戻る(前足は母指球のみ床に着ける)
前膝の下から挙動を始めることで「おこり」が捉えにくくなり、身体も開かず遠くを突くことが出来ますね。
文字だけでは分かりづらいかと思いますので、、(前足)足払いからの中段突きの入り方がイメージし易いかと思います。
【逆突き】
マイクロハードルを跳ぶ時に突き始め、前足の着地と同時に突きを極めます。(慣れてくれば、1歩で2本突けますね!)
ポイント1:引き手を取った時に片足になる その時つま先は後ろを向きます。
【2ステップ逆突き】
マイクロハードルを跳んで、前足が着地してすぐにスライドして逆突きを行います
ポイント1:動き始めと同時に突きが始まるようにします。
【2ステップ中段逆突き】
上段突きと全く同じタイミングで中段を突きます。
ポイント1:中段突きの時は、突きが極まった瞬間は後ろ足も床に着いています。
「解説」
従来のステップで中段を突くと、相手がカウンターを狙っている場合、相手の突きが早く入る可能性があるが、今回のステップのように後ろ足→前足でステップすると相手の反応が間に合わず、先に動いた方が有利になります。
【上段逆突き】
上記の中段突きと同様の入り方プラス、前足は踵から床に着けます。
ポイント1:突きが極まった瞬間に胸を後ろに反らすようにすると、肩甲骨が円滑に動き突きが伸びます。
ポイント2:突きが極まったあとは、引き手を利用して後ろ足を寄せます。
接近戦について (相手の攻撃は全て刻み突きです)
ダッキング(やや深めの四股立ちの体勢を取り、前拳側の肩と奥手で止めます)
ダッキングから回り込む「脇を押す」
1・突きに合わせてダッキングで懐に入り脇腹を押し、横または後ろに回り込みます。
ポイント:足のスイッチをスムーズに行うと相手の背後に回り込むことが出来ます。
ダッキングから回り込む「回し受け」
2・脇の下から上腕を回し受けして回り込みます。
ポイント:相手の前拳に絡みつかすように。
ダッキングから反撃「上段突き」
3・腰を回さず、耳をこするように突く
ポイント:前足を外旋させる
ダッキングから反撃「上段蹴り 回し蹴り・裏回し」
4・頭を上げずにダッキングの体勢で蹴ります。
ダッキングから投げ
5・ダッキングのままの体勢で、後ろ足で相手の前足をかけます。
ポイント:相手足首では無く、ふくらはぎの上の方を自分のふくらはぎでかけます。
組み合った状態からの攻撃について
一度目の攻撃で残心を取る時に、軸足を空中に浮かせて両足で着地すると、反力を利用して接近した状態から次の攻撃が可能となります。
蹴りの極意
「足の踏み替え」
床を強く2度踏むことのメリット
1・蹴りのスピードが増します。
2・どちらの足で蹴るのか予想出来ません。
3・距離とタイミングが取りやすくなります。
身体の振りについて
「手と首でかわす」
素早く相手の攻撃を避けるには、上体のみを動かすのではなく手と首を有効に使う事が重要です。
「ダック」
両手を顎の近くに置き、上体の方向と反対に手を動かします。
「スウェイ」
前の手を下げ、後ろの手を上げ身体を振ります。
他にも、ダッキングしてからの攻撃、スウェイバックしてからの攻撃方法、ペアでの練習方法が沢山紹介されています。
【突きのマジック】
1・刻み突きを食らわない中段突き
相手の肩にぶつけるように突くと、前足が同じ場所にあっても線が外れ、相手の刻み突きが抜けていきます。
逆に相手が刻みに来たカウンターで中段を突く時は、後ろ足を若干内側に置いておくと相手の突きは抜けていきます。
2・ダッキングでかわせない刻み突き
「相手にダッキングさせないことは、試合の流れを掴むうえで重要となります」
・相手が右構えの場合、向かって見て顔の左半分の真ん中を突くとダッキング出来なくなります。(相手が逆体の場合は反対となります)
3・腰を切らない上段突き
「小さな選手が大きな選手を相手にする時は、リーチのハンデを克服し突きを届かせないといけません その為には腰を入れないことが重要です」
・腰を入れて身体を回してしまうと突きが短くなり、自分の身体が開いてしまいリスクが高まります。体側を使い腰を回さないで突くと、より遠くを突けます。
(注意点1)後ろ足のつま先は、前に向けないこと
(注意点2)突きの時に、小指を上に向けて突くとより伸びる
(注意点3)接近する際に前の手を、相手の前の手の外側をとることです。
逆体相手に中・上のコンビネーションでは、とても有効な攻め方だと思います。自分の前拳で相手の前拳を抑えながら放てるとリスクが軽減しますね。
4・中段に潜られない上段突き
「上段突きの時、中段カウンターに潜られるのは、上体が浮くか脇が開いている事が原因です それらを防ぐには、肩が上がらないように突くことが望ましいです」
・縦拳で突きます。
・脇で突く意識を持って、正拳で突きます。
・構えた時に親指を立てます。(親指を立てて構えると相手に中段に潜れない!と意識させることが出来ます)
内容充実の12巻。是非一度観てもらいたいです。
説明が難しくて割愛しましたが、時間差の蹴りや、カウンターの蹴りも紹介されています。
跳ぶ組手でした。